渋谷直角新作漫画『世界の夜は僕のもの』9月29日発売！著者、江口寿史、ヒコロヒー、コナリミサトのコメント到着

2021年9月22日

アニギャラ☆REW編集部

　『奥田民生になりたいボーイ出会う男すべて狂わせるガール』（17年映画化）、『デザイナー渋井直人の休日』（19年ドラマ化）などで知られる漫画家の渋谷直角氏が90年代のカルチャーと青春を描いたコミック『世界の夜は僕のもの』が9月29日に発売される。

　『CUTiE』『オリーブ』『コミックキュー』『i-DJAPAN』、渋谷パルコ、ソニープラザ、アフタヌーンティ、ボディショップ、ヒステリックグラマー、アニエスベー、ダウンタウン、ナチュラルハイ、魚喃キリコ、岡崎京子、安野モヨコ、ジャミロクワイ、フィッシュマンズ、サニーデイ・サービスetc. 90年代を彩ったさまざまなカルチャーを詰め込んで、当時を生きた若者たちの夢や恋愛、友情を軽やかに綴った、懐かしくそして新しい連作短編集だ。

　作者の渋谷氏は、今作で90年代の東京を描こうと思った理由を語ってくれた。「「自分が、モロに青春時代を過ごした90年代のことを描くっていうのは、少し後ろ向きな気がしてしまって、ちょっとどうかなとこれまでは思っていました。でも、近年、20代のバンドやミュージシャンの人と話をしていると、あんまり自分たちの若いころと変わんないかな、と思ったり、同じようなことは90年代にもあったよな、と思うことも多いので、単純におじさんのノスタルジーという着地にならずに物語を描けるかもしれないという気分になって、いっちょやってみようかと思いました」（一部抜粋。全文は下記に記載）

　なお発売にあたって、漫画家・イラストレーターの江口寿史氏、「国民的地元のツレ」としてブレイク中の芸人・ヒコロヒー氏、漫画家・コナリミサト氏（『凪のお暇』『珈琲いかがでしょう』）が推薦コメントを寄せており、帯でも紹介されている。

◆著者コメント

「自分が、モロに青春時代を過ごした90年代のことを描くっていうのは、少し後ろ向きな気がしてしまって、ちょっとどうかなとこれまでは思っていました。

でも、近年、20代のバンドやミュージシャンの人と話をしていると、あんまり自分たちの若いころと変わんないかな、と思ったり、同じようなことは90年代にもあったよな、と思うことも多いので、単純におじさんのノスタルジーという着地にならずに物語を描けるかもしれないという気分になって、いっちょやってみようかと思いました。

同時に、90年代の、あんまり今では振り返られないようなところとか、どうでもいいような部分をミッチリ描いておきたい、という気持ちもありました。大枠のことは今でも情報として残されているけど、当時の自分たちの気分とか価値観と、その時々の流行は密接なので、情報として抜け落ちてしまっている細かい機微とか雰囲気も同時に残しておけると、ひとつの価値が出るかな、と思いました。

現象だけ切り取ってこうだった、というより、連綿と続くカルチャーなり文化の歴史の中の、90年代部門にヌルッと入っているような、今にも繋がっているカケラがたくさんあるような漫画を、今回は描けたらいいかなあと思いました。90年代をテーマにした作品も最近は割と増えているので、一部のニッチなところ（自分なら描けるかも、というところ）を執拗に描いた作品として楽しんでもらえたらと思います！」