現在アニメ4期にあたる「The Final Season」が放送中の『進撃の巨人』。今回のアニメでは「Final Season」と銘打っているように、物語の完結まで描かれると言います。そのため、最終回に向けて明かされる『進撃の巨人』の謎の数々に多くの視聴者が注目しているのではないでしょうか。

進撃の巨人 4期 画像<画像引用元:https://shingeki.tv/final/ より引用掲載 ©諫山創・講談社/「進撃の巨人」The Final Season製作委員会>

 「The Final Season」では、今までの物語から一気に視点が変わり、ライナーやベルトルトの故郷であるマーレ、しかも「Season 3」から数年後の世界が舞台。エレンたち壁内人類を襲ったライナーたちのその後の生活が描かれました。

 外の世界では壁内とは違いかなり近代化が進んでおり、巨人対近代兵器という派手な戦争に多くの方が目を奪われたのではないでしょうか。そんな中、ついに謎に包まれていた「九つの巨人」最後の一体「戦鎚の巨人」が登場。視聴者を大いに湧かせました。

 では「九つの巨人」たちは果たしてどんな能力を持っているのか? そして誰が所有しているのか?

◆エレンの持つ「進撃の巨人」と「始祖の巨人」の力とは?

進撃の巨人 かっこいい 画像<画像引用元:https://shingeki.tv/season3/story/#/season2/37 より引用掲載 ©諫山創・講談社/「進撃の巨人」製作委員会>

 『進撃の巨人』に登場する巨人の力は、元々始祖ユミルが有していた能力だとされています。それを始祖ユミルの死後、9つに分割したものが「九つの巨人」。

 「九つの巨人」の力は、世界の誰でも継承できるものではありません。継承できるのは始祖ユミルの民だけ。そのため、壁内人類やマーレに存在する始祖ユミルの民の生き残りは悪魔と恐れられています。

 また、九つに分割された巨人の力はいつまでも所有できるわけではなく、おおよそ13年という任期が存在。13年毎に次の所有者に継承させるのが通例となっています。

 能力の継承は、力を持っている者の髄液を飲み尽くすこと。もしくは、13年の任期を越えてしまうことで、ランダムにユミルの民に受け継がれます。ランダムで受け継がれてしまうと誰に継承されたか分からなくなってしまうので、巨人化能力を受け継いだ者は次の巨人に食われることが運命と言えるかもしれません。

 そんな「九つの巨人」は、巨人毎に大きく姿や能力に違いがあり、それぞれ大きな特徴を有しています。例えば、エレンが継承した「進撃の巨人」と「始祖の巨人」です。どちらも「九つの巨人」ですが能力は全く別物。

 ここからは、その知性ある巨人「九つの巨人」を紹介します。

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▼進撃の巨人

進撃の巨人 かっこいい 画像03<画像引用元:https://shingeki.tv/season3/story/#/season1/13 より引用掲載 ©諫山創・講談社/「進撃の巨人」製作委員会>

 言わずとしれた、主人公・エレンの持つ巨人の力。

 特別な固有の能力は持たないものの、エレンの格闘センスと合わせた対巨人戦の強さがピカイチ。最初期は、ただ巨人になるになるだけでしたが、ヨロイの薬を接収したことで硬質化を使いこなせるように。戦闘時はその硬質化を利用し、拳をメリケンサックのような硬い甲羅で覆うことで打撃の威力を上昇させています。

 元々の所有者は、エレンの父、グリシャ・イエーガー。そのさらに前は、エレン・クルーガー。『進撃の巨人』の力は、壁内に持ち去られたとされ、マーレに所有がバレていなかったことから巨人大戦以降、秘密裏に受け継がれてきたようです。

▼始祖の巨人

 エレンの持つもう一つの巨人の力で、ほとんどが謎に包まれている最強の巨人。

 「九つの巨人」の中でも特別な巨人で、代々エルディア王家が保有、管理。その固有能力は多岐に渡り、他の巨人の能力とは全く別種のもの。始祖の巨人が力を発動させれば、全ての巨人を操ることや、エルディア人の記憶を改竄することが可能。壁の中の人類に壁の外の歴史が全く伝わっていないのも始祖の巨人の力が原因。

 また「世界の記憶」という、最初の巨人ユミルと、それ以降の始祖の巨人たちの記憶を見ることができ、使いこなせば世界の秘密、全てを知ることもできます。

 壁が破られる前の所有者は、ヒストリアの腹違いの姉フリーダ、その後、グリシャにより始祖の巨人の力は奪われ、進撃の巨人の力と共にエレンに受け継がれることになります。

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 エレンの持つ巨人の力は、主に進撃の巨人の力が目立っていますが、物語が最終盤を迎え徐々に始祖の巨人の力の重要性が上がってきています。今後の物語は「始祖の巨人の力を発動させるには、どうすればいいのか」ということに焦点が向けられるのではないでしょうか。

 この機会に、これまで『進撃の巨人』で登場した始祖の巨人についての伏線を復習してみるのもいいかもしれません。

◆ライナーたちが壁の中に持ち込んだ力、エレンたちを苦戦させた4体の巨人とは?

 「九つの巨人」の力は、エレンが持つ2つだけではありません。この物語の始まりとなった超大型巨人や鎧の巨人なども存在します。特に超大型巨人などは『進撃の巨人』のもう一つの看板ともなっていますよね。ここでは、そんな壁内に攻めてきた巨人たちの能力を紹介します。

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▼鎧の巨人

 ウォール・マリアの悲劇を生んだ巨人の一体。

 マーレの戦士ライナーが扱う巨人で、他の巨人とは異なり、その圧倒的なまでの防御力が特徴。硬質化で作られた鎧を来ているようなイメージで、その硬さを利用したタックルが最大の攻撃手段。ウォール・マリアの壁もそれによって破壊していました。

 しかし、鎧の硬度は他の巨人が使う硬質化とほとんど差がなく、硬質化を利用した攻撃や、火力の高い近代兵器では大きなダメージを負ってしまうことも。必要に応じて硬質化する他の巨人とは違い、常に鎧で全身を覆っているため、不足の事態に対応できるのが利点と言えます。

 作中では、常にライナーが所持している巨人の力であり、それ以前の所有者はほとんど登場しません。

 ▼超大型巨人

進撃の巨人 かっこいい 画像04<画像引用元:https://shingeki.tv/season3/story/#/season2/32 より引用掲載 ©諫山創・講談社/「進撃の巨人」製作委員会>

 『進撃の巨人』で最も有名な巨人。

 非常に大きな巨人で、全長60メートルを越えることが大きな特徴。進撃の巨人、女型の巨人、鎧の巨人が高い戦闘技術を要していることから忘れやすいですが、どの巨人も機敏に動けるわけではありません。特に超大型巨人は燃費が悪いようで、走るようなこともできず、大きく腕を振るう、ゆっくりと歩くといった緩慢な動作がほとんど。しかし、その大きさで相手を翻弄することができるのが超大型巨人のメリットです。

 また、その圧倒的なまでの巨大さから、巨人化するだけでも爆弾のような破壊力を発揮。さらに、巨人特有の高熱を空気中に発散させることもでき、立体機動装置による接近を防ぐなどの戦術の幅の広い巨人です。

 当初は、ベルトルトが所有していましたが、ウォール・マリア奪還作戦でアルミンに受け継がれます。

▼女型の巨人

進撃の巨人 かっこいい 画像06<画像引用元:https://shingeki.tv/season3/story/#/season1/24 より引用掲載 ©諫山創・講談社/「進撃の巨人」製作委員会>

 九つの巨人の中で、唯一の女性型巨人。

 アニの高い格闘センスとの相性がいい巨人で、運動性と持久力に優れているのが長所。非常に汎用性の高い巨人ではあるものの、進撃の巨人と同じように特別な能力があまりありません。少ない能力の一つが、無垢の巨人を呼び寄せること。しかし、何かを命令することは難しく本当にただ呼び寄せるだけ。

 「九つの巨人」の中ではかなり地味な方ですが、歴戦の調査兵団を数多く屠った実績を持つ凶悪な巨人です。

 アニ所有のまま、調査兵団により管理されています。

▼顎の巨人

進撃の巨人 かっこいい 画像07<画像引用元:https://shingeki.tv/season3/story/#/season2/35 より引用掲載 ©諫山創・講談社/「進撃の巨人」製作委員会>

 所有者の入れ替わりが激しいため、作中でもややこしい巨人の一体。

 その固有能力は、強靭な顎と小柄故の俊敏さ。その牙や爪は硬質化を越える硬度を誇っていて、素早い動きと合わせて大きな武器となっています。

 物語が始まった当初の所有者はユミル。そのユミルは元々無垢の巨人にされたエルディア人でしたが、偶然顎の巨人の力を持つ、マルセルを捕食し、能力獲得に至ります。

 元々のマーレの作戦では、ライナー、ベルトルト、アニ、に加え、マルセルが壁の中へ潜入する予定でした。しかし、不足の事態によりユミルにマルセルが食われ、3人しか壁内に来ることができなかった時点でかなり予定とは違ったというワケです。偶然、巨人の力を手に入れて人間に戻るユミルがラッキー過ぎますよね。

 さらにその後、ライナーに連れて行かれたユミルは、マーレの戦士ポルコに食われ能力を奪われてしまいます。

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 「九つの巨人」の内、4体もの巨人が壁内に送られていたなんて、この作戦がどれほど重要だったのか想像に難くありません。またその結果、超大型巨人と女型の巨人の力を失うなんて、とんでもないレベルの失態だったと言えるでしょう。必死の思いで帰ったライナーに少し同情してしまいます。

◆マーレを守護する最高戦力? 強力な能力を持った残り3体の巨人とは?

 さて、ここまでで「九つの巨人」のうち6体を紹介してきました。残りの3体は原作でもかなり後半に登場した巨人なので、もしかすると、まだアニメを視聴しきれていない方はその存在を知らないかもしれません。よって「The Final Season」をこれから観ようとしている方にとってはネタバレになりますので、以下を読む際ご注意ください。

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▼獣の巨人

進撃の巨人 かっこいい 画像08<画像引用元:https://shingeki.tv/season3/story/#/season3/51 より引用掲載 ©諫山創・講談社/「進撃の巨人」製作委員会>

 エレンの兄ジークの持つ巨人。

 他の巨人よりも大きな体をしており、獣というより猿のような見た目。手も非常に長く、その長さを利用した投擲攻撃が大きな武器となっています。

 投擲物は様々で、基本的には石を投げますが、時には巨人を投げたりすることもあり、非常に厄介な巨人の一体です。しかし、他の巨人のような高い運動性能はありません。そのため、接近を許すと弱い面も。

 ジークの巨人は猿のような特徴をしているものの、獣の巨人は他の巨人と比べ、継承者によって姿や能力の大きく変わります。過去には飛べる飛行型の巨人もいたそうです。

▼車力の巨人

 人間と巨人の力を合わせて戦う珍しいタイプの巨人。

 他の巨人とは違い完全な四足歩行であるため、背中に荷物を乗せることができるのが特徴。補給物資や人員を運べる他、背中に人と機関銃を乗せ、移動砲台となることも可能です。また、九つの巨人の中でも随一の持久力を持っており、斥候や潜入などが得意。高い持久力の代償として、巨人が持っている再生能力が低い点が玉にキズ。そのため、主にサポート重視の巨人となっています。

 所有者はマーレの戦士ピーク。その特徴から、長時間巨人になっていることが多く、人型に戻った時は二足歩行に戻るのに苦労するらしいです。

▼戦鎚の巨人

進撃の巨人 かっこいい 画像09<画像引用元:https://shingeki.tv/final/story/#/episode/65 より引用掲載 ©諫山創・講談社/「進撃の巨人」The Final Season製作委員会>

 作中で登場する「九つの巨人」の最後の一体。

 九つの巨人の中でもかなり特殊な巨人で、巨人大戦後ほとんど姿を見せることはありませんでした。

 その固有能力は自在に操る硬質化。硬質化を利用し巨人の体を作ったり、武器を作ったりすることから、自分の体を覆うことしかできない他の巨人の硬質化と比較してもかなり器用なことができます。

 硬質化を利用し足場から繰り出す棘が非常に強力で、対巨人戦に特化した巨人と言えます。

 また、本体が巨人のうなじにいないのも特徴です。

 硬質化を利用し、本体を地下に隠して戦うことで実質、巨人の弱点を克服。さらに、本体を硬質化で覆うことで守りも盤石となっていたはずでしたが……。

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 ――以上が『進撃の巨人』に登場する「九つの巨人」たちです。こうして見てみると、物語のスタートからは想像できないほど特徴の豊かな巨人が登場していますよね。

 『進撃の巨人』The Final Seasonでは、これらの巨人たちが白熱の大激戦を繰り広げていくので、巨人対巨人の戦いが好きだという方にはたまらないストーリー展開が待っているハズです。

〈文/天乃ひる〉


TVアニメ「進撃の巨人」The Final Season

©諫山創・講談社/「進撃の巨人」The Final Season製作委員会

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