現在4期にあたる「The Final Season 」が放送中のTVアニメ『進撃の巨人』。
本アニメは3期放送終了の時点で話数が59話あり、その中には数々の名シーンが登場します。
例えば、母を亡くしたエレンが涙を流しながら「駆逐してやる」と呟いた名シーンは、TVアニメ『進撃の巨人』を観ていない方でも知っているのではないでしょうか?
また、巨人化したエレンの戦術価値を説いたアルミンの啖呵は、ファンの間で名シーンとして語り継がれています。
これら2つは、アニメで観ても漫画で読んでも楽しめる名シーンです。しかし、TVアニメ『進撃の巨人』には、迫力を際立たせた作画によって、漫画で目撃するよりも記憶に残るアツい名シーンが多く存在します。
ここでは、TVアニメ『進撃の巨人』1〜3期までの名シーンを5つピックアップ。
果たして皆さんの好きなあのシーンはここで紹介されているのか!?
◆1期 第11話「我々人類にとっての大きな進撃になる!!」 度肝を抜く立体機動が魅力の最高にアツいシーン
<画像引用元:https://shingeki.tv/season3/story/#/season1/11 より引用掲載 ©諫山創・講談社/「進撃の巨人」製作委員会>
1期第11話では、エレンに眠る巨人の力を利用し、壁に空いた穴を塞ぐトロスト区奪還戦が描かれていました。
トロスト区奪還戦は、エレンの戦術的価値を示すためにも、これ以上生存領域を脅かされないためにも、絶対に失敗できない作戦でした。
11話後半のエレンの立体機動シーンでは、彼の派手な動きに合わせて街並みが流れ行くという演出がスピード感を生み出し、カッコ良く描かれています。
そして、巨人に恐れをなす兵士に「我々人類にとっての大きな進撃になる!!」と発破をかけるピクシス司令のアツい演説は、上官としての威厳に満ちていました。上層部は腐っているという評判を覆す素晴らしいシーンです。
この回は、ピクシス司令の演説とエレンの派手な立体機動が相まった最高にアツい名シーンとしてファンの間で語り継がれています。
◆1期 第21話「エレンを……返せ!!」 絶望し激高するミカサの表情変化が鮮明に描かれた名シーン
<画像引用元:https://shingeki.tv/season3/story/#/season1/21 より引用掲載 ©諫山創・講談社/「進撃の巨人」製作委員会>
1期第21話では、迫りくる女型の巨人にリヴァイ班が全滅。1人取り残されたエレンは怒り狂い一騎打ちを挑みます。しかし、あと一歩のところで敗北。捕らわれてしまいます。
この巨人同士の激戦も名シーンですが、それを差し置いて名シーンと呼ばれているのが、捕らえられたエレンをミカサが助けようとするシーン。
このシーンの魅力はなんと言っても、冷静なミカサが感情を爆発させるところ。連れ去られるエレンを見て「行かないで」と絶望の表情を浮かべるミカサの様子。そして、その直後の「エレンを……返せ!!」と激高する彼女の表情が鮮明に描かれており、ミカサがエレンを思う気持ちが強く表れていました。
この刻々と変化する激しい表情は、アニメだけでしか観ることができません。また、巨人の周囲を縦横無尽に飛び回る立体機動もこの回の見所となっています。
◆2期 第6話(31話)「この裏切り者が!!」 怒涛の展開にハラハラさせられる激アツなシーン
<画像引用元:https://shingeki.tv/season3/story/#/season3/52 より引用掲載 ©諫山創・講談社/「進撃の巨人」製作委員会>
2期第6話(31話)の後半で描かれたこのシーンは、主人公たちではなく、敵である巨人たちが最高にカッコいいシーンです。また、エレンたちの絶望を演出したシーンでもあります。
調査兵団の裏切り者として追い詰められたライナーとベルトルトは、全てを打ち明けエレンを連れて行こうとしますが、上手くいきませんでした。動揺した2人は、巨人に変身してエレンを強制的に連れて行くという一か八かの賭けに出ます。
名シーンと呼ばれるのは、この後の一瞬の出来事。
これまでの3年間の全てを捨てる覚悟を決めたライナー。不穏な気配を感じ、2人を始末しようとするミカサ。どちらも覚悟を決めた行動でしたが、ライナーの覚悟がミカサのものを上回ります。そして顕れるのは宿敵の巨人。連れ去られるエレンとユミル。「この裏切り者が!!」と叫ぶエレンの悲壮感。全ての情報が止まることなくこの一瞬に凝縮されています。
アニメだからこそ生まれた息を呑むような激アツなシーンは、一瞬の間にあまりにも多くのことが起こったTVアニメ『進撃の巨人』屈指の名シーンです。
◆2期 第12話(37話)「私達はこれから私達のために生きようよ」 ヒストリアの成長を感じられる隠れ名シーン
<画像引用元:https://shingeki.tv/season3/story/#/season2/30 より引用掲載 ©諫山創・講談社/「進撃の巨人」製作委員会>
2期第12話(37話)では、ユミルがヒストリアを救うため、調査兵団とライナー、どちらに付くべきか悩む様子が描かれていました。その様子を見たヒストリアは、今でも自分を助けるために行動するユミルに感謝するのと同時に「それだけじゃダメだ」と考え、ある決心を彼女に伝えます。
「私達はもう、人のために生きるのは止めよう」
「私達はこれから私達のために生きようよ」
それは、他人のことばかり考え、自分の死に場所を求めていたヒストリアが、過去の自分と決別する言葉でした。それと同時に「守ってもらってばかりじゃない、これからは2人で生きよう」と前向きになる彼女の成長が感じられるシーンでもあります。
また、アニメ映えするのは、ヒストリアが立体機動で飛び出すシーン。彼女は、今まで見たこともない優雅な立体機動を披露します。決心によって心だけでなく立体機動にも変化が現れた隠れ名シーンです。
◆3期 第17話(54話)「もっと楽しんでくれよ!!」 獣の巨人VSリヴァイ兵長の白熱した戦闘シーン
<画像引用元:https://shingeki.tv/season3/story/#/season1/20 より引用掲載 ©諫山創・講談社/「進撃の巨人」製作委員会>
獣の巨人を攻略するため、決死の作戦を敢行する調査兵団。ごく一部の兵力を残し全ての調査兵団が無謀にも獣の巨人に突撃していきます。無数の死体を積み重ねる無謀な作戦でしたが、名シーンとなるのはこの後。
調査兵団を囮にし、獣の巨人に接近したリヴァイ兵長が獣の巨人に襲いかかります。
あまりにも早すぎる立体機動と、鮮やかな戦闘に釘付けになってしまうことマチガイナシ! 調査兵団を率いて囮となったエルヴィン団長の無念を胸に怒り狂うリヴァイ兵長の「もっと楽しんでくれよ!!」というセリフは、普段とは違う強い怒りを感じます。
この名シーンが何より物語っているのは、リヴァイ兵長の強さ。無数の調査兵団を屠った獣の巨人を、高所のない平地でバラバラに切り刻んでいきます。その姿はまさに鬼神。
知性ある巨人相手に、ここまで無双するのが描かれているのはこの名シーンだけです。
――TVアニメ『進撃の巨人』は立体機動で飛び回る戦闘が魅力。そのため、アニメ映えするシーンが非常に多く、ここで紹介した名シーンも派手な物ばかりです。
現在放送中の4期にも多くの名シーンが登場しています。また、ミカサやリヴァイ兵長には、紹介したもの以外にも多くの名シーンがあります。ここに登場した名シーンは、TVアニメ『進撃の巨人』のほんの一部分に過ぎません。それだけ本作は壮大なスケールで描かれています。数ある名シーンの中から、自分のお気に入りのシーンを見つけて、作品の織りなす世界観に浸ってみるのはいかがでしょう。
〈文/天乃ひる (@amano_hiru)〉
©諫山創・講談社/「進撃の巨人」The Final Season製作委員会