6人組アイドル・UtaGe!が「キュートなダンス」で魅了！3rdワンマンLIVEで17曲を披露

2023年11月30日

アニギャラ☆REW編集部

　憂鬱な日々も忘れられる”宴”のような楽しさを、キャッチーでPOPな歌と踊りで届ける6人組アイドルグループ『UtaGe!』が、11/21に3rd Oneman Live『狂宴』を新宿BLAZEにて開催した。

UtaGe!にとってワンマンLIVEは2月以来の9ヶ月ぶり。加えて、先日アナウンスされた通り、胡桃るるが12/29にグループを卒業。この6人では最後のワンマンLIVEになった。久々の、そして現体制最後のワンマンLIVEでは計17曲を披露し、タイトル通りの狂騒・お祭り騒ぎで終えた。ひと時も見逃すことができなかった大盛況のLIVEの様子をレポートでお届け。

　『UtaGe!』は、昨年の2022年春にデビューし、そこから各所でさまざまな熱狂を生み出してきた。まさにその空間は”宴”という言葉が相応しい。ファンを楽しませて虜にし、今、どんどんと勢いをつけているグループ。今回、同グループが新宿BLAZEのステージに挑んだ。

　会場のステージには紗幕が張られ、ステージが見えない状態。開演時間になると、まずは開幕を告げるSEと共に期待を存分に煽るような、黒背景にプログラミング調の赤文字や「WARNIG」という文字が映し出されたオープニングムービーが流れた。すぐさまファンはコールを開始。スタートと同時にぐっと熱気が帯び始める。

　紗幕が張られた状態のまま、「ピリラブリューション」でこの3rdワンマンLIVEは幕を開けた。1フレーズを歌い上げると、紗幕が降りてメンバーが姿を現す。この演出に、ファンから歓喜のリアクションが返ってきていた。<痺れるほどの愛情をキミにあげちゃう>という歌詞通りにビリビリと刺激を受けながら心が躍る。UtaGe!が展開するポップな音楽に加えて、目に見えるような愛をパフォーマンスへと注ぎ込む。それに触発されて、オーディエンスはジャンプを繰り返し、フロアにはサークルも形成される。ノリノリでステージを自在に移動し、自転をするなどのダンスに惹かれ、ボルテージが上がっていく。

　疾走感溢れる楽曲「多分超魅力的人生」では、爽やかな雰囲気を醸し出しながら勢いよくジャンプをして、さらに盛り上がるように仕向けていく。この楽曲では、”魅力的な人生を謳歌しよう”と唱えており、UtaGe!が日々の鬱憤をどれだけ晴らしてくれているかを実感させてくれた。

　続く、アッパーチューン「にゅーげーむ！」では、メンバーがキュートに手をくるくると回して、観客も同様に手を回す。クラップも盛大に鳴って、熱を帯びながら幸福度が上がっていく。美しくて気持ちの良いサウンドの「カラフルパラレル」では、色とりどりなライトがステージに当たる中で、華麗なアクトを魅せる。ゆっくりとした横移動やメンバー6人が肩を組んだ後にジャンプする振り付けもフロアのいる全員が一緒に行い、一体感に満ち溢れて全員でステージを作り上げる感覚になっていく。

　ピコピコ音で”宴”を体現するようなナンバー「エターナルUtaGe!卍FEVER」では、リズミカルな歌や舞いでさらに熱量を上げる。綱引きダンスも印象的。振りコピ、MIX、ジャンプなどで反応するファンとの関係値もまた良い。”Every day,Every Night 宴” ”年中宴” “一生宴”と歌を通してこの先も宴を続けようと宣言することで、グループのアイデンティティを示していた。

　最初のブロックのラストは「message」。ギターとドラムが強くなるイントロで茜音ぱぴこが「私たちは今、出せる全ての力を出し切ります。6人で歩んできたUtaGe!の全部受け取ってください！」と高らかに宣言。その言葉通りに、ロック調でクールなナンバーを力強く歌い上げてみせた。サビでは手を下から上へと翳し、カッコよさも見られる。シンクロ率の高い圧巻のパフォーマンスは、この日の気合の表れとも言える。

　繋ぎであっという間に6曲を連続披露した後、最初のMCで自己紹介を行った。そして新曲を披露すると述べた。

　このLIVEの7曲目は新曲「PARTY HIGH!!」を投下。ユーロビート調のメロディーと手を斜め上下に振るパラパラダンスが特徴。今までのUtaGe!とは異なる新曲のジャンルだ。立体的なダンスで、グループでも、個人でも個性を輝かせていく。よりHIGHを目指すためにリズムに乗りながら、キャッチーなダンスで魅了を続ける。落ちサビでは、胡桃るると羽賀うるながセンターに設置されたお立ち台に上がって華麗に歌唱。気持ち良いビートに、全員が身体を揺らしていく。

　前曲に続いて雰囲気の異なったミュージック「夢鯨」では、スポットライトが当たる中で、茜音ぱぴこが強く歌う。想いを馳せながら、そして膨らませながら、この世界観をパフォーマンスへと昇華する。さらには優しい舞いのようなダンスも楽曲にマッチ。その佇まいの美しさに皆が見惚れてしまう。この楽曲を綺麗に表現していることもまた、UtaGe!のポテンシャルの高さが伺える。6人が放つ想いを感じ取りながら聴き入ってしまう。この楽曲でもまた違った魅力を出し続けていた。

　「パラレルパーティー」ではメンバー、ファンの両者がノリノリになって、お互いをまだまだ高め合っていく。ラインを作ったあとに強くステップを踏むなど、弾けるような姿を見せる。さらには曲中でポージングをし、可愛さも引き出していた。6人が醸し出すキュートさもまた虜にさせられる要素だ。<パパラパーティパラレルパーティおいで>という歌詞のように、この会場を一気にパーティらしいハッピー雰囲気へと変え、エンジョイすることができた。この瞬間、この空間では、日々の鬱憤を忘れることができる。”楽しんだ者勝ち”その言葉通り、全員で楽しいことをし続けている。オーディエンスも思わずリフト。心の昂りを表していた。

　ひと夏の恋がテーマ、情景描写ができる楽曲「さよならトワイライト」では、叶わない恋心を募らせた主人公へと憑依。彼女たちは言葉を紡ぎながらも感情をむき出しで歌い上げる。6人の繰り広げる緩急のある踊りもまた楽曲にピッタリ。ラスサビでは勢いが加速して、みんなが激しく動き続けた。

　本編最後のMCでは、一人ひとりが感想を述べていった。抜粋して2名の言葉を届けよう。

　月宮ひなり「夢の新宿BLAZEワンマンで、6人でこうして立つことができて本当に嬉しいです。UtaGe!はアイドル経験者の子が少なくて、イチからのスタートだったので、夏のTIFメインステージ争奪戦で、錚々たるグループに勝つためにはどうすれば良いんだろうと考えた時に、やっぱりガムシャラに、必死に頑張るしかなくて、勝つためにたくさん頑張ってすごく必死に駆け抜けていった夏だったんですけれど、それでも結果はダメでした。すごく悔しかったです。

でも、後悔というのは一切なくて、むしろUtaGe!の財産になったなと思っています。正直、お休みもなかったし、楽しいことばかりではない毎日だったんですけれど、それを乗り越えられたのは、私はこの6人だったからだと思っています。

みんな6人にそれぞれ愛があると思うんですけれど、ひなりは人一倍、この6人への思い入れが強いと思っていて、るるち（胡桃るる）が卒業発表して、これからUtaGe!は新体制になっていくというのをメンバーだから一番受け入れないといけないし、前に進んでいかなきゃいけないのは分かっているんですけれど、やっぱりこの6人が大好きで、それを受け入れて愛してくれて、付いてきてくれた皆さんのことも同じように大好きです。

この6人だからこそ頑張ってこれたこともたくさんあったし、卒業は寂しいんですけど、新体制になってもこの6人で築き上げてきたUtaGe!の足跡は消えないと思っているので、これからも結果を残していけるように、前を向いて頑張っていきたいと思っています」

　胸中の言葉に他のメンバーも涙を流していた。

　12月に卒業を控え、UtaGe!として最後のワンマンLIVEとなる胡桃るるは、

「憧れの新宿BLAZEでのワンマンLIVEが決まった時からずっと楽しみにしていて、今日こんなにたくさんの方が遊びに来ていただけて、この景色を見れて、本当に幸せです。この夏、TIFのメインステージに立つという目標に向かって、メンバー、一人ひとりも、ファンの方も自分にできることを探してやってくれて。

結果には届かなかったけど、嬉しい気持ち、悔しい気持ちなど、色んな気持ちをファンの皆さんと一緒に共有できたことが、かけがえのない経験になりました。私は今まで、みんなで何か一つのことを頑張るという経験をしたことは無かったんですけど、本当にこれが”青春”だなと思いました。本当にありがとうございました。

先日発表があった通り、私は12/29にUtaGe!を卒業します。これがこの6人で最後のワンマンLIVEで、私にとっては最後のワンマンLIVEになります。この6人で過ごした日々は本当に楽しくて、いっぱい笑い合って、苦しい時とか、涙が出る時は、みんなで支えあってきたからこそ、ここまで歩いてこれました。出逢えて心から良かったと思える存在です。

みんなと過ごせる時間はそんなに多くはないんですけれど、みんなに大好きな気持ち、感謝の気持ちをちゃんと伝えられるように、卒業まで駆け抜けていきたいと思っています。どうか最後まで応援よろしくお願いします」

　と涙ながらに思いの丈を語った。

　涙もあったことから少ししんみりした空気になっていたが、それを一変するかのように本編最後のブロックへと突入。

　リーダーの羽賀うるなが「形は変わってしまうかもしれないんですけれど、UtaGe!はまだまだ前を向いて上を目指し続けるので、皆さん私たちと一緒に未来を作って欲しいです」という言葉を添えてタイトルコールしたのが「アオイハル」。

　同曲では綺麗なサウンドに乗せながら、<走り出せ走り出せ一度きりだけの青春を始めよう音に乗せて>と、みんなとの日々を歌で綴り上げるようだった。加えて、<どんなに苦しくて泣いても僕たちは一人じゃない>と、この日まで皆でUtaGe!を築き上げてきた想いを具現化するように全身全霊の姿を見せていた。想いを胸に、一緒に拳を掲げてハートを一つに。
「ポジティブファイター」ではピースなどの快活なアクトで、彼女たちらしく明るく元気にさせていた。オーディエンスも変わらずMIX、ジャンプで呼応。

　「タッチミー」でもバイタリティ溢れる動きで活気づけ、「不思議グラビティー」で、<みんな集まればカーニバル>と、この空間にいる全員が揺れてお祭り騒ぎに。それほど気持ちがハイになっていった。

　本編最後は、まだまだ踊り狂えと言わんばかりに、手を大きく広げて激しく踊る「最狂乱クレイジー」を投下。非常にアクティブで気迫に満ちたアクトは、UtaGe!の真骨頂。エネルギーが漲る様子は、ラストまでオーディエンスの心は昂り続ける。メンバーもファンも気力は下がることはない。熱量は非常に高くまで達して、本編は幕を閉じた。

　すぐさまアンコールが響き渡ると、メンバーが再登場。アンコールに応えて「さわげ！うたげーしょん！」をドロップ。メンバーに合わせてアグレッシブに左右へ移動。最終盤ながらもUtaGe!が広げる世界へと誘い続ける。そしてどこか優しく包み込む空気感もまたUtaGe!の魅力の一つ。楽しい宴はこの先も続いていくのだろうと確信させられた。何よりもこの時間が爽快で楽しすぎる。

　最後のMCにてUtaGe!から発表があった。胡桃るるの卒業公演が12/29に実施されるのだが、その二日後の大晦日、12/31に再出発として新体制お披露目公演『ココカラ、』が、Spotify O-WESTを舞台に開催される。UtaGe!の2023年締めくくりと未来に向かった再出発の日が重なり合った、重要な日になりそうだ。

　さらに、毎回進化を重ねるUtaGe!定期公演第4弾『宴の準備！Ⅳ』も開催決定。

　加えて、未解禁楽曲の一部がサブスク配信決定。まずは、最新楽曲シリーズ『最狂乱クレイジー』『PARTY HIGH!!』は既に配信されているので、要チェック。

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　デビューから555日となったこのワンマンLIVE最後の曲は、壮大なサウンドに乗りながら6人が輝きを放った「6STARS」で幕を閉じた。

　最後にリーダー羽賀うるなの提案で、卒業を控える胡桃るるへ一言を求めた。

　胡桃るるは、「初めてのアイドルがUtaGe!で良かったって心から思ってます。これ以上の涙は卒業公演に取っておこうと思うんですけれど、みんな本当に大好きだー！！」と叫んで締めた。

　3rdワンマンLIVEは、タイトルの『狂宴』という言葉そのままを投影させるように大熱狂、大盛況で終えた。UtaGe!が歩んできた日々の中には、楽しさや悔しさの酸いも甘いも経験してきた。だけど、そんなことには負けず、6人は真摯にステージに向き合ってきた。だからこそこのLIVEを大成功で終えたのだろう。この先、変化もあるが、彼女たちが積み重ねた努力は活かされ、もっと素敵な景色を見せてくれるに違いない。彼女たちは強く前に進んでくれるはず。次々に狂おしいほど楽しい宴を各所で生み出していくーー。UtaGe!の未来はきっと輝きに満ちているだろう。きっと勢いが増していく彼女にはまだまだ注目していこう。いつでもどこでもUtaGe!が、憂鬱な日々も忘れさせてくれるから。

〈取材・文/石山喜将　撮影/真島洸〉

◆セットリスト

狂宴(SE)
M1 ピリラブリューション
M2 多分超魅力的人生
M3 にゅーげーむ！
M4 カラフルパラレル
M5 エターナルUtaGe!卍FEVER
M6 message
M7 PARTY HIGH!!
M8 夢鯨
M9 パラレルパーティー
M10 さよならトワイライト
M11 アオイハル
M12 ポジティブファイター
M13 タッチミー
M14 不思議グラビティー
M15 最狂乱クレイジー

-Encore-

En.1 さわげ！うたげーしょん！
En.2 6STARS