この夏、『五等分の花嫁』シリーズからまさかの新作アニメが放送されることが発表されました。その名も『五等分の花嫁∽』。『五等分の花嫁』といえば昨年に映画『五等分の花嫁』が公開されて“完結”を迎えたばかりの作品のハズですが、今夏の新作はいったい何なのでしょうか。

◆『五等分の花嫁∽』とは?──新作ではアニメ化してないエピソードが映像化される

 『五等分の花嫁∽』では、原作漫画には存在していたものの、アニメ化を果たしていなかったエピソードを中心に映像化する試みとなっています。

 時系列ではTVアニメシリーズ2期以降の三年生の夏休み以降のエピソードが描かれるようで、すでに発表されているトレーラーでは、原作を読んだことがある人はあのエピソードか! と気づくような内容も示唆されています。

 シリーズごとにアニメーション制作会社が変わっているのも特徴の『五等分の花嫁』ですが、今作でも新たなアニメーション制作会社にバトンタッチ。1期の手塚プロダクション、2期や映画のバイブリーアニメーションスタジオに続いて、今作では『<物語>シリーズ』や『魔法少女まどか☆マギカ』などで知られるシャフトが制作を務めます。

 しかも今回はテレビ放送に先駆けて7月14日(金)より全国の劇場にて先行上映が実施されることも発表されています。

 昨年、完結までを描いた映画『五等分の花嫁』を観に行った人にとっては「これが最後」と思って臨んだ人も多かったでしょうが、まさかの五つ子たちの新たなエピソードを再び映画館で楽しめる未来が来てしまいました。劇場での上映は3週間限定となっているので、夏休みシーズンの合間を見つけてぜひ足を運びましょう。

◆変則的なアニメ化は一体なぜ発生した?

 それにしても一度アニメーションシリーズで原作の最後までを描き終えていながら、わざわざ時系列を戻して新作アニメーションを制作する試みはなかなか珍しいです。なぜこのような事態となっているのでしょうか。

 これはなんといっても映画『五等分の花嫁』が大ヒットしたことの影響が大きいでしょう。

 日本映画制作者連盟が発表している映画『五等分の花嫁』の興行収入は22.4億円にものぼり、これは『映画クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝』の20.4億円や『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』の21.6億円をも超える成績となっています。TVアニメ発の映画の成績としてはなかなか超えられない大台の20億円を超えたことの意味が大きいです。

 本来であればこれだけの大成功を納めたら続編が作られたり新展開に臨むことがほとんどなのですが、『五等分の花嫁』は映画にて物語の完結までを描いてしまったため“続編”を作ることがほぼ不可能な状態にありました。続きを描けないとなると残る選択肢は「過去」。まだ未アニメ化のエピソードが存在するのであれば、そこに目をつけるのも必然だったのでしょう。

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