『七つの大罪』において、メリオダスとエリザベスは物語当初から登場しているキャラクターです。
物語を観ていれば分かるようにメリオダスは、なぜかエリザベスだけを特別扱いしている模様。始めて会った時から特別扱いしていますが、これには様々な理由があります。
メリオダスとエリザベスの隠された正体は?
メリオダスは『七つの大罪』の主人公です。そして、リオネス王国で伝説の騎士団「七つの大罪」の団長をしており、強力な能力を持ったキャラクターが多い『七つの大罪』の中でも特に強力な力を持っています。
力を解放している姿が3000年前封印されたハズの魔神族に似ていることからメリオダスは魔神族なのではと予想されていました。
その予想は的中! メリオダスは魔神族でした。ただし、普通の魔神族ではありません。魔神族の長である魔神王の息子で、次期魔神王とされていた程の強力な魔神族なのです。
ですが、メリオダスは魔神族の裏切り者とされています。どうやら3000年前に何かあった様です。作中登場した、「十戒」なる魔神族集団とも因縁がある様子。最強の魔神族であったメリオダスに何があったのでしょうか。
エリザベスは『七つの大罪』でヒロイン的立ち位置のキャラクターです。非常に可愛らしい容姿と主人公メリオダスを頼りにしている姿から多くのファンがいます。
そんなエリザベスにはいくつか不思議な点が健在。
エリザベスはリオネス王国第3王女となっていますが、リオネス国王の娘ではありません。メリオダスが昔滅ぼした国、ダナフォールから連れてきた娘です。更にそのダナフォールで亡くなったリズに非常に似ています。
そしてエリザベスの強力な治癒の力や、力を使った時右目に浮かぶ女神族の紋章から、エリザベスが特別人間だと思っていた人は多いでしょう。
そうです、エリザベスはただの人間ではありません。エリザベスの前世は女神族なのです。しかも、ただの女神族ではありません。女神族の長、最高神の娘です。とても高貴な生まれですね。作中でみせた強力な治癒能力も納得です。
魔神王の息子であるメリオダスと最高神の娘の生まれ変わりであるエリザベスですが、作中第1話では偶然出会った様に描かれています。ですが、そんな2人が偶然出会うなんてことはありません。2人の出会いは3000年も昔からの必然なのです。
メリオダス、エリザベス最初の出会いは3000年前!3000年前の2人の結末は?
メリオダスとエリザベスの初めての出会いは、聖戦の更に前、3000年も前になります。
当時メリオダスは魔神王の息子であり強力な力を持つ魔神族でした。強大な力を振るうメリオダスに、敵対している女神族、その他の種族、さらには魔神族も恐れを抱いていました。しかし、メリオダスはそんな自分を嫌悪し女神族との戦いもくだらないと考えていました。
エリザベスとの出会いはそんなメリオダスが魔神族精鋭集団「十戒」のリーダーをしていた頃です。
当時エリザベスは女神族最高神の娘として四大天使からも尊敬を集める程の女神でした。エリザベスは敵である魔神族にも助けの手を伸ばすほど優しい性格の持ち主です。全ての種族を平等に扱うという当時では異端の思考を持つ女神であったことから彼女は魔神族殲滅派の女神と対立していました。
メリオダスとエリザベスの出会いの瞬間は詳しく描かれていませんが、メリオダスはエリザベスと出会ったことによって、護りたい大切な存在の貴さに気づきました。魔神族と女神族の融和を目指すこととなった2人は次第に愛し合う仲になります。
メリオダスは魔神族を離れエリザベスと、魔神族と女神族の争いを終わらせる方法を探します。しかしこれが魔神族と女神族の更なる争いの原因となります。
魔神王についで強力な力を持つメリオダスが魔神族を離れたことで、魔神族と女神族の力関係に亀裂が生じたのです。
激化していく争いを止めようとメリオダスとエリザベスは魔神王、最高神に戦いを挑みますが、為すすべもなく殺され、引き裂かれてしまいます。
そして殺される瞬間に、メリオダスは同族を殺し女神族と結ばれようとした罪、エリザベスは魔神族を助け、魔神族と結ばれようとした罪で、それぞれ魔神王、最高神から呪いをかけられました。
2人にかけられたこの呪いがメリオダスとエリザベスを3000年の牢獄へ閉じ込めることとなるのです。
3000年たった今でも2人を苦しめている呪い、残酷過ぎる呪いの効果とは?
◆3000年の時を生きる魔神族の裏切り者、メリオダス。
メリオダスは魔神王から「永遠の生」という呪いを受けました。これは永遠に年を取ることなく、何度でも生き返ってしまう呪いです。ただ生き返るだけではありません。メリオダスがエリザベスと出会ったことで手に入れた感情を代償に生き返ることとなります。
この呪いによって聖戦が終わった3000年後もメリオダスは年を取ることなく生き続け、生き返るたびに感情を失っていくことに……。
◆3000年間転生を続ける、エリザベス。
エリザベスは最高神から「永劫の輪廻」という呪いを受けました。これは何度死のうとも、人間族として転生する呪いです。ただ転生するだけではありません。前世の記憶をリセットし、もう一度エリザベスとして生まれ変わることとなります。
この呪いによってエリザベスは3000年間に107回転生を繰り返しています。
これらを聞くとただ生かされ続ける呪いだと感じますが、この呪いは2つで1つの呪いなのです。この呪いが凶悪なのは、エリザベスは何度転生しても、再びメリオダスと出会い、恋をすることにあります。
メリオダスとエリザベスの出会いは「永遠の生」「永劫の輪廻」に導かれた必然なのです。メリオダスは記憶のないエリザベスに何度も出会い、恋いをして、そして別れを経験します。エリザベスは107回転生しているので、メリオダスは106回の別れを経験していることとなります。
最愛の人との別れを何度も経験するなんて、とても辛いことですよね。
しかし、この呪いの恐ろしい所はここからです。メリオダスと、再び出会ったエリザベスは徐々に女神族だった前世の記憶を取り戻します。しかし、エリザベスが女神族だった頃の記憶を完全に取り戻すと、呪いの効果で3日後必ずメリオダスの目の前で死亡する運命にあります。そうです。2人の別れは、ただの別れではありません。メリオダスは何度も最愛の人を守れない痛みを受け、エリザベスは何度も最愛の人を置いていく痛みを受けます。
これが2人の科せられている罰であり呪いの効果です。この呪いを解呪するには魔神王、最高神を倒さなければなりません。
今作で登場しているエリザベスは107回目の転生となりますが、女神族の力を使い徐々に記憶が戻ってきています。
記憶がない状態のエリザベスはメリオダスを「メリオダス様」と呼びますが記憶を取り戻すと「メリオダス」と呼び捨てになります。『七つの大罪』2期のラストシーンでエリザベスは「メリオダス」と呼んでいることから記憶が戻ってきていることがわかります。
しかし、記憶を取り戻してしまえば、呪いによってエリザベスは3日後に死ぬ運命に……。
3000年の運命に抗い、メリオダスとエリザベスはこの呪いに決着をつけることが出来るのでしょうか?
(Text/天乃ひる Edit/白鳥ほたる)
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©️ 鈴木央・講談社/「七つの大罪 神々の逆鱗」製作委員会・テレビ東京