TVアニメ『ポケモン』の主人公が交代──!?
TVアニメ『ポケモン』が、12月16日の放送回で主人公・サトシの冒険が2023年3月で終わりを迎えることを発表しました。本アニメは、1997年から主人公をいままで変更してきませんでしたが、この大きな決断はアニメシリーズにどんな変化をもたらすのでしょうか?
◆主人公はサトシから「リコとロイ」へ
TVアニメ『ポケモン』シリーズは、2023年1月13日(金)より『ポケットモンスター めざせポケモンマスター』という全11話(予定)の新シリーズの放送へ移ります。
このシリーズでは、サトシの夢である“ポケモンマスター”にフィーチャーした内容となるそうで、なんとサトシの冒険の最終章が描かれるそう。これまでサトシが各地方で仲間にしたポケモンたちや、最初の旅の仲間であったカスミやタケシといった面々も再登場する、まさにクライマックスとなっています。
一方で、TVアニメ『ポケモン』シリーズはこれで終わりではありません。2023年4月以降は新たな『ポケモン』シリーズの放送が発表されています。
今年11月に発売されたばかりの『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』で新たに登場した新ポケモンの他、黒いレックウザの姿などがトレーラーには登場しているほか、そこには新たな主人公の少女・リコと少年のロイの二人が登場。彼らはサトシに代わって冒険していくようです。
◆新主人公で成功するのは難しい?
サトシの引退が、そのままTVアニメ『ポケモン』シリーズの最後にならなかったことに、安心した人もいると思いますが、悲しいかな本当の課題はこれからでしょう。なぜなら、TVアニメシリーズで主人公をリニューアルしてヒットする例はあまりないからです。
有名な例である、『ドラゴンボール』では一時的に悟空から悟飯へと主人公が変わった時期がありました。一時的に悟飯が主人公として活躍していたものの、魔人ブウ編ではすっかり主人公のポジションに悟空が返り咲き、現行のシリーズでも多くのビジュアルで主役然と活躍するのは悟空の役目となっています。
そのほかにも玩具とのタイアップアニメではたびたび主人公の交代が行われています。
たとえば、1990年代にミニ四駆のタイアップアニメとして放送された『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』。本来主人公は、烈と豪の二人だったのですが、3期目にあたる『爆走兄弟レッツ&ゴー!!MAX』で主人公が豪樹と烈矢に交代。残念ながらその3期目にてアニメシリーズは終了となります。
一方で主人公を戻したり、アニメシリーズが終了したりと、主人公の変更でなかなか成功例が少ない中、周期的に主人公を変更しながらシリーズが継続しているのが『遊戯王』シリーズです。
原作漫画を踏まえた武藤遊戯を主人公にした最初のシリーズは90年代〜00年代中盤まで続くのですが、2004年放送開始の『遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX』を機に、主人公が遊戯十代という別の少年に交代。以降、数年おきにリニューアルが行われては主人公は変わっていき、今年4月に放送を開始した『遊☆戯☆王ゴーラッシュ!!』では、ユウディアス・ベルギャーという通算8人目にあたる主人公が登場しています。
新たなカードシリーズが発売される遊戯王カードのように、周期的に新たなゲームシリーズが発売される『ポケモン』シリーズとしては、遊戯王のような路線でこれから定着させていくのかもしれません。