『ドラえもん』がここに来てまだまだハンパなさを見せてくれています。
『STAND BY ME ドラえもん』という異色作を除くと、2018年時点で『劇場版ドラえもん』シリーズ史上で『映画ドラえもんのび太の宝島』がシリーズ最高興行収入を記録したことが発表されています。
2018年は『名探偵コナンゼロの執行人』が同じくシリーズ最高興行収入を(今年も)記録しており、額面では上をいく興行成績を見せているお陰で、『ドラえもん』はその陰に隠れてしまっている形となっていますが、十分見事な成績を収めています。
さて、そんな『映画ドラえもんのび太の宝島』ですが、国外でも見事な成績を収めていることをご存知でしょうか。その国外というのが中国。早くも『映画ドラえもんのび太の宝島』は中国上映を果たしており、驚くべき結果を残してくれているのです。
2018年6月1日『映画ドラえもんのび太の宝島』、中国上映!
2018年6月1日、『映画ドラえもんのび太の宝島』は『哆啦A梦:大雄的金银岛』のタイトルで、中国上映を果たしました。この日は中国におけるこどもの日でもあり、毎年アニメーション映画の上映が集中する日でもあります。
今年は例年ほどの作品数ではなかったものの、低年齢層に人気の高いキャラクター『せんすいかんウーリー』の最新劇場版が同日公開されていたり、『アベンジャーズ:インフィティ・ウォー』が大ヒット上映中であったりと、油断できない状況の中での公開となりました。
見事に中国でも大ヒット!ドラえもんすごい!
そんな状況の中ではありましたが、いざ『映画ドラえもんのび太の宝島』が中国で封切りを迎えてみると……興行1位成績という大ヒット!見事首位を獲得することに成功しました。
初週末の興行成績だけで、1.5億元……日本円にして25億円のロケットスタートを切っており、この数字は昨年の『映画ドラえもんのび太の南極カチコチ大冒険』の中国での興行成績1.49億元を初週末だけで越えるという見事な成績となっています。
中国では唯一の映画成功IPがドラえもん?
『映画ドラえもんのび太の宝島』の興行の成功は本当に評価されるべき状態となっております。というのも、実は、『クレヨンしんちゃん』や『名探偵コナン』といった中国でも人気も知名度もあるキャラクター達は、こと劇場版に関しては2016年をピークに中国公開自体が途絶えた状況となっています。
2016、2017、2018年……と毎年しっかり中国での上映を果たせているアニメーション作品が唯一『ドラえもん』のみという状況になっているので、公開の場が設けられるだけでも十分すごいことだったりするのです。そんな中、しっかりと興行成績でも結果を残しているところがさすがであり、『ドラえもん』の底力を感じるところです。
――アニメーション映画に限らず、映画市場目線でも世界的に無視できない存在となってきている中国。そんな中国の映画市場にしっかり食い込んでいる『ドラえもん』という例は、もっと見習っていくべきところも多いのかもしれないです。
せっかく海を越えて活躍できるキャラクター力を持った日本です。『ドラえもん』という前例からどんどん学んで、他のアニメーション作品でも中国の映画史上に食い込んでいってくれたら嬉しいですね。クールジャパンは『ドラえもん映画』に倣っていかないといかんですよ!
(Edit&Text/ネジムラ89)
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