突然ですが・・・
ワタクシ、映画のエンドロール大好き!!
映画の余韻を作ってくれるエンドロール。
中でもアニメ映画は、子供の鑑賞者も多いということでエンドロールを退屈させないよう、さまざまな凝った演出が用意されていたりします。昨年もたくさんのアニメ映画を映画館で見てきましたが、素敵なエンドロールがたくさんありました。
というわけで
’16年のアニメ映画の中で今回はオススメの“エンドロール”を5つ、ワタクシの独断と偏見で決めたランキング形式で発表します! まだ見てない作品があれば、ぜひ本編と一緒にチェックしてください!
第5位 『クレヨンしんちゃん爆睡!ユメミーワールド大突撃』
劇場版『クレヨンしんちゃん』第24弾。劇団ひとりさんが脚本協力ということでも話題となった一作です。本編については言いたいことがなくはない……と個人的に諸手を挙げてオススメですとは言えない映画だったりはするのですが、こと“エンドロール”に限っては別!
とても素晴らしいエンドロールでした。
本作のエンドロールは映画の題材に合わせて、カスカベ防衛隊の皆が様々な夢の世界で遊ぶ姿が流れます。みんなで昆虫になって遊んだり、アイドルになった世界でライブをしたり、枯山水の世界で石になったり(?)、“友情”が一つのテーマにもなっているだけあって、絶妙な感動を与えてくれるまさに夢のある楽しいエンドロールでした。しかも、主題歌となっているケツメイシの「友よ~この先もずっと・・・」がこれまた映像に合ってるからたまらない!
そして極めつけは、最後のある人物の後ろ姿。あの人の内心を思うと、なんだか涙が止まらなくなってきてしまいまして、さっきまで「オススメですとは言えない」とか言ってた気持ちも消え去り……「いい映画だった」と爽快な気持ちでスクリーンを出ることが出来ました。
これぞエンドロールのマジックです。
第4位 『父を探して』
『父を探して』は世界各国で評価を受けてきたブラジルアニメ映画。
こちらの作品のエンドロールも非常に印象が強かったのです。ビジュアルの工夫とかがあるタイプのエンドロールではないのですが、良かったのはその“楽曲”!
エンドロール中に流れる曲―Emicidaさんが歌う「Aos Olhos de umaCrianca」が非常に映画の余韻に合っていたのです。作中の場面をしみじみと反芻させられながら、「こんな映画だったなぁ・・・」「あのシーンはこういうことだったのかなぁ・・・」とじっくり噛み締めさせてくれるエンドロールにベストマッチした曲になっておりました。最終的にこの曲がお気に入りすぎて、私が’16年で一番再生して聞いてた曲はこの曲でした。それぐらい、好きです。
映画に合っていれば、たとえ飾らないエンドロールでも、素晴らしいエンドロールになるんですね。
第3位 『アイス・エイジ5止めろ!惑星大衝突』
こちらは日本未上映作品。ですが、間もなくディスクリリースやデジタル配信が予定されてます。海外にて一足先に鑑賞して参りました。
日本でもシリーズ3作目までは劇場公開された『アイスエイジ』シリーズの最新作は、氷河期を舞台にした作品でありながら、キャラクターが宇宙服を着たり、隕石衝突の危機を回避させなきゃいけなくなったり、あの舞台設定でよく成立させたなぁと思わせる物語になっています。
そして、そんな作品を踏まえたエンドロールのデザインが見事。「アイスエイジ」の元々持っていた原始的なイメージと、今作品のテーマであるハイテク感という相反する色を、うまく混ぜ合わせ、楽しいビジュアルでエンドロールを飾り付けてくれています。そのデザインの妙技に感心いたしました。
そして使われているJessieJさんの楽曲「My Superstar」も最高!本編のメチャクチャで激しいギャグアニメっぷりにベストマッチしたアゲアゲソングとなっております。やはりエンドロールの楽曲と本編の相性は重要です。この楽曲がいまだにiTunesに置いてないのをどうにかして欲しい!
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第2位 『モアナと伝説の海』
日本未上映作品のウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ最新作。日本では’17年3月の公開なのですが、こちらも海外で一足先に鑑賞してきました。本作のエンドロールも楽曲、ビジュアル共に素晴らしかった作品です。
『モアナと伝説の海』は、『アナと雪の女王』と同じく半ミュージカル形式。作中でも高揚的なシーンに使われる勝負曲「How Far I’ll Go」を、AlessiaCaraさんという方が歌うバージョンとして、エンドロールで使ってきます。まずこの曲が素晴らしい!本編の思い出も相まってもう音楽を聞くだけで「良かった、良かった…」と思い出し泣きさせられてしまいました。
そしてそれに加えて流れる映像が恐ろしい!最近のディズニーアニメは過剰と言わんばかりのリアルさを追求した3DCG映像となっていますが、エンドロールでは作中に登場したアイテムをクローズアップして、じっくりとその緻密さを見せつけてくれます。
木目だったり、刺繍だったり、透き通った石だったり、まるで本物みたいな質感のアイテムの数々を鑑賞できます。これの恐ろしい所は『アベンジャーズ』のエンドロールとまったくコンセプトが一緒なところ。あの作品もヒーローたちの関連アイテムを次々にクローズして見せていく方式のエンドロールでした。
まさか実写映画と同じ手法のエンドロールをアニメ映画で見られる日が来るとは・・・という驚きがこのエンドロールにはありました。
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第1位 ファインディング・ドリー
そして栄えある第1位はドリー!
エンドロールは映画の“余韻”を楽しむなんて言ってましたが本作のエンドロールは活目して見ちゃいました。
ドリーのエンドロールは大きく分けて2パート。エンドロールの最初の方は、今回新登場のゲストキャラクター・タコのハンクの擬態能力を用いた、“ハンクを探せゲーム”になっています。これがまず面白い!本編後も子どもさんが楽しめるコーナーになってて気が利いてるな、と思いました。
そして続くパートが見事!PIXARの世界最高峰とも言うべき3DCGアニメーション技術を使って、海底から海面まで続く海の様子を満遍なくお客さんに眺めさせてくれます。
『ファインディング・ニモ』の海中に比べて、明らかに今回の『ファインディング・ドリー』の海中の方が水の淀みや体積の感じが、よりリアルに感じられます。この素晴らしい技術をじっくり見られるなんて、どれだけ幸せなんだ!と非常に感動したのを今でも鮮明に覚えています。
エンドロールをでっかい水槽のように使ってくるなんて大胆でありながら、技術の高さを有するからこそ圧倒的な見応えのある映像に仕上げていました。
間違いなく’16年で一番“贅沢な”素晴らしいエンドロールだったように思います。
――以上、'16年のアニメ映画のエンドロールランキングでした。
エンドロールは見ない! という人も居るかもしれませんが、最近の映画は意外とエンドロールまで見応えがあるので、’17年は是非、最後まで映画を見届けてみてはいかがでしょうか!
(Edit&Text/ネジムラ89)