キャラクターに魂を吹き込む、名俳優たち!

2017年秋アニメの放送が続々と始まっている中、皆さんはどの作品をご覧になっているだろうか。

できる限り多くの作品を見たい。けれど費やせられる時間との兼ね合いで、より好みに合うアニメのチョイスを強いられてしまった人は多いとだろう。

では実際に、その“チョイス”をするための情報は何かと言うと、ストーリーやキャラクター、そして原作人気やそこから派生する話題性など多岐に渡るわけだが、最も重要な要素のひとつとしてキャスト陣の顔ぶれを挙げられるハズだ。

個人的な話で申し訳ないが、私は女性声優の悠木碧さんがとても好きで、儚い少女役からヒールな敵役まで、ユーティリティーにこなすその声を聞きたいがために、彼女が出演しているアニメだけでなくラジオ番組などもよく聴いている。

悠木碧
悠木碧さん
画像引用元:Amazon.co.jp限定】永遠ラビリンス(初回限定盤)(ブロマイド付) 悠木碧  販売元:日本コロムビア

その声ひとつでキャラクターに魂を吹き込む声優の皆さんの高い力量にはただただ頭が下がるばかりだが、時には表に出ての演技をメインにされている俳優の方が声優を務めることもある。

今秋アニメの中では、『いぬやしき』に出ている小日向文世さん(犬屋敷壱郎役)、村上虹郎さん(獅子神皓役)たちがそうだ。恥ずかしながら、私は二人のことをテレビを見て知っていながら、公式PVを見た際にキャスト名が出るまで、二人が出演していることが分からなかった。

今回は、声優としても高い手腕を披露してくれる俳優の方々の紹介にお付き合い頂きたい。

小日向文世さん

いぬやしき
画像引用元:いぬやしき(9) (イブニングKC) 奥 浩哉 (著)  出版社:講談社

まずは、序文でも紹介した小日向文世さんについてお話ししたい。

テレビドラマの出演も多数こなしてきた小日向さん。

ただ、個人的には映画に出演なさっているイメージが強く、漫画を原作とした『予告犯』で主人公らの標的にされた悪徳政治家、設楽木匡志役や、『20世紀少年 -第2章- 最後の希望』で主人公のケンヂの同級生、ヤマネ役、そして2017年12月1日公開予定の『鋼の錬金術師』でもハクロ将軍役を担っている。

好きな声優として紹介させていただいた悠木さんもそうであったが、小日向さんも幅広い役どころを演じるオールラウンダーだ。少しドジな上司役をこなされたと思ったら、次はお金でものを言わせる政治家を演じたりと、与えられたポジションで登場人物の個性を余すことなく発揮。

それでいてバラエティ番組などで時折見せる、優しい笑顔がなんとも魅力的な役者さんだ。

意外にも声優としての出演は少ないようで、テレビアニメは今回の『いぬやしき』が初めて。劇場版のアニメでは『メアリと魔女の花 』の一作とのこと。

その大人の落ち着いた雰囲気で、連続放送のテレビアニメというフィクションの世界をどのように彩ってくれるのか、期待感に胸は膨らむばかりである。

竹中直人さん

金獅子のシキ
画像引用元:ONE PIECE FILM STRONG WORLD 連動特別篇 金獅子の野望 [Blu-ray] 販売元:エイベックス・ピクチャーズ

アニメの声優を務められる際は、主に劇場版アニメでその力を発揮されている竹中直人さん。

代表作には、『ワンピースフィルム ストロングワールド』の敵役のボス、金獅子のシキ、また『劇場版ポケットモンスター 結晶塔の帝王 ENTEI』では科学者、シュリー博士と作品の中心に置かれている幻のポケモンエンテイという2つの役を見事に全うした。

低音で男らしい声音で、さまざまな男役を担ってこられた竹中さん。

特にシキ役をされていた際は、本場の声優の人たちさながらの高い演技力で多くのワンピースファンを魅了したことは記憶に新しい。

テレビ放送の連続シリーズでアニメキャラの声を当てられてはいないようだが、アクション作品の首領であったり、優しい校長先生役であったりでその手腕はさらに輝くのではないかと予想する。

声と同じくダンディな見た目と裏腹に、茶目っ気ある遊び心の持ち主であることでも有名で、ドラマに出演した際はNG特集などで現場の空気を和らげているシーンも度々見かけられる人柄の良さも好印象の役者さんである。

萩原聖人さん

アカギ
画像引用元:闘牌伝説アカギ オリジナル・サウンドトラック 販売元:バップ

漫画家、福本伸行先生の作品で主役を演じることでも知られている萩原聖人さん。

代表作は、『闘牌伝説 アカギ 闇に舞い降りた天才』の主人公、アカギ役、『逆境無頼カイジ Ultimate Survivor』でも同じく主人公のカイジ役。

「声優」という仕事に注目し始める前に『アカギ』を視聴していた私は、のちにキャスト陣にもフォーカスを当てるようになった際、萩原さんがアカギ役を務められていることを知ってとても驚いた。

というのも、彼のことはそれ以前から知っていたにもかかわらず、アニメ視聴時には全くそのことを気付かなかったからだ。

言われてみれば、当然アカギと萩原さんの声はマッチするわけだが、「言われないと気付かない」ほどその役を演じ切っていることに、役者としての手腕の高さを感じずにはいられなかったのである。

萩原さんは福本先生の作品の他にも、『ONE OUTS(ワンナウツ)』にて相手の心理を読み取り相手バッターを手玉に取る投手「渡久地東亜(とくちとーあ)」役も演じている。こちらも冷徹かつ冷静な役どころであり、今後も同先生以外の作品でも萩原さんの活躍をぜひ見てみたいと思う。

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今後も、役者としての高いプロ意識に魅了され続けていく

ここまで俳優陣の手腕の高さを説明しておきながら手のひらを返すようで申し訳なのだが、私は本当は、声を当てる仕事は全て声優の人たちに任せたほうが……とも思っている。

これはアニメでも海外作品でも同じ認識なのだが、特にアニメの場合、テレビを通じて顔が広く認知されている方々が声を務めると、作品のキャラクターよりも先にその人の顔が頭に浮かんでしまい、うまく世界観に飛び込むことができないと考えているのがその理由だ。

ただ、ここまでに挙げた3名やその他にも高い演技力を持った多数の役者さんたちが全力で吹き替えに臨んでいることも事実。

アニメファンとして、声優の人たちが活躍する姿を応援しつつ、各作品が一層の輝きを放てるよう尽力している芸能関連、俳優の皆さんの演技にも、私は同じく魅了されていくのだと思う。

(Edit&Text/哲太)

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