◆冨樫義博先生のもう一つの代表作──『幽遊白書』

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 『幽遊白書』は、『HUNTER×HUNTER』の冨樫義博先生の漫画で、リメイク希望の声が多い作品です。1992年から1995年にTVアニメが放送されました。

 第1話で主人公の浦飯幽助が交通事故で死んでしまうという、衝撃の展開から始まったこの作品。蘇った幽助は、その後も「霊界探偵」として、人間界で起こる霊界がらみの事件を解決していきます。

 『幽遊白書』は迫力ある肉弾戦、心理面にフォーカスした頭脳戦など、『HUNTER×HUNTER』の礎となった作品ともいえます。その『HUNTER×HUNTER』は既に2度アニメ化されており、世界中で人気となりました。

 冨樫義博先生の名は世界に知れ渡っており、2022年に先生がTwitter(現X)を開設したところ、開設から1日経たずにフォロワーは130万人を突破しており、その注目度の高さが伺えます。

 また、『幽遊白書』はNetflixシリーズで実写化も予定されています。実写化の成功の流れで、再アニメ化される可能性もあるのではないでしょうか。

◆前世と今が交錯する、宿命のラブストーリー──『ぼくの地球を守って』

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 通称『ぼく地球(タマ)』ともよばれるこの作品は、日渡早紀先生による漫画作品で、世代を超えて愛されており、再アニメ化されそうな作品です。1986年から1994年まで『花とゆめ』で連載され、1993年からOVAとしてアニメ版が発売されました。

 当時のオカルトブームの影響を色濃く受けたこの作品は、輪廻転生をテーマにストーリーが展開します。

 北海道から東京の高校に転入した坂口亜梨子は、二人の同級生、小椋迅八と錦織一成が毎晩2人とも同じ夢を見ていて、その夢の中では「玉蘭(ギョクラン)」「槐(エンジュ)」と呼び合っていることを知ります。

 ある日、亜梨子は隣人の少年、輪(りん)を誤ってベランダから転落させてしまいます。輪は一命を取り留めましたが、目覚めた輪はある特殊な能力に目覚めます。運命の歯車が動き出した瞬間でした。

 断片的に明らかになっていく「月」での記憶、前世での恋愛関係や確執を引きずった7人の転生者など、なかなか難解なストーリーに読者は頭を悩ませます。

 この作品は、転生した輪たちの愛憎劇でもあるのですが、「恋愛」の一言では片付けられないスケールの大きい作品であることに気づきます。

 OVAは原作の大部分を割愛した内容となっています。だからこそ、全編をアニメ化してほしいというのがファンの願いではないでしょうか。

 2022年には日渡早紀画業40周年記念として、作品の聖地とも言える東京タワーにて“ぼくの「地球を守ってin東京タワー」が行われましたが、『ぼく地球(タマ)』が再アニメ化される日は来るのでしょうか。

 ──それぞれの作品は、当時多くの人々を夢中にさせました。オリジナルの良さを損なわないかたちで、新しいファンと既存のファン双方の心を掴む、そんなリメイクの実現が果たされるかもしれません。

〈文/瀬田アキラ〉

 

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