◆ 隔離した生活だったけれども……『後宮の鳥』より柳 寿雪

©白川紺子/集英社,「後宮の烏」製作委員会

<画像引用元:https://kokyu-anime.com/story/?id=03 ©白川紺子/集英社,「後宮の烏」製作委員会>

 女神の烏漣娘娘に仕えていた巫婆の末裔と言われている烏妃の寿雪は、ほとんど人と関わりを持つことをせずに夜明宮で孤独に暮らしています。

 夜伽をしないことから特別視されており、不思議で魔法のような術を使いこなすことができるため、多くの人たちからいろいろな頼み事をされることがあるのです。

 過去の教えから特別な存在ゆえに周囲に人を寄せ付けず、誰かに感情移入するようなことはほとんどありません。どのようなことにも不安や焦ることなく、冷静に物事を見ることができる性格をしています。

 しかし、大好きなものを目にしたときや突然、褒められるという予想をしていない展開時には、普段の彼女からのイメージとは異なる焦りや、かわいい部分が見られることもしばしば。

 こうした寿雪の周囲にはストーリーが進んでいくにつれ、さまざまな人たちが集まっていくようになります。烏妃としての教えなどを守ろうと「孤独でいなければ……」と、何度も口にすることがありました。

 ですが、どれほど周囲を遠ざけようとしても「心配だから気になるの!」と、寿雪のことを理解しようと歩み寄ってくれるのです。孤独に暮らしていたことから相手の気持ちの汲み取り方などが分からなかったときもありました。しかし、彼女のことを想う人たちからのアドバイスに気づき、自分のダメな部分を反省します。

 烏妃ゆえに隠されている部分を見たいことや、徐々に人とコミュニケーションを取っていくシーンからも目が離せないハズ。周りに影響されて孤独を手放していく彼女の変化に、側にいて見守っていたいと思わされてしまうでしょう。

 ──おっとりした性格で放っておけないエリアーナ。すべて抱え込んでしまうアイリーン。人を寄せ付けず拒否する寿雪。それぞれ違ったお嬢様な女の子たちゆえ、隠された一面を目にしてしまうと守りたい気持ちから近くで仕えたいと思うのではないでしょうか。あなたはどのタイプのお嬢様たちを側で守ってあげたいですか?

〈文/柳瀬蓮 @_prince0807_

 

 

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