仕事で出世して給料をもっと増やしたいと考えたとき、ビジネスの知識だけでなく心構えや精神状態といったマインドも重要な要素になり、学んでおく必要があります。
デスゲーム要素を含んだサッカー漫画『ブルーロック』では、サッカーの知識だけでなく、理想をもつ大切さや運に対する心構えなど成功者になるために必要なマインドが多く描かれており、次の3つの考え方もお金持ちになるうえで大切なものといえるでしょう。
◆明確な理想を持って自分に必要なものを逆算する
お金持ちになるために努力するのは大切なことですが、理想を描かないまま努力をしていると明確なゴールが分からず、結果的に間違った方向へ努力しているかもしれません。
「新英雄対戦(ネオ・エゴイストリーグ)」で登場したイングランドのクリス・プリンスは、「理想を明確に語るのは重要な行為だ」と作中で語っています。
彼は理想の自分を具体的に描くことで自分に最適なトレーニングを導き出し、自分に必要な筋肉を身につけて現実の自分を理想の自分へ一致させてきました。
また、彼は肉体だけでなくメンタル面でも理想の自分を大切にしており、ネガティブになったときには理想の自分に問うことでモチベーションを維持しています。
理想を明確に持つということはいわば目標やゴールを持つことであり、このことは成功者になるうえで非常に大切な要素です。
理想を持たないということはゴールがないマラソンをしているようなもので、先が見えない努力はモチベーションが続かないうえ、努力をする方向が正しいのかも分かりません。
明確な理想を持ち逆算して細かく目標を立てることで、モチベーションを維持したまま理想までの最短距離のビジョンを描けるのです。
なお、実際に野球の大谷翔平選手は高校生の頃、目標達成シート(マンダラチャート)というものを使っていました。
これは9×9マスでできたシートで、中央のマスに大元の目標を書き、目標を達成するために必要な要素を8つ書き出し、さらにその要素を身につけるために一つの要素につき目標を8つ書き出すものです。
このシートも目標を明確に立てることで必要なものを逆算し、達成させるために細かく目標を立てています。
◆運は心構えができている人にしか掴めない
誰の周りにも運がいい人がいるかと思いますが、その人は運がいいのではなく常日頃から運を掴むための行動をしているのかもしれません。「青い監獄(ブルーロック)」プロジェクトの総指揮者である絵心甚八は、作中で運のカラクリについて語っていました。
彼は糸師凛のプレイを例にあげながら運について「落ちる場所にいる者にしか舞い降りない」と言っており、どこにでもあるものではないと言っています。
凛は試合の最後の場面にワンアクションでゴールを狙える位置まで走って運を待ち、ボールが自分の元へ来た偶然を逃さずゴールを決めました。
彼は確実にゴールを決められる場所で偶然が巡ってくる心構えをし、その機会を逃さなかったのです。
これはスポーツだけでなくビジネスの場においてもいえることで、どんなときに偶然が巡ってくるかは分かりません。
たとえば、たまたま1人で飲みに行った居酒屋で、取引したい会社の社長と出会う可能性だってあります。
そんな偶然と巡り会ったとき、機会を逃さないためにも普段から知識や経験などを積み、偶然に対する準備や心構えをしておくことが大切です。
なお、これに似た名言はいくつかあり、フランスの細菌学者ルイ・パスツールは過去に行ったスピーチで「幸運は用意された心のみに宿る」と述べ、古代ローマの政治家セネカは「運とは準備が機会に出会うことである」と名言を残しています。
◆言語化できない「分からない」は思考停止
問題に直面したときや計画を立てようとしたときに、途中で「分からない」と思い、それ以上のことは考えずうやむやにしてしまうことがあるでしょう。作中で世界最高のストライカーと称されるノエル・ノアは「分からない」ということは非合理の思考停止だと語っています。
彼は潔からどうしたらチーム内のランキングを上げられるか相談を持ちかけられたとき、潔に質問を重ねており、潔が答えられず「わかりません…」というと思考からやり直せと言いました。
合理性を重んじる彼は潔に「分からない」は非合理の思考停止だといい、すべて言語化して説明できる理想を描けといいます。
確かに一度「分からない」と思うと「分からないから仕方ない」という気持ちになり、そこから考えるのを放棄するか、うやむやのまま問題解決を図ろうとします。こうなってしまうと問題は解決できず、例え解決したとしてもなぜ解決したのか分からないままでしょう。
作中でも、潔が進化するときにはいつも絶えず思考をしていました。彼は思考することで、一次選考のチームVとの戦いでは直撃蹴弾(ダイレクトシュート)を手に入れ、二次選考では死角とオフ・ザ・ボールの概念を取り込みます。「分からない」と思考停止するということは進化を放棄することであり、自分の成長をそこで止めてしまうのです。
このことは認知科学者の苫米地英人氏も著書『思考停止という病』で「思考が止まっているということは、言い換えれば、進化が止まった人です。」と述べています。
──『ブルーロック』で活躍する彼らは停滞せずにひたすら進化し続けるマインドを持っています。
サッカーに限らず、仕事やどんな分野においても、進化を続け成功者……いわゆるお金持ちになる人たちは共通したマインドを持っているのかもしれません。
〈文/林星来(ファイナンシャルプランナー) 編集/水野高輝(マネーメディア コンテンツディレクター)〉

