◆ついには「男友達との変化」も……
さらに、この先のアニメでは女友達だけではなく男友達との変化も描かれます。
たとえば、市川がクラスメイトの足立や神崎、太田と出かける姿や、時には山田をめぐり衝突する姿が描かれていきますが、この変化も1期の市川ではありえなかったでしょう。なぜここまで周囲との関係が変化したのでしょうか。
それは、市川が山田を好きになって、彼自身が変化したからだと考えられます。
市川は1期の最終回「【karte12】僕は僕を知ってほしい」で、1年の頃はあんまり学校へ行きたくなかったけど、最近は学校が嫌いじゃないと語りました。
彼はそれが山田のおかげだと言おうとしましたが、彼女は誰のおかげでもないと言い、それは市川が自分で学校にきたからだと言います。市川はそんな山田へ「ありがとう」とお礼を伝えました。
市川は山田を好きになる以前は猟奇本を学校で読むことで、それを周囲と馴染めない理由にして、学校へ通っています。弱さのようにも思えますが、そのおかげで彼は学校へ通い続けられ、山田を好きになりました。その後は、山田を思うことで市川自身が変化し、学校も嫌いではなくなったのでしょう。
今後の2期の展開では、山田との関係はもちろんのこと、女友達や男友達、山田の家族など市川といろんな人物との関係の変化が描かれていきます。
さまざまな変化が描かれることで、市川が1期と比べてどれだけ成長したのか、よく分かるでしょう。
〈文/林星来 @seira_hayashi〉
フリーライターとして活動中。子供の頃から培ってきたアニメ知識を活かして、話題のアニメを中心に執筆。アニメ以外のジャンルでは、葬儀・遺品整理・金融・恋愛などの記事もさまざまなメディアで執筆しています。