TVアニメ『増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和』の15年ぶりの新作アニメ『増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和GO』が、来年4月から放送されることが発表されましたが、このアニメと同じく、長い年月が経っていても、なかなか新作アニメの制作が発表されない人気作品がいくつかあります。
また、今年の10月から『らんま1/2』の新作アニメが放送されたり、『地獄先生ぬ~べ~』の新作アニメが来年の夏から放送されたりするように、再アニメ化される作品が増えています。
◆ファンの要望が高いのに「続編が作られない」アニメ
最近では、最終話放送と同時に、2期や劇場版の制作が発表される作品が少なくないですが、放送当時から人気を博しているにもかかわらず、続編が長年作られていないアニメがあります。次の2つのアニメはファンの要望が高いのに続編が作られていない作品です。
●『月刊少女野崎くん』──同じ制作スタッフで「あの作品」はアニメ化されたのに……
人気も原作ストックもじゅうぶんな『月刊少女野崎くん』については、「続編制作の機を逃してしまったのでは?」と考えている人が多いようです。
X(旧Twitter)を見てみると
「2014年当時のアニオタ界隈の評価も高く、当然2期もあるもんだと思ってたんだけど……その後の動きはなし」
「『野崎くん』アニメ化から何年も経ってるのに、変わらず声出して笑っちゃうくらい面白い。早くアニメ2期やればいいのになぁ」
「『野崎くん』がトレンドに入るたび、アニメ化2期か!? ってなるのは私だけじゃないはず」
という続編を待ち望む声も多く見られます。
『月刊少女野崎くん』が放送されていた2014年当時は、過去作品の続編よりも新作アニメを次々に打ち出していく風潮が強かったように感じます。
加えて、『月刊少女野崎くん』の制作スタッフが再集結して制作されたアニメ『多田くんは恋をしない』が盛り上がっていた2018年前後でも、続編に繋がるような動きが見られなかったため、「このタイミングでも発表がなかったのだから、もう続編は来ないのだろう……」と落胆するファンが続出しました。
●『ノーゲーム・ノーライフ』──続編が作られるかは原作者も分からない?
2014年に放送されたアニメ版と、2017年に放映された劇場版の双方で凄まじい反響が沸き上がったものの、それ以降は目立った動きがなくなってしまった『ノーゲーム・ノーライフ』。世界各国で圧倒的な人気を誇り、続編が未発表のアニメの話題が出るとほぼ確実に名前が挙がる作品です。
アニメ版では原作小説の1~3巻までの内容が描かれましたが、最終話の終盤では6巻の一部分を繋ぎ合わせたオリジナルストーリーが展開されました。そしてその6巻の内容が劇場版でしっかりと描かれています。
アニメの続きは4巻の内容からということになりますが、いざアニメで5巻までのストーリーを描き終わったとき、次はどうするのか……、と新たな問題に直面するでしょう。
劇場版を観ていることを前提にして該当部分を飛ばすこともできなくはないものの、それをやるにしても既に時間が経ち過ぎてしまっている印象です。
このような構成となっているため、ファンの間でも「ラストの改変が響いているのでは?」という声があります。
そのほか、「原作者の先生の体調不良」や「制作陣の都合」など、さまざまな意見が飛び交っていますが、真相は分かりません。
「二期まだですか?」と全世界のあらゆる言語で受け取ってきたんでもはや翻訳かけるまでもなくだいたい何が書かれてるのかわかるようになった。
んで答えは「誰より僕が知りたい」です。— 榎宮祐♟️ノゲノラ (@yuukamiya68) March 15, 2023
原作者の榎宮祐先生の元へも2期に関する問い合わせが届いているようですが、それに対して榎宮先生は「誰より僕が知りたい」とX(旧Twitter)でコメントしています。
原作とアニメは別物であり、原作者の先生の一存で企画が進められるわけでもありませんから、たずねられても困るのかもしれません。
詳しく読む⇒『野崎くん』が放送されたのは9年前という事実 ファンの要望が高いのに「続編が作られない」アニメ4選
◆「再アニメ化」されそうな2つの作品
昭和・平成のアニメが新作アニメとして制作されることが珍しくなくなってきましたが、次の2つのアニメも再アニメ化の可能性を秘めた作品です。
●『幽遊白書』──冨樫義博先生のもう一つの代表作
『幽遊白書』は、『HUNTER×HUNTER』の冨樫義博先生の漫画で、リメイク希望の声が多い作品です。1992年から1995年にTVアニメが放送されました。
第1話で主人公の浦飯幽助が交通事故で死んでしまうという、衝撃の展開から始まったこの作品。蘇った幽助は、その後も「霊界探偵」として、人間界で起こる霊界がらみの事件を解決していきます。
『幽遊白書』は迫力ある肉弾戦、心理面にフォーカスした頭脳戦など、『HUNTER×HUNTER』の礎となった作品ともいえます。その『HUNTER×HUNTER』は既に2度アニメ化されており、世界中で人気となりました。
冨樫義博先生の名は世界に知れ渡っており、2022年に先生がTwitter(現X)を開設したところ、開設から1日経たずにフォロワーは130万人を突破しており、その注目度の高さがうかがえます。
●『銀河鉄道999』──鉄郎と永遠のヒロイン・メーテルが銀河を駆ける
1970年代後半のアニメブームを牽引した『銀河鉄道999』(1978 〜1981年放送)は、多くのファンから今もなお愛されており、再アニメ化されそうな作品といえます。
このアニメは、機械の体を手に入れるために、謎の美女メーテルとともに銀河超特急999号に乗り込む少年、星野鉄郎の旅が描かれている傑作SFです。
鉄郎は美しい銀河をメーテルとともに渡り歩きますが、その一つの停車駅(惑星)ごとに独自に発達した文化や倫理観を目の当たりにします。機械の身体を手に入れるため、銀河超特急999号に乗り込んだ鉄郎でしたが、機械の体を手に入れた者たちの苦悩を目の当たりにし、本当の幸せは何なのか葛藤を繰り返します。
機械化できない貧しい人間は飢えと病から逃れる術はなく、それどころか機械化された人間は生身の人間から命の糧を吸い取るのです。そこには強者が弱者から吸い取る徹底的な格差社会が存在します。
第1話で鉄郎の母は機械伯爵の「人間狩り」で命を落としました。完璧な体を手に入れた機械化人間たちは、思いやりをなくしていきます。
テクノロジーを使いこなすことは間違いなく人類に利益をもたらしますが、同時に危険性も孕んでいます。技術が進歩した今こそ、『銀河鉄道999』のテーマ性は感動を呼ぶのではないでしょうか。
詳しく読む⇒『幽遊白書』に『ママレード・ボーイ』……「再アニメ化」されそうな4つの作品
〈文/アニギャラ☆REW編集部 @anigala01〉
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