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 『天空の城ラピュタ』ではシータの家に伝わる「飛行石」と呼ばれる謎の力を持つ青い石が古代文明のラピュタ帝国につながる鍵となっていました。『ふしぎの海のナディア』でも古代文明アトランティスで生み出された「ブルーウォーター」という青い石が登場します。

 またヒロインは王家の血を引いていて、石を受け継いだゆえねらわれるという展開も同じです。これはどちらも宮崎駿氏による『海底世界一周』という企画が元になっており、実は『新世紀エヴァンゲリオン』とつながっている設定もあります。

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◆『天空の城ラピュタ』と産みの親が同じ『ふしぎの海のナディア』

 宮崎駿氏が『未来少年コナン2』という位置付けで準備していたのが『海底世界一周』でしたが、これは作品化されることがなかったため設定が『天空の城ラピュタ』に転用されました。そしてこの残された『海底世界一周』をベースにアニメ制作会社ガイナックスでアイデアを追加して作れたのが『ふしぎの海のナディア』です。

 これらの事実は20123月にNHK Eテレで放送された、『ふしぎの海のナディア』のデジタルリマスター版放送を記念して制作された特別番組『『ふしぎの海のナディア』徹底研究!~見どころ大公開スペシャル~』内で、株式会社ガイナックスの初代代表取締役社長であり『ふしぎの海のナディア』の制作にも携わった岡田斗司夫氏の口から語られています。

 2つの作品には飛行石とブルーウォーターを受け継ぐ古代文明の王家の血を引いたヒロインが登場。さらに石が持つ特殊な力をねらう組織、ヒロインを守りながら一緒に大冒険をするパズーやジャンというキャラクターがいるところも同じです。

 つまり『天空の城ラピュタ』と『ふしぎの海のナディア』の生みの親は宮崎駿氏の考えた設定であり、両作は姉妹作のような関係といってよいでしょう。

 また19973月に発売された『庵野秀明 スキゾ・エヴァンゲリオン』(出版社:太田出版)によれば、『海底世界一周』の設定は、ガイナックス制作の『新世紀エヴァンゲリオン』にも影響を与えています。

 同作に登場するメディナ・ラ・ルゲンシウス・エレクトラが着ていたスーツのデザインは、エヴァンゲリオンを操縦するときに着用するプラグスーツの原型となっているそうです。

 また、『ふしぎの海のナディア』に登場する万能戦艦・Ν-ノーチラス号とエヴァンゲリオンのデザインはいずれも山下いくと氏によるものとなっています。

 

 ──『天空の城ラピュタ』に登場するラピュタは、スウィフトの『ガリヴァー旅行記』の空を飛ぶ島にあるラピュタ王国が元ネタになっているとされています。名作というものはクリエイターがさまざまな作品に出会い、刺激し合って生まれるのかもしれません。

〈文/諫山就〉

《諫山就》

アニメ・漫画・医療・金融に関するWebメディアを中心に、フリーライターとして活動中。かつてはゲームプランナーとして『影牢II -Dark illusion-』などの開発に携わり、エンパワーヘルスケア株式会社にて医療コラムの執筆・構成・ディレクション業務に従事。サッカー・映画・グルメ・お笑いなども得意ジャンルで、現在YouTubeでコントシナリオも執筆中。X(旧Twitter)⇒@z0hJH0VTJP82488

 

※サムネイル画像:Amazonより 『徳間アニメ絵本「ふしぎの海のナディア〈下〉」(出版社:徳間書店)』

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