タレントのタモリさんが、421日、都内で行われたNHKスペシャル『人体3』の会見に出席しました。

 「人体」をテーマにした同作にちなみ、79歳のタモリさんは普段行っている加齢対策について質問されると、「まず歩くことですね」とコメント。

 いまだに若々しいタモリさんですが、アニメや漫画のキャラの中にも年齢を感じさせず、驚異的な力を発揮する人物が多いようです。

◆ペリー来航の時代から生きているテニス部顧問──『テニスの王子様』オジイ

 中学生たちがテニスで全国制覇を目指す『テニスの王子様』。

 もはやテニスの域を超えて常人離れしたプレイが目立つ同作ですが、曲者ぞろいの中学生たちをまとめあげる顧問も、実にキャラクターが濃いです。

 コミックス第20巻からは、関東大会の準決勝戦に突入し、越前リョーマが在籍する青春学園と千葉県の六角中学校の対戦が描かれました。

 六角中学校のテニス部顧問は後期高齢者のような見た目をしている「オジイ」という男性で、147センチと小柄な体で部員のラケットをすべて手作りし、新入部員の1年生をいきなり部長に抜擢するなど見る目も確か。

 さらに、リョーマのラケットのグリップが手に合っていないことを即座に見抜くなど、口数は少ないながらあなどれない人物です。

 年齢、本名など多くが謎に包まれているオジイですが、リョーマの父・南次郎が中学生のころから六角中学校のテニス部顧問であり、1853年に黒船が来航したときも存命だったという噂もあります。

 オジイは青春学園と六角中学校がビーチバレーで対戦したときも、砂浜に潜って勢いよく飛び出し、ボールを打ち返すという運動神経の良さを発揮。

 また全国大会1回戦では、沖縄の比嘉中学校の選手が使う瞬間移動が、錯覚を起こさせている「縮地法」であることに真っ先に気づくなど、博識な一面も持ち合わせています。

 その後、比嘉中学校の選手からわざとボールをぶつけられて負傷するオジイ。しかし、OVAでは青春学園の全国大会準々決勝を観戦しているため、見事な生命力を見せています。

◆美しすぎる脱獄囚、その正体とは?──『ゴールデンカムイ』家永カノ

 さまざまなメディアミックスを行っている『ゴールデンカムイ』。

 2018年6月放送のTVアニメ第11話に登場する家永カノは脱獄囚の一人で、艶やかな美しさを持つホテルの女将として登場しました。

 しかし、その正体は「家永親宣」(イエナガ チカノブ)という名の老人で、外科医だった親宣は患者を手にかけるなどの罪で収監されていた過去を持つ男です。

 親宣は中国医学の「体の不調な部分を治すには、食材となる動物の同じ部位を食べるのが良い」という考え方と、「最高の自分」であることに異常なまでに執着しています。

 そして「カノ」として新たな人生を手に入れた親宣は、老夫婦が経営していたホテルを乗っ取って女将に成りすまし、自分が求める身体の部位を持った人物が宿泊客として訪れると手にかけていました。

 その後、正体を見破った杉元佐一に「そんな都合のいい話があるかよ」「自己暗示だろ」と指摘されると、カノの目元には深いシワが現れ、それは老人の姿そのものだったのです。

 正体も含めてすべてが印象的なカノですが、最後はアイヌの占い師・インカㇻマッを逃がそうとしたとき、月島軍曹の放った銃弾が当たって命を落とします。

 ちなみに去年、同作の実写ドラマが放送されたとき、桜井ユキさん演じるカノがあまりにも完成度が高いとしてファンの間で話題となりました。

◆その意外な本名とは?──『ポケットモンスター』オーキド博士

 『ポケットモンスター』シリーズで、トレーナーを目指す子供たちにポケモンの生体について優しく教え、時にアドバイスをしているオーキド博士。

 主にサトシを気にかけている描写が多いですが、孫のシゲルに対してもしっかりと愛情を注いでいます。

 特にポケモンリーグのセキエイ大会でシゲルが敗退したとき、彼が驕りから手を抜いたところが原因であるところを厳しく指摘する一幕も……。

 そのときのオーキド博士は普段の穏やかな雰囲気ではなく、祖父として、ポケモンを愛する者としての気迫に満ちており、これがきっかけでシゲルは精神的に成長しました。

 ちなみに、基本的には周囲から「オーキド博士」と呼ばれていますが、実は「オーキド・ユキナリ」が本名です。

 ゲームシナリオライターのとみさわ昭仁さんが、去年の1217日に投稿したX(旧Twitter)によると、「あれは「(ポケットモンスター)図鑑」のコラムを書くときにオーキド博士のフルネームが必要だと思って、ぼくが勝手に人類学者の香原志勢(こうはらゆきなり)さんからいただいて付けました」「その後、ユキナリは公式にも採用されたようですが、由来はあくまでもぼくの内心の事情です」と明かしています。

◆おばあちゃんは現役のプリキュア!?──『ハートキャッチプリキュア!』キュアフラワー

 『プリキュア』シリーズに登場するプリキュアたちは平均年齢が中学生前後ですが、『ハートキャッチプリキュア!』にはシリーズ史上最高齢といわれているキュアフラワーが登場します。

 キュアフラワーの本名は花咲薫子といい、同作の主人公・花咲つぼみの祖母にして年齢は67歳。

 普段は博士号を持つ著名な植物学者で植物園を営んでいますが、その正体は50年前にキュアフラワーとして戦っていた伝説のプリキュアだったのです。

 2013年発売の『映画プリキュアオールスターズDX Blu-ray DX♥BOX』特典映像の声優座談会で、花咲つぼみ役の水樹奈々さんが語ったところによると、キュアフラワーは当初、存在自体がなかったのだとか。

 それでも薫子役の坂本千夏さんが「私もプリキュアになりたい」とスタッフに頼んだ結果「薫子はかつてキュアフラワーだった」という設定が生まれたそうです。

 

 ──人生100年時代といわれるほど健康なお年寄りが増えた昨今、タモリさんのように年齢を感じさせず、いつまでも若々しい人がたくさん活躍しています。

 今後も「このキャラのように歳を重ねても元気でいたい!」と思うような生き生きとした老人キャラが、あらゆるアニメや漫画に登場するかもしれません。

〈文/花束ひよこ〉

 

※サムネイル画像:Amazonより

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