<この記事にはTVアニメ『勇気爆発バーンブレイバーン』のネタバレが含まれます。ご注意ください。>
1月から放送が始まったTVアニメ『勇気爆発バーンブレイバーン』は、第1話から視聴者の予想を裏切る展開を見せ、夢中になるファンが続出しています。
中には、繰り返し視聴してしまうファンも多いようですが、なにがそこまでファンを夢中にさせているのでしょうか?
◆クセになる!『ブレイバーン』にハマる理由
ファンを夢中にさせるこのアニメの魅力は、とにかく個性が強すぎるブレイバーンという存在でしょう。
ブレイバーンは初登場時からなぜかイサミへ愛を寄せており、とどまることを知りません。キャラクター設定では好きなものに「イサミ」を挙げ、第2話では「君たちもぜひ聞いてほしい 私とイサミの物語を」と言い、各国の軍人たちへイサミとの出会いを長時間語っていました。
そんな彼の愛がイサミへ通じていればまだいいのですが、ブレイバーンが話を聞かない性格ということもあり、その愛は一方的です。そのためか、イサミとのやり取りもずれていて、思わず笑ってしまいます。
たとえば、第3話でゾルダートフィレーが攻めてきて出撃をしようとしたとき。ブレイバーンが準備はできているかと一方的にイサミへ確かめますが、イサミはブレイバーンの態度にキレはじめます。
ブレイバーンはやる気がないイサミに「やる気がないなら今すぐ降りてくれ!」と怒りを見せますが、本当に降りようとするイサミを慌てて止めました。そんなブレイバーンにイサミは舌打ちして「どっちなんだよ」と吐き捨てます。
この部下と上司、または教師と生徒のような、どこかで見たことのあるやり取りには笑った人も多いのではないでしょうか。
また、面白いのはイサミへの愛情の向け方や、言葉のやりとりだけではなく、おきて破りな設定や発言に笑った人も多いハズ。
たとえば、第1話でイサミがブレイバーンに乗り歌が流れ始めるシーンでは、劇中歌だと思いきや、イサミが「さっきからなんなんだこの歌は!」と言い、作中でも実際に歌が流れていることが発覚しました。
場面を盛り上げるはずの歌が作中でも流れているという、おきて破りな設定に思わず心の中でツッコんだ視聴者も多いでしょう。なお、このイサミの発言は公式ラジオでイサミ役の鈴木崚汰さんのアドリブだったことが明かされました。
ほかにも、第2話でスミスがブレイバーンに乗ろうとしたときには、ブレイバーンが「君を乗せることは生理的に無理だ」と、驚きの理由で拒否します。前代未聞な理由だけに、「そんなのアリ?」と思った視聴者も多かったのではないでしょうか。
このような今までにない設定や発言も視聴者の笑いを誘い、本作へ夢中にさせているのでしょう。
◆今後はシリアス展開に? 実はとある考察が……
そんなギャグ作品にも思える『ブレイバーン』は、実は伏線が張られ、ファンのなかでとある考察が浮上しています。それは、ブレイバーンが未来からきたスミスだという説です。このように考察されるのには、いくつかの根拠があります。
まず、ブレイバーンが最初からイサミのことを知っていたことです。
ブレイバーンはなぜか初登場時からイサミのことを知っており、「待たせたな、イサミ!」と、登場します。その後、戦いを終えてイサミはなぜ自分の名前を知っているのか聞きますが、話を聞かないブレイバーンが自己紹介を始め、うやむやになってしまいました。
そのままブレイバーンがイサミのことを知っていた理由は明かされていませんが、彼が未来からきたスミスだとしたらイサミのことを知っているのも納得です。また、最初からイサミへの好感度が高かったのも、同じ理由で納得できるでしょう。
さらに、スミスには正義のヒーローになりたいという願望があることも理由に挙げられます。
スミスは第1話からその思いを語っており、第1話終盤ではブレイバーンを見ながら「正真正銘の勇者 彼のようになりたかったんだ」と、彼への憧れを明らかにしました。
もし、ブレイバーンが未来からきたスミスなら、ブレイバーンが強い正義心を持ち、よく正義や勇気を口にするのもうなずけるでしょう。
ほかにも、この考察なら、ブレイバーンがスミスの搭乗を「生理的に無理」という理由で拒否したのも理解できます。
通常ではありえませんが、誰しも自分のなかに自分がいるなんて訳が分からない状況は抵抗があるもの。今までのロボットアニメにはない斬新な拒否でしたが、思わず分かるとうなずいてしまいます。
これまでに挙げた根拠以外にも、第4話でブレイバーンがルルに「スミス」と言われた時に否定しなかったことや、第7話でスミスが全身脱毛していることをブレイバーンが知っていたことなどが挙げられます。
第8話「また会おう、スミス」では、スミスが敵を巻き込んだ自爆をして、生死不明となり、今後はシリアスな展開になることが予測されます。しかし、ブレイバーン=未来のスミスの考察が正しいとしたら、スミスは何らかの方法で生存しているハズ。この考察が正しいと信じて、彼の生存を願うばかりです。
〈文/林星来 @seira_hayashi〉
フリーライターとして活動中。子供の頃から培ってきたアニメ知識を活かして、話題のアニメを中心に執筆。アニメ以外のジャンルでは、葬儀・遺品整理・金融・恋愛などの記事もさまざまなメディアで執筆しています。