『ガンダム』シリーズには、見た目よりも老けて見えるキャラが多く登場します。特に『1stガンダム』では、「え!? こんなに若かったの!」と驚きを隠せないキャラが存在。苦労を重ねると老けやすいというのは本当なのでしょうか? また、男勝りな態度をとっているにも関わらず、内面は乙女な女性キャラが多いのも『ガンダム』シリーズの特徴です。

◆実年齢よりも2倍、3倍も「老けて見える」キャラ

『機動戦士ガンダム』には、実年齢からは想像もつかないくらい老けた人物が多く登場します。

  一年戦争を描いたアニメ『1stガンダム』では、たとえば、ブライトが未成年だったり、「あの貫禄があふれるオジさんキャラ」が30代だったりするなど、驚きがたくさんあります。

●ランバ・ラル──いくらなんでも老けすぎな30代!

 白髪が混じった髪の毛に、豊かな口ひげを生やしたジオン軍の大尉、ランバ・ラルですが、実は35歳という驚きの年齢です。見た目だけでなく「ザクとは違うのだよ、ザクとは!」「戦いに敗れるとは、こういうことだっ!」といった発言も貫禄がありすぎて、どう見ても30代には見えません。

 ジオン・ズム・ダイクンの側近であった彼の父親、ジンバ・ラルの年齢は定かではないですが、同じく側近で対立の関係にあったデギン・ソド・ザビが一年戦争の時点で62歳ということを考えると、ジンバ・ラルの息子のランバ・ラルが30代であることも納得がいきます。

 余談になりますが、アニメ版の『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では、アニメ『1stガンダム』で描かれた容姿よりも若いランバ・ラルの姿が見られます。

●ブライト・ノア──初登場は未成年!?

 『ガンダム』で最も多くの作品に登場し、アムロやカミーユなどのニュータイプの育成にも貢献したブライト・ノアですが、実は初登場のときの年齢は19歳! どう見ても30代、よくて20代の後半に見えます。

 ブライトは『1stガンダム』では、負傷したパオロ艦長に代わってホワイトベースの艦長となって指揮をとることに。しかもホワイトベースは、アムロ(15歳)やカイ(17歳)など年下ばかりのクルーで構成されていました。そのため、あえて艦長という立場から19歳にも関わらず、老け顔に描かれたのかもしれません。

 そして彼は、一年戦争の終戦から7年後の世界が舞台の『機動戦士Ζガンダム』、その続編の『機動戦士ガンダムΖΖ』では27歳。そして、アムロとシャアの最後の物語を描いた『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』では33歳、シャアの反乱から3年後の『機動戦士ガンダムUC』では36歳というように、年をとっていきます。

 そんな彼の容姿は、『1stガンダム』から『ガンダムUC』まで、ほとんど変わっていません。変わった部分をあえて挙げるとしたら、『ガンダムΖΖ』まで黄色いブーツだったのが、『逆襲のシャア』以降、黒いブーツに変わったところくらい。

 しかし、アムロとベルトーチカ・イルマの間に子どもができたり、シャアがサザビーではなくナイチンゲールに搭乗するなど、TVアニメとは別の世界線を描いた小説版の『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア―ベルトーチカ・チルドレン』のブライトは、口周りとあごに立派なヒゲを生やし、老け顔に拍車をかけ33歳に見えない姿をしています。

 『閃光のハサウェイ』のアニメ映画には現時点では登場していませんが、45歳になり軍人を引退し、妻のミライとレストランを経営することなどを考えています。

詳しく読む⇒え!? ランバ・ラルって30代なの?『ガンダム』実年齢よりも2倍、3倍も「老けて見える」キャラ4選 公式もネタに──?

◆実は意外と「乙女」な女性キャラ

『ガンダム』シリーズには、クールな性格をした女性キャラが多く登場しますが、主人公が彼女たちと深く関わった際、意外にも乙女な一面を見せることが多いです。

 たとえば、「恥を知れ、俗物!」と冷たく言い放つハマーン。彼女がシャアの元恋人であったという説は有名です。

 クールでありながら、乙女な一面を持つ『ガンダム』キャラとして、次のような女性が挙げられます。

●ハマーン・カーン──鉄の女の乙女な一面

 圧倒的なカリスマ性で、アクシズやネオ・ジオンを率いたハマーン・カーン。鉄の女とも呼ばれた冷酷な彼女は、意外にも乙女な一面を持ち合わせていました。

 ハマーンは、TVアニメ『機動戦士Ζガンダム』本編で「ある男」に固執している仕草をたびたび見せます。彼女が執着していた男の名前はシャア・アズナブルです。

 ストーリー終盤のメールシュトローム作戦では、カミーユとハマーンの意識が共鳴したとき、まるで恋仲のようにシャアの肩に手を置くハマーンの過去が映し出されました。本編では詳しく明かされていませんが、過去に親密な関係にあったことが分かります。

 ハマーンはクワトロ・バジーナと名乗り、再び自分の前に現れたシャアに対し、再三に渡りアクシズに戻ってくるよう説得します。

 しかし、シャアは彼女の元に戻ることを拒否。彼が百式と共に爆発に巻き込まれたシーンでも「シャア、私と来てくれれば……」と嘆きました。

 そして、TVアニメ『機動戦士ガンダムΖΖ』の主人公、ジュドー・アーシタには、シャア以上にシンパシーを感じたのか、猛アタックしています。ハマーンは私とともに来いと言い、ジュドーに迫りキスまでしようとしました。

 いざ拒絶されると、容赦なく亡き者にしようとする点が彼女の面白いところです。実はとても不器用な人間なのかもしれません。「話し合いの余地がないとするならば、ここがお前の死に場所になるな」というセリフがすべてを物語っています。

 しかし、ここまで彼女を突き動かしたものは、ただの恋愛感情だったのでしょうか。

 非公式の作品ですが、漫画『機動戦士ガンダム C.D.A. 若き彗星の肖像』ではニュータイプの素質を見出されたあと、研究の対象となりトラウマを植え付けられた過去が描かれています。

 ハマーンは、ずっと孤独を抱えていたのかもしれません。ニュータイプだけが、真に分かりあえる存在だと感じていたのでしょうか。しかし、最後まで分かりあえるパートナーを得られないまま、ジュドーの手により彼女は最期を迎えました。

●フォウ・ムラサメ──無邪気で人懐っこいのが本当の性格?

『機動戦士Ζガンダム』に登場するフォウ・ムラサメは、エメラルド色の髪に紫の口紅をしたクールビューティーな女性ですが、無邪気で人懐っこい一面も持ち合わせています。

 サイコガンダムのパイロットの彼女は、強化人間であり、強化の過程で記憶を失っています。しかしホンコン・シティでカミーユと出会ったフォウは、まるで失った記憶を埋め合わせるようにカミーユと楽しい時間を過ごしました。

 カミーユはフォウのことをただの一人の女の子として接します。ティターンズに道具のように利用されてきた彼女にとって、カミーユは特別な存在となったのでした。

 第19話「シンデレラ・フォウ」で、カミーユと再会したフォウは、自身が強化人間であることを明かしました。それでも「思い出なんてこれからいくらでも作れる」と話すカミーユとフォウはキスをします。

 しかし、どうしても記憶を取り戻したかった彼女は、再びサイコガンダムに搭乗。二人は再び戦場で相まみえることになります。

 その後、ティターンズの拠点、キリマンジャロで二人は再会します。しかしさらに強化されたフォウは、カミーユのこともよく分からない状態でした。

 それでも最後に自我を取り戻し、ジェリド・メサの一撃からカミーユを守り、命を落としました。

 まさに悲劇のラブストーリーを繰り広げたフォウは、ガンダムファンたちに強烈な印象を残しました。

詳しく読む⇒「俗物!」とか言っちゃうけど……『ガンダム』実は意外と「乙女」な3人の女性キャラ

〈文/アニギャラ☆REW編集部 @anigala01

 

※サムネイル画像:Amazonより

※タイトルおよび画像の著作権はすべて著作者に帰属します

※無断複写・転載を禁止します

※Reproduction is prohibited.

※禁止私自轉載、加工

※무단 전재는 금지입니다.