『機動戦士Zガンダム』(以下、『Zガンダム』)の続編として制作された『機動戦士ガンダムZZ』(以下『ガンダムZZ』)。そんな『ガンダムZZ』ですが、富野監督以外でも『ガンダム』を作れるようにするための土台という意図があったようです。
◆『ガンダムZZ』は脱・富野の布石だった?
『ガンダムZZ』の特徴といえば、その明るい作風です。特に前作である『Ζガンダム』がシリアスだったため、コミカルな一面を押し出した本作は、『ガンダム』シリーズの方向転換を予感させました。
大きな変わりように、現在でも賛否両論ある作品ではあるものの、『ガンダム』シリーズの新しい可能性を見せた作品となっています。そんな『ガンダムZZ』ですが、次世代の『ガンダム』が生まれる下地となるよう作られたようです。
『別冊アニメディア 機動戦士ガンダムZZ PART.1』(出版社:学習研究社、1986年10月9日)によると富野監督は『ガンダムZZ』を作る際に、『ガンダム』が作品として継続していくには、脱皮させることが重要と考えました。ただ、ワンコンセプトで番組が続くわけがないとも感じていたようです。そのため、今までの作品からは方向転換した、明るい作風の『ガンダム』が生まれました。
『別冊アニメディア 機動戦士ガンダムZZ PART.2完結編』(出版社:学習研究社、1987年3月1日)によると、「『ガンダムZZ』を始める時に僕以外の人でも作れるように切り替えたつもり。」「仕事の領域の取り方を広く持たせて、他の人でも作れるフィールドを作った。」と語っています。
同時に、「他の人でも作れるということは『ガンダムZZ』が確信させてくれた。」と、『ガンダムZZ』が与えてくれた手応えについても言及していました。
──明るい作風への転換は、誰でも自由に『ガンダム』を描く下地を作るための挑戦でした。監督が『ガンダムZZ』で広げたその領域があったからこそ、のちの多様なシリーズが誕生し、『ガンダム』は不朽のコンテンツへと成長を遂げたといえるでしょう。
〈文/北野ダイキ〉
※サムネイル画像:バンダイ ホビーサイト 『「MG 1/100 ダブルゼータガンダム Ver.Ka」(C)創通・サンライズ』

