ライトノベル原作のTVアニメ『Re:Monster』が、44日から放送される。『Re:Monster』では、ストーカーに命を奪われ、最弱モンスターのゴブリンに異世界転生したゴブ朗が、食べれば食べる分だけ強くなる「吸喰能力」で脅威の進化を遂げ、弱肉強食の世界を生き抜いていく物語が描かれている。

 『アニギャラ☆REW』では、このアニメの放送に先駆け、ゴブ美役の加隈亜衣さん、ゴブ江役の植田佳奈さん、赤髪ショート役の菅野真衣さんに、それぞれが演じるキャラクターの魅力や、『Re:Monster』の見どころなどをおうかがいした。

左から、加隈亜衣さん、菅野真衣さん、植田佳奈さん

<左から、加隈亜衣さん、菅野真衣さん、植田佳奈さん>

 

──まずは、役が決まったときの心境を教えてください。

 

加隈亜衣さん(以下、加隈さん):オーディションを受けさせていただくときに「ゴブリンが主人公だなんてすごい作品だな!」って印象がありました。私はゴブリンの役を今まで演じたことがなくて、ゴブリンに対して敵ってイメージがあったんですけど、ゴブ美ちゃんとして物語を追ったときに、すごいすんなりかわいい女の子だなって思ったので、ゴブ美ちゃんを担当できることがすごく嬉しかったです。

 

──ゴブ美ちゃんは意外と乙女なところがありますもんね。

 

加隈さん:そうなんですよね。恋心を抱いていたりする素直でいい子だなっていう印象を最初に持ちました。成長していくごとに彼女なりの悩みとか、ちょっとした嫉妬の気持ちや、強くなりたいっていう思いとか、本当に人間と変わらない描かれ方をしていたので、ゴブリンいうフィルターよりも、寄り添いやすいキャラクターだなと思いました。

 

──モンスターにはモンスターなりの恋愛があるみたいな。

 

加隈さんそうですね。心は人とあまり変わらない感じです。

 

──植田さんは、ゴブ江役に決まったときどのような心境でしたか?

 

植田佳奈さん(以下、植田さん):ゴブ江は、関西弁を話すキャラクターということで、私も出身が関西なので、オーディションの際は楽しく受けさせていただきました。実際に受かったというお話をいただいた時は、とても嬉しかったです。

 普段からよくゲームをプレイするので、ゴブリンはかなり馴染みのあるモンスターだったんですけど、まさか自分がゴブリン側になって、物語を進めていくことになるのは想像もできなかったので、アフレコをすごく楽しみにしていました。

 

──ちなみに敵役以外で、モンスター役とかを演じたことはありますか?

 

植田さん:モンスター……そうですね、デビューした頃に出演した作品が、『ファイナルファンタジー』のアニメ(『FF:U 〜ファイナルファンタジー:アンリミテッド〜』 )だったのですが、そのときにモンスター役を演じましたね。だから意外と最初からモンスターをやりがちなのかもしれません(笑)。

 

──菅野さんはいかがでしょうか?

 

菅野真衣さん(以下、菅野さん):オーディションを受けたときに、赤髪ショートちゃんという名前を聞いて「え!?」ってなりました。名前があるのか、仮でまだ決まってないのかなと思って。でも原作をオーディションが始まる前に読んだときに、赤髪ショートって書かれていて、鍛冶師さんとか名前がジョブで、こういう世界観なんだなというところにまず驚きました。

 赤髪ショートちゃん、セリフを読み進めていくと、すごく素直で良い子で、よくキャラクター説明のときに言われているんですけど、子犬のようにキャンキャンしている感じの小さくてかわいらしいっていうイメージが強いです。

 オーディションに受かった話を聞かせてもらったときは、すごく嬉しくてお母さんへ、「お母さん! オーディション受かったよ!」みたいな感じで、赤髪ショートちゃんと同じようなテンションで報告したのを覚えています。赤髪ショートちゃんの役が決まったことは、それくらい嬉しいことでした。

 

──ゴブリンの群れの中に人間がいることについて、どのように思われましたか?

 

菅野さん:最初の登場シーンが、それこそ襲われかけていたところを、ゴブ朗に助けてもらうんですけど、そういう意味で、私自身もゴブリンに対して敵とか怖いものっていうイメージがあったので、ゴブ朗があのシーンで助けてくれて、赤髪ショートちゃんたちもびっくりしているのと同じように私自身も、「あ! こんな優しいゴブリンもいたりするんだっ!」ということに驚きました。

 しかも想像以上に情に厚いというか、仲間思いなゴブリンが多いので、私自身、赤髪ショートちゃんと同じような成長速度で、ゴブリンに対する意識がどんどん変わっていきました。

 

──ご自身の演じるキャラクターが、どんなキャラか教えていただけますか?

 

加隈さん:ゴブ美ちゃんは、本当に素直でまっすぐで自分の気持ちをそのままストレートに届ける子だなっていう印象が強いのですが、ゴブ朗が隣でどんどん強くなっていく中で、それに対する焦りとかも感じていたりしています。

 周りが成長をしていく中で、成長の度合いでいうと遅いところにコンプレックスを抱いているような、よく周りを見ている子だなと思います。それに腐らず、努力していたりとか甘えたりしないので、友達になりたいというタイプの女の子です。

 

──植田さんはゴブ江に対してどんな印象をお持ちでしょうか?

 

植田さん:ゴブ江は、天真爛漫で子供の頃はちょっと内気なところがありますが、大人になってからは明るくて、どんな種族のキャラクターに対しても分け隔てなく接するキャラクターです。ゴブ江は、土とか大地を使うスキルを得意とするキャラクターなので、ほかのゴブリンたちとの戦い方とは少し違うところも見ていて楽しいところですね。

 

──菅野さんはいかがでしょうか?

 

菅野さん:赤髪ショートちゃんは、最初のイメージは子犬のように小さくて、ちょっと怯えている雰囲気があったりして、ドキドキしちゃうんですけど、剣を使ったりして戦うように成長します。だから、意外と度胸もあって肝が据わっている子だなっていう印象があります。

 物語のキャラクターの中では、子分じゃないですけど、みんなに対して支えてもらう側のキャラクターのイメージが強いんですけど、話が進んでいく中で、いろんな仲間たちが増えていって、その中でちょっとお姉さんっぽい表情を見せる部分があったりだとかして、成長をみんなに支えられているんだなっていうのが分かって、健気でかわいくて何か応援したいなと思えるようになりました。

 

──御自身と演じられているキャラクターとで、似ている部分はありますか?

 

加隈さん:似ている部分というか、ゴブ美ちゃんは素直でかわいいって話しましたけど、私自身、そこまでそういうところを持ち合わせていないので、憧れのほうが強いなっていう気がします。

 ゴブリンの世界と人間の世界ってかなり違って、一夫多妻制というか、ゴブ朗の周りにけっこういろんな女の子がいるんですよね。ゴブ朗はモテモテなんですよ(笑)。それに対してヤキモチを焼くとかは自分と似ていると思います。

 ヤキモチの焼き方はあんまりかわいくないと思うんですけど、「私だけを見て!」っていうゴブ美ちゃんの気持ちは共感できるかなって思います。

 

──植田さんはゴブ江と似ている部分はありますか?

 

植田さん:話し言葉はゴブ江とすごく近いですね。ゴブ江も関西弁を話しますし、私もお仕事のときはあんまり出さないようにはしていますが、プライベートで同郷の友達と話すときは関西弁なので、そこは似ていますね。

 あとゴブ江は採取や発掘のスキルがすごく高い子で、普段もいろんなものを発見してくるんですが、私もゲームをプレイする際には採取や発掘のスキルを上げがちなのでそこも似ていると思います。

 

──菅野さんはいかがでしょうか?

 

菅野さん:オーディションを受けた段階で、素直で元気で何でも報告したくなっちゃうようなところが似ているなって思いました。

 私自身も何でもお母さんとか友達とかにその日あったこととか全部言いたくなっちゃうタイプなので、そういった意味で人懐っこいじゃないですけど、「聞いて! 聞いて!」っていうような子犬っぽい部分がちょっと似ているのかなと思いました。

 あと赤髪ショートちゃんのスキルで、ゴブ朗と同じように食べたものを吸収するっていうスキルがあって、戦った獲物を何でも食べちゃって、みんなに「え!?」って引かれるシーンがあったりするんですけど、私も食べられるか食べられないか分からないものとか食べちゃうことが多くて、たとえば、ケーキとかのロウソクなのか、飴細工なのか分からない、名前プレートなのか、紙なのか分からないものとかも「おいしそう!」とか言って、パクパク食べちゃったりするので、そういった意味で何でもすぐ冒険しちゃう部分やおてんばな部分が似ているなと思います。

 

──『Re:Monster』の見どころや「ここに注目してほしい!」という部分を教えてください。

 

加隈さん:ひたすらゴブ朗がしゃべる、しゃべる、しゃべるっていうところで、1話の収録で散々しゃべったあとの佐藤さん(ゴブ朗役の佐藤拓也さん)に、「もしかしてめっちゃ、しゃべっていますか?」って言ったら「何見てたの? そうだよ(笑)」って言われるくらい、ゴブ朗はずっとしゃべっています。1話は特に、世界観とかをゴブ朗と一緒に知っていくことができるので、そういう意味では聞き流さず世界観を掴んでいただけるところかなと思います。

 スキルとか倫理感だったり、ゴブリンの世界では常識でもゴブ朗が傷つく瞬間や、生き残るためとはいえ、目を塞ぎたくなる瞬間があったりします。ゴブ朗に注目していただければ、作品の世界観に入りやすいんじゃないかなと思います。

 

──植田さんは『Re:Monster』のどんな部分に注目してほしいでしょうか?

 

植田さん:それぞれのゴブリンだったり、赤髪ショートちゃんたちもそうなのですが、進化の過程に注目していただきたいです。ゴブ朗もスキルアップや進化をするときに、ゲーム要素のあるエフェクトみたいなものが入るんですが、そこがとてもおもしろいんです。ゴブ朗が新しいスキルを身につけて、どんどん強くなっていく過程が見どころなので、ぜひチェックしてください。

 

──菅野さんはいかがでしょうか?

 

菅野さん:それこそお二人がお話されていた部分でいうと、進化していく中で絶対にゴブ朗をしっかり見ていなきゃいけないポイントがあって、名前がみんな進化するとちょっとずつ変わっていくんですよ。なので、しっかり見ていないと「あれ、この人は新しいキャラかな」って思ってしまいます。見た目も名前も変わっていくので、しっかり見逃さずに見ていかないと追いつけなくなっちゃうので、ぜひ繰り返し見てもらえたらなと思います。

 あと戦闘シーンが個人的にはすごく楽しみだなって思っている部分で、PVでもけっこう戦っているシーンや、スキルを身につけているシーンだとか、ゴブ朗がオーガになったあとのメインビジュアルのロン毛の姿がすごくセクシーでかっこよくて、個人的には好きです。

左から、加隈亜衣さん、菅野真衣さん、植田佳奈さん

 

──最後にご自身の演じるキャラクターに込めた想いや考え、放送開始を楽しみに待っている視聴者の皆さんへのメッセージをお願いします。

 

加隈さん:それぞれ強くなりたいという気持ちと、生き残らなきゃいけないという気持ちの中にも、自分の考えを持って生きている様子が『Re:Monster』では描かれています。ゴブ美ちゃんは、ゴブ美ちゃんらしさが描かれている子なのですが、共感される方も多い子のように感じています。そういった部分や彼女が感じたことをていねいにお届けできたらという思いでいます。

 

植田さん:ゴブ江はゴブリンなんですけど、戦うスキルではなくて、どちらかというと生活水準や文化水準を上げることに重きを置いているキャラクターだと思っています。

 日常的なほっとしたシーンで、もっとみんなの生活が良くなるようにとか、もっと毎日が楽しく過ごせるようにというような、穴ぐらに住んでいた頃だったら考えないような精神的な進化を遂げているのが印象的なキャラクターだと感じています。

 だんだん変わっていく、ゴブリンたちの生活も楽しみにしていただけると嬉しいです。

 

菅野さん:赤髪ショートちゃんは、最初に囚われていたところからはじまるので、ゴブリンにひどいことをされるのでは、という意味で怯えたり、嫌な気持ちとかを抱いていました。そういう思いを抱いている中で、人間ちゃんたちは優しいゴブリンたちに出会って、衣食住とかじゃないですけど、すごく楽しいことを一つ一つ見つけていったりだとか、みんなで協力して畑とか温泉を作ったりだとか、そういう何かスローライフじゃないですけど、戦いだけじゃない、かわいくて楽しいコミカルな部分も「良かったね!」って思えるような「みんな頑張って良かったね!」って思えるようなチームワークが素敵だなと思います。

 赤髪ショートちゃんは、ゴブ朗に戦術とかを習っていたんですけど、なかなかやっぱり人間の女の子なので、スキルもあまり伸びなくて、その中でとある師匠的な存在に出会うんですけど、その人との師弟関係じゃないですけど、人間的にも戦士としても成長させてくれるシーンがあったりして、そういう意味で、赤髪ショートちゃんの成長を応援してもらえたら嬉しいです。

〈取材・文/水野ウバ高輝 撮影/天倉 悠喜 @yk_photograph

◆作品情報

▼放送情報

2024年4月4日より放送開始

  • TOKYO MX:4月4日より 毎週木曜24:00〜
  • BS11:4月4日より 毎週木曜24:30〜
  • テレビ北海道:4月12日より 毎週金曜25:43〜

▼配信情報

U-NEXT・アニメ放題:4月1日より 毎週月曜24:00〜

dアニメストアにて地上波同時配信!その他配信サービスにて配信!

▼CAST

  • ゴブ朗:佐藤拓也
  • ゴブ吉:細田健太
  • ゴブ美:加隈亜衣
  • ゴブ江:植田佳奈
  • ホブ星:山根綺
  • ホブ里:大森日雅
  • 赤髪ショート:菅野真衣
  • 姉妹さん:山村響
  • 鍛冶師さん:島袋美由利
  • 錬金術師さん:東城日沙子
  • ルービリア:稗田寧々

▼STAFF

  • 原作:金斬児狐 『Re:Monster』(アルファポリス刊)
  • 原作イラスト:ヤマーダ、NAJI柳田
  • 漫画:小早川ハルヨシ
  • 監督:イナガキタカユキ
  • シリーズ構成:山口宏
  • キャラクターデザイン:高岡淳一
  • 色彩設計:門脇由佳
  • 美術監督:荒井和浩
  • 撮影監督:近藤慎与
  • 音響監督:阿部秀平
  • 音響効果:山谷尚人(サウンドボックス)
  • 録音調整:小島信人(Cygames)
  • 音響スタジオ:スタジオトロン
  • 音響制作:セイバーリンクス
  • 編集:小池祐樹
  • 音楽:坂部剛
  • プロデュース:ジェンコ
  • アニメーション制作:スタジオディーン

▼introduction

突如ストーカーに刺され、目覚めると最弱ゴブリンに転生していたゴブ朗。

喰えば喰うほど強くなる【吸喰能力】で異常な進化を遂げ、

あっという間にゴブリン・コミュニティのトップへ――

弱肉強食の異世界で、有能な仲間達とともに生き抜いていく痛快下克上サバイバル!

怪物転生ファンタジーが蠢き出す!!

▼音楽情報

OPテーマ:CHANSUNG(2PM) & AK-69 feat. CHANGMIN(2AM) 「Into the Fire」

EDテーマ:EverdreaM 「運命」(読み:さだめ)

《公式Webサイト&SNS》

▼原作小説公式Webサイト

https://www.alphapolis.co.jp/media/remonster

▼アニメ公式Webサイト

https://re-monster.com/

▼アニメ公式X(Twitter)

@ReMonster_anime (ハッシュタグ #remonster_anime )

▼アニメ公式TikTok

@ReMonster_anime

▼この記事を書いた記者

《水野ウバ高輝》

Web/雑誌編集者・ライター、ロックバンド・RunKillYouの元ギタリスト。メンズファッション雑誌『411(フォー・ダブワン)』編集部(外部編集者)を経て、『週刊SPA!』のWeb版『日刊SPA!』など複数のメディアにライターとして記事を寄稿。中島らも、西原理恵子、大森靖子、戸川純に傾倒し、暗黒の20代を過ごす。共著に『超解読 ジョジョリオン 杜王町の奇妙な考察』(出版社:三才ブックス)がある。

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