4月の昇進などで部下との接し方に困っている場合は、『呪術廻戦』の七海建人（通称、ナナミン）の行動をマネてみると、部下と良好な関係が築けるかもしれません。
◆定時までに仕事を片付ける
ナナミンは定時までに仕事を片付けるように心がけており、必要のない残業をしないその姿には見習うものがあります。
彼は、呪術師を辞めてサラリーマンへ転職したことがあります。しかし、「一般企業で働き気づいたことは労働はクソということです」と労働を嫌うようになり、彼は定時で上がることを心がけるようになりました。
また、もし定時を過ぎた場合には、残業をデメリットとする代わりに、110〜120％の呪力を出力できる縛りまで結んでいます。
少し前の日本では「残業＝偉い」という風潮があり、残業する人ほどもてはやされていましたが、それは既に過去のもの。今では働き方改革や風潮の変化から、残業をせずに定時内で仕事を終わらせる人のほうが、効率良く仕事ができる人物と見られるようになりました。
しかし、この事実に気づいていないと自分はおろか、部下にまで残業を強要してしまうでしょう。
実際に筆者が務めた会社でも同じチームの人を差し置いて早く帰ると白い目で見られるため、チームに所属する全員の仕事が終わるまで上司も部下も帰れませんでした。もちろん、社員の意欲はどんどん下がり退職する人が続出したことがあります。
このような事態を避けるためにも、部下だけでなく自身の仕事を迅速に終わらせて、全員が定時で帰れる状況を作ることが大切でしょう。
具体的な方法としては、部下の仕事を定時内で終わらせるには、部下の力量に合った仕事を割り振ることが大切です。自分が定時内に帰るためには、業務に優先順位をつけて大切な仕事は集中できる時間に行うなどの工夫をするといいでしょう。
◆ていねいに指導してくれる
自分の業務をこなすだけでなく、部下に目を配りときにていねいな指導をしてくれる上司は部下に信頼されるようになるでしょう。
多くの部下は上司に気を遣い、聞きたいことがあってもなかなか聞けないもの。そんななか勇気を振りしぼり上司にたずねても、「忙しいから後にして」と言われたら、それ以降は聞けなくなってしまうでしょう。
サラリーマン時代のナナミンは、新人に心構えから教え、ていねいな指導をしています。さらに、呪術師に出戻ったあとには、虎杖に呪術師に必要な技術や知識を効率良く教えていました。
指導を受けた虎杖はナナミンを慕うようになり、彼の存在は虎杖の呪術師としての在り方に大きく影響を及ぼしています。このようにていねいな指導を行う上司は、部下の中で自分を導いてくれる大切な存在となるでしょう。
部下にていねいな指導を行うためには、日頃から部下に目を配り、必要なときに指導することが大切です。また、部下に質問されたときには、できるだけ答えるようにしましょう。
もし、業務が立て込んでいる場合には、今は手が離せないことを伝えたうえで「●時なら手が空くからそのときに話そう」と、明確に決めることがよいです。
この方法なら部下も突き放されていないように感じるうえ、いつ指導してもらえるのか明確に分かります。ちゃんと教えてくれることも分かるので、ていねいに指導してくれて頼りになる上司と思われるでしょう。
◆私情をはさまずに的確な指示を出す
私情で部下を振り回す上司ほど迷惑なものはなく、その場の雰囲気を悪くします。作中のナナミンは「仕事に私情は持ち込まない主義」といい、虎杖がナナミンの言いつけを破ったときにも私情をはさみませんでした。
虎杖はナナミンの制止を無視して呪霊がいる学校へと向かい、呪霊の真人と一人で戦い始めます。虎杖は真人に傷を負わせるも不意を突かれてピンチに陥りますが、ナナミンが現場に駆けつけて虎杖を救出しました。
本来ならナナミンの制止を無視して現場へ向かった虎杖を説教してもいいはずなのに、彼は「説教は後で 現状報告を」と言い、私情を後回しにして的確な指示を出しています。
部下が原因で予期せぬ事態が起きたとき、中には部下の話を聞かずに怒鳴りつける上司がいるでしょう。しかし、頭ごなしに部下を怒鳴りつけても雰囲気を悪くするだけで状況は好転しません。
もし、カッと頭に血が上ったら、まずは一呼吸して気持ちを落ち着けましょう。その後、部下から現場報告を受けて、すぐにトラブルの対処にあたることが大切です。
そして、対処が終わったあとには、部下からトラブルの原因を聞き再発させない対策をとりましょう。
部下は私情をはさまずにスムーズに対処する上司を見て、頼りになると憧れを抱くはずです。
──このように『呪術廻戦』のナナミンには理想の上司像として学ぶものが多くあります。作中でも多くの呪術師から信頼されているナナミンの振る舞いをよく観察し、仕事にいかすと部下に慕われるかもしれません。
〈文/林星来 @seira_hayashi 編集・監修/水野高輝（マネーメディア コンテンツディレクター）〉
《林星来》
フリーライターとして活動中。子供の頃から培ってきたアニメ知識を活かして、話題のアニメを中心に執筆。アニメ以外のジャンルでは、葬儀・遺品整理・金融・恋愛などの記事もさまざまなメディアで執筆しています。
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アニメ・漫画に関するWebメディアを中心に、フリーライターとして活動中。葬儀会社やベンチャー企業での社会経験を生かしたビジネス系の記事や、FP2級を保有し金融の知識を生かしたマネー系記事を執筆。また、人には言えない恋愛経験も多く持っており、恋愛系の記事を執筆することもある。
