<この記事にはTVアニメ『ワンピース』と原作漫画『ONE PIECE』のネタバレが含まれます。ご注意ください。>

 エッグヘッドを訪れた麦わらの一味は、それぞれ戦いを強いられる事態に突入! 一方のベガパンクはその裏で意外な人物と連絡を取っていた──?

 前回のローと黒ひげの戦いの結末はオアズケ。総集編回を挟んだので3週間ぶりにエッグヘッドを訪れた麦わらの一味の様子が第1094話「深まる謎!エッグヘッド研究層」では描かれました。

 パシフィスタに襲われたルフィサイドと、リリスに連行されるナミサイドの二手に分かれた麦わらの一味。それぞれがアクシデントに見舞われるピンチの回となりました。

◆パシフィスタを攻撃できないピンチを奇策で乗り越えるルフィたち

 前々回でバーソロミュー・くまの姿をしたパシフィスタに襲われたルフィたち。撃退した経験があるだけに真正面から戦えば勝てる相手だと思われますが、ボニーが自身の父親だと打ち明けることで倒すのが難しくなってしまいました。

 ただし、ここで機転を利かせたのもボニー。ボニーの食べた悪魔の実の能力によって年齢を操作して、ルフィとチョッパーは老体に。ジンベエとボニー自身は子供の姿になることでパシフィスタのセンサーを回避することに成功しました。

 ちなみに70歳となったルフィにわざわざ“ある方向の未来”という注釈が付けられていましたが、実はこれは原作漫画の単行本内にある読者投稿コーナーSBSで、原作者の尾田栄一郎先生によって、正当に歳を重ねた姿や落ちぶれてしまった場合の“なにかあった未来”など、さまざまな未来を想定した姿が既に描かれており、髪の毛の残り具合などが“なにかあった未来”とも似ているせいで、変にルフィが悪い年齢の重ね方をしていないかと勘ぐられないような配慮にも受け取れます。

 また子供の姿になったジンベエだけは専用で声優が変更。『デジモンアドベンチャー』のアグモン役などで知られる坂本千夏さんが起用されています。

 いつもよりも声まで幼くなったジンベエはなんだか新鮮ですが、この回では後半でもまたしても子供時代のジンベエが再登場することになります……。

◆ナミたちもエッグヘッドに上陸!ベガパンクはやっぱり敵?

 ベガパンクによって改造されてしまったくまの話を聞くと、なおベガパンクは政府側の人間として危険に感じられるわけですが、その前半の不安を引きずるように、後半のリリスに連れられた残りの麦わらの一味の動向もなかなか不穏に描かれます。

 エッグヘッドの雲の上に設置された研究層(ラボフェーズ)に案内された面々は、リリスに案内され、人工的に作られた空島の島雲やルフィたちが勝手に使った更衣室(トランコス)、さらには通過できる壁など遅れてエッグヘッドの規格外ぶりを体験します。

 ここで早くも警戒しているのがゾロ。リリスを未だに警戒しており、ブルックとともに船番していることを選びました。そんな流れが伏線かのように、すぐにリリスが姿を消します。

 そして別のベガパンク“エジソン”に誘導されて着いた先にいたのが子供の姿をしたジンベエ! 彼の正体を探る面々ですが、その子供ジンベエは動き出したかと思えば早速一味に向かって攻撃を仕掛けてくるのでした。

 レーザーのような攻撃を仕掛けてくる様子からパシフィスタであることを警戒するところですが、羽のようなものが付いていたり、七武海の子供姿を思わせるその見た目からは、女ヶ島を襲ったセラフィムを思わせます。

 その正体が気になるところですがここでさらに場面が変わって、一味を連れてくるように指示したベガパンクのシャカが何者かと通話している様子が描かれます。

 その相手が、まさかのドラゴン! しかもシャカは自身が死期を悟っているという意味深な話をするというかなり気になる展開で次回へと続いていきます。

◆「特殊な種族」と明かされたバーソロミュー・くまの正体とは?

 情報が明かされていくごとにどんどん怪しくなっていくベガパンク。まさに今回のサブタイトルにある通り謎が深まる回となりました。

 謎といえばもう一つ忘れてはいけないのが、バーソロミュー・くまが“特殊な種族”だという新情報が登場している点。

 特殊な種族の話題では、過去にビッグマムが万国(トットランド)にはまだ集められていない種族が3種類いると話ていて、その3種というのが因縁のある巨人族と、その場で勧誘していたキングが属するルナーリア族で、残る一つは“歴史の彼方に消えちまったかも知れねぇ”と具体的な種族が明かされていないままでした。

 当時から意味深なセリフでしたが、その謎にもエッグヘッド編では言及していくのかもしれません。

 動向がすっかり怪しくなったベガパンクですが、既に存在が明かされている6人のベガパンクがついに来週の第1095話「天才の頭脳 6人のベガパンク!」のサブタイトルから察するに姿を現すようです。

 先行登場のリリスやシャカ、アトラスに加え、今回案内を担当したエジソンなど残るベガパンクの活躍に注目といえます。

〈文/ネジムラ89〉

《ネジムラ89》

アニメ映画ライター。FILMAGA、めるも、リアルサウンド映画部、映画ひとっとび、ムービーナーズなど現在複数のメディア媒体でアニメーション映画を中心とした話題を発信中。缶バッチ専門販売ネットショップ・カンバーバッチの運営やnoteでは読むと“アニメ映画”知識が結構増えるラブレターを配信中です。Twitter⇒@nejimakikoibumi

※サムネイル画像:YouTubeチャンネル 『ONE PIECE公式YouTubeチャンネル』より

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