アイドルグループ・Peel the Apple(以下、ぴるあぽ)が12月6日、現体制ラストシングル「ぎゅっと、冬恋。」をデジタルリリースした。2年ぶり2作品目となる冬曲は、冬の切なさに乗せた王道恋愛ソングで青春ならではの恋模様が描かれている。
ぴるあぽは、12月30日に「春海りお 広島世那 卒業記念公演 Peel the Apple 年末スペシャルライブ2025〜THE PRIDE〜」を控えており、今まさに勢いに乗っているアイドルグループの一つだ。
そこで、初期メンバーの山崎玲奈さんに「ぎゅっと、冬恋。」をはじめ、アイドル界でも突出したクオリティーを見せるコスプレについての話をおうかがいした(インタビューは2025年12月中旬に行われました)。(聞き手:赤木一之・アイドルライター)
◆「ぎゅっと、冬恋。」に合うコスプレは?

──「ぎゅっと、冬恋。」は最初に誰に聴いてもらいましたか?
山崎玲奈さん(以下、山崎さん):お母さんに聴いてもらいました。歌い出しからの2番目のパートをいただいたのが初めてだったので、そこも聴いてほしいなと思って。冒頭は初期メンバー4人、落ちサビは卒業メンバー2人が歌っているので、そういう意味合いのある歌詞割なんじゃないかなって思います。
──粋な計らいですね。MVも寄り・引きのシーンと制服・私服・ステージ衣装の3パターンの衣装があって見応えのある仕上がりでした。
山崎さん:メンバーみんな同じ制服で、同級生になった感じがして新鮮で楽しかったです。彼氏目線で会話をするシーンもあるんですけど、監督から「自由な演技でいいよ」って言われて、相手役の方から「デートどこ行きたい?」って言われたので「サイゼリヤに行きたい!」っていう演技をしてたんですけど、完成を見たらサイゼリヤの会話をしていたとは思えないほど大人っぽい雰囲気に仕上がっていたのでびっくりしました(笑)。
──サイゼリヤというのがまたカジュアルでいいですね。冬曲ということで、クリスマスの思い出ってありますか?
山崎さん:クリスマスパーティーは毎年家でしていて。やっぱり小さいころは枕元のクリスマスプレゼントが楽しみでした。ゲームが好きなので『太鼓の達人』とかスローライフRPGとか。

──特に嬉しかったプレゼントはありますか?
山崎さん:3DSかもしれないです。ないと遊べないので(笑)。
──確かに(笑)。今は何がほしいですか?
山崎さん:現実的なことを言うと加湿器です。あと、弟がゲーミングPCをやっているのを見て私もほしいと思っているんですけど、なかなか置く場所がなくて(笑)。
──家でクリスマスパーティーをするときはコスプレもしますか?
山崎さん:一昨年は『リゼロ』(『Re:ゼロから始める異世界生活』)のレムちゃんのサンタコスをして、SNSに投稿したらけっこう好評でした。背景は、お母さんがハンガーラックに布をかけて作ってくれました。

──お母さんも協力的ですね。今年のクリスマスパーティーでやりたいコスプレはありますか?
山崎さん:『リゼロ』のラムちゃんをやってコンプリートできたらなぁと思っています。
──では、「ぎゅっと、冬恋。」をイメージしてコスプレをするとしたら?
山崎さん:また『リゼロ』になっちゃうんですけど、エミリアちゃんかな。銀髪だし猫耳フードを被るシーンもあるので、冬のイメージにピッタリ。エミリアちゃんのコスプレで「ぎゅっと、冬恋。」をTikTokで踊ってみようかな。

<『リゼロ』のエミリアのコスプレをする山崎さん(事務所提供写真)>
◆お母さんがコスプレ衣装を作ってくれてます! 夜な夜な「トンカチ」や「ドリル」の音が……
──改めて、コスプレを始めたきっかけを教えてください。
山崎さん:TikTokでコスプレイヤーのあかせあかりさんの投稿を見ていて「私もやってみたい!」と思ったのがきっかけです。最初は、お母さんとハウススタジオを探して『鬼滅の刃』の栗花落カナヲちゃんのコスプレを撮影しました。そのときに投稿したTikTokがけっこう伸びて、そこからどっぷりと沼にハマりました。

<『鬼滅の刃』の栗花落カナヲのコスプレをする山崎さん(事務所提供写真)>
──いつごろですか?
山崎さん:5年前で、ちょうどグループに加入した年です。特にねらったわけではないけど、12月24日から始めました。
──覚えやすい! 娘のコスプレ姿を見てお母さんはどんな反応でしたか?
山崎さん:「似合ってるね!」って言ってくれました。ウィッグじゃなく地毛の黒髪でやったので、それも含めてTikTokでバズって。お母さんは背景も作ってくれたので、大満足って感じで(笑)。弟もレフ板係をしてくれました。
──弟さんも協力的ですね。お母さんはどうしてそこまで協力してくれるんですか?
山崎さん:何でだろう? お母さんもアニメが好きで元々裁縫も得意だからか、作ったりするのも楽しいみたいで。コミケにも毎回一緒に来てくれて、列整理とかもしてくれます。
──娘のために夜な夜な頑張って作業していることもあるんじゃないですか?
山崎さん:あります! 去年のコミケか何かで、凄いギリギリで朝方までミシンをかけてたり、トンカチやドリルの音がめっちゃ聞こえたり、家中に“創作音”が響いていました。どの部分でドリル使ってたんだろう……。
──分かってなかった(笑)。
山崎さん:鶴の恩返しみたいに、作業している様子をあんまり見せてくれないんですよ(笑)。
──驚かせたいのかもしれませんね。
山崎さん:完成品を見るたびにクオリティーが高くなっていてびっくりします。コスプレを見てほしいんですけど、装飾品の評価も高いからファンの方からのお母さん人気も凄いです(笑)。多分、ファンの方も喜んでくれるからお母さんのモチベも上がるんだと思います。
──山崎さんはコスプレをするとき、どこに一番こだわりを持っていますか?
山崎さん:最近はウィッグとカラコン選びです。カラコンは色味と種類によって全然見え方が違うので、ネットで調べたり、コスプレ現場に行ったり、お店の人に聞いたりして勉強しています。
◆「私、有名人〜!?」初めて囲み撮影を経験して

──今までで一番印象に残っているコスプレを教えてください。
山崎さん:『葬送のフリーレン』のフリーレンでコミケに出たときは、外国人の方からの人気も高くてたくさん声をかけてもらいました。
それと、今年5月に台湾で開催された「acosta!」(アコスタ)にゲストとして呼んでいただいて、『魔法少女まどか☆マギカ』の鹿目まどかちゃんをやらせていただいたんですけど、初めて囲み撮影を経験して「私、有名人〜!?」ってなりました(笑)。あの光景は忘れられません。

<『魔法少女まどか☆マギカ』の鹿目まどかのコスプレをする山崎さん(事務所提供写真)>
──それはテンション上がりますね。台湾ではお母さんも一緒でしたか?
山崎さん:お母さんが一緒じゃないのは初めてで、マネージャーさんと2人で行きました。でも、現地の方にも「上手だね」って衣装を褒められたのが嬉しくてお母さんにもすぐ伝えたら喜んでくれました。
──親子の絆を感じる話で心温まりました。今後はどんなコスプレをやってみたいですか?
山崎さん:『着せ恋』(『その着せ替え人形は恋をする』)の喜多川海夢ちゃんの和風メイド服が凄くかわいくて。和服は目を引きそうなのでチャレンジしたいのと、『黒執事』のシエル・ファントムハイヴで男装もやってみたいです。
私、身長が小さいのでリアルイベントだと身長が小さめのキャラを選ぶんですけど、男の子も小さめの子でできたらいいなと思って。シエルがツインテールで女装をしたバージョンはやったことがあります。

──どれも似合いそうです。グループでやってみたいコスプレはありますか?
山崎さん:『ラブライブ!』のコスプレはリアルアイドルでやってみたいし、男装もできたらいいねってメンバーとも話していて。メンバーの春海りおとは、『リコリコ』(『リコリス・リコイル』)を一緒にやったことはあります。ショートカットのりおが錦木千束ちゃん、黒髪ロングの私が井ノ上たきなちゃんをやって、2人とも髪型が似ているのでそれも好評でした。
──今年のコミケは参加しますか?
山崎さん:30日にワンマンライブ(『春海りお 広島世那 卒業記念公演 Peel the Apple 年末スペシャルライブ2025〜THE PRIDE〜』)があるので、31日に行けたらいいなって思っています。コミケだと、いつかブースで写真集も出してみたいです!

──写真集、いいですね。山崎さんはアイドルとコスプレの二刀流で活躍していますが、今後、2つをどう展開していきたいですか?
山崎さん:ぴるあぽは過去にアニメ『自動販売機に生まれ変わった俺は迷宮を彷徨う』(2023年)のエンディング曲をやらせていただいたり、アニメ好きの方に刺さる楽曲もいっぱい出していたりしているので、コスプレやアニメが好きな人にも私がきっかけでアイドル現場に遊びにきてほしいし、今のファンの方たちには写真集を出したときとかにもコミケに来てほしいなって思います。

──アイドル・アニメ・コスプレの架け橋的な存在で素敵です。最後に、『アニギャラ』読者に向けてメッセージをお願いします。
山崎さん:「ぎゅっと、冬恋。」は冬にピッタリの楽曲なので、通学、通勤、生活の一部で聴いてほしいし、ぴるあぽのライブにも遊びに来てくれると嬉しいです! お待ちしています!
〈取材・文/赤木一之 @akagiissi 撮影/荒眞人 @arca_0105 編集/水野ウバ高輝〉
〈取材・文/赤木一之 撮影/荒眞人 編集/水野ウバ高輝〉
◆プロフィール
山崎玲奈(やまざき・れいな)
2001年5月24日、東京都生まれ。サンセットオレンジ担当。150cm。愛称は、れいな・ざっきー。趣味は、コスプレ、アニメ・映画のフライヤー集め、原材料を見ること、アニメを見ること。資格は、糖質OFFアドバイザー、発酵食品ソムリエ、リンパセラピスト、アクアセラピスト。特技は、水泳、チアダンス、弓道、英会話、トロンボーン。バンド経験もありベースも得意。
◆インフォメーション
▼『春海りお 広島世那 卒業記念公演 Peel the Apple 年末スペシャルライブ2025〜THE PRIDE〜』
- 日程:2025年12月30日(火)
- 会場:KT Zepp Yokohama
- 開演:16:30
https://peel-the-apple.com/news/public/_/umh16bdrqpi9diyb.html
▼「Peel the Apple」×カラオケパセラ コラボ企画
- 日程:2026年1月11日(日)まで
- 実施店舗:カラオケパセラ横浜ハマボールイアス店、カラオケパセラ池袋本店
コラボフード、メンバーごとのコラボドリンク、2頭身の書き下ろしキャライラストの缶バッジ、アクキーを販売。
《赤木一之》
新宿タウン誌、ゴールデン街ガイドブックの編集長を経て、2022年にフリーの編集・ライターに。編集長時代からアイドルの取材、ブッキングを行なっていたこともあり、アイドルやエンタメ関連の仕事を中心に、最近ではビジネス&カルチャーニュースサイト「三軒茶屋経済新聞」や飲食店のPR案件にも携わっている。
※こちらの記事は広告記事ではありません
















