世界的大ヒット作品の日本公開が発表されました。
『トイ・ストーリー4』? 『アナと雪の女王2』?
いえ、モチロンそれらの作品の日本公開はされるのですが、もっと公開が果たされるかどうか分からなかった作品の公開が発表されたのです。
その作品とは、『How to Train Your Dragon: The Hidden World』……俗に言う『ヒックとドラゴン3』です。
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— DreamWorks Animation (@DWAnimation) 2019年2月22日
この作品をどんな作品なのか知らないという人も、この記事でどんな作品で、日本でどんな経緯を辿ってきた作品なのかを紹介するのでご安心ください。
『ヒックとドラゴン3』とはどんな作品?
『シュレック』、『カンフー・パンダ』、『ボス・ベイビー』など数々のヒット作品を生み出してきたドリームワークス・アニメーション制作の人気シリーズが『ヒックとドラゴン』、そして『ヒックとドラゴン』の最終作として登場したのが今回の『ヒックとドラゴン3』です。
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— DreamWorks Animation (@DWAnimation) 2019年2月25日
このシリーズでは、少年ヒックと黒いドラゴン・トゥースの交流をきっかけに、人間とドラゴンの二つの種族の関わり方が徐々に変わっていく様を描いています。凝った生態系が描かれるドラゴンの性質や仕草がやけにリアルなところが面白かったり、ドラゴンに乗って飛ぶ体験の臨場感は唯一無二と言っていいほどの完成度でした。
第1弾、第2弾と世界的なヒット作品となり、今回は最終作というわけで、この『ヒックとドラゴン3』は2019年1月のオーストラリアでの公開を皮切りにブラジル、ヨーロッパ、ロシア、アメリカ、中国と世界各国で上映をスタートし、公開間もなく世界中で大ヒットとなりました。ただし、なぜか本作の公開が一向に発表されない国がありました……。
それが日本です。
日本興行大苦戦?『ヒックとドラゴン』のこれまで
始まりは2010年8月7日。
『リロ&スティッチ』の監督最新作という触れ込みで日本公開されたのが、記念すべき第1作目『ヒックとドラゴン』です。当時は日本における3D上映全盛期にあり『ヒックとドラゴン』も3D上映が実施されました。前述のドラゴンに乗って飛行する特有のシーンは3D上映との相性も抜群。ストーリーの重厚さと合わせて、知る人ぞ知る傑作として当時支持を得ました。
この点、なぜ知る人ぞ知るになってしまったのか……はそもそもドリームワークス・アニメーションというブランド自体の認知度や興行力が高くないというのもあるのですが、2010年の夏は『トイ・ストーリー3』という強力なライバル海外アニメが同時期公開となってしまい、話題性をそちらを大きく譲る形になってしまいました。
そんな流れもあってか、続く2014年に発表の『ヒックとドラゴン2』は海外で続々と公開が始まっているというのに一向に日本上映のアナウンスはされませんでした。この時期、そもそもドリームワークス・アニメーションの新作アニメーション映画は日本公開されなくなってきており、本作もその流れと違わず動きを見せることはありませんでした。当時はファンによって日本公開を求める署名運動なども行われ、本国の監督直々に署名運動への参加にまで発展するといった事件にもなったのですが結局、実現せずビデオスルーという形で日本へ上陸しました。
ありがとうGAGA!『ヒックとドラゴン3』日本公開発表!
そんな流れを経ての今回の『ヒックとドラゴン3』。
やはり世界で続々と公開される中、日本公開のアナウンスがされないという状況が続いてきたのですが、2019年3月17日、ついに本作の日本展開について大きな動きが発生しました。
『KUBO/二本の弦の秘密』などの配給を手掛けてきた映画配給会社・GAGAことギャガ株式会社よりドリームワークスアニメーション作品の日本配給のパートナーシップの合意を得たことを発表。それに伴い、『ヒックとドラゴン3』を含む今後発表のドリームワークス・アニメーション作品の劇場公開を行なっていく方針を持っていることを明らかにしたのです。
特定の映画プロダクション……しかもアニメーション製作会社の日本配給に関して、こういった発表が成されるのは異例。これもやはり世界規模で大きなブランド力を持つドリームワークス・アニメーション作品だからこその期待を含めての発表と言えるでしょう。
GAGAより発表された『ヒックとドラゴン3』の公開日は2019年12月20日のクリスマスシーズン。公開までもうちょっと時間はあるのですが満を持しての公開となる本作、気長に期待して待っていきましょう。
そして、まだ『ヒックとドラゴン』に触れたことがないという方は、せっかく公開までまだ時間があるわけですから、ぜひ今のうちに第1作、第2作と作品を予習してみてはいかがでしょうか。世界的に多くの人が魅了されている作品として、一見の価値があるのは間違いなし。私も『ヒックとドラゴン3』を2019年というアニメーション映画のビックイヤーの締めくくりとして、繰り返し作品をおさらいしながら、万全の体制で臨もうと思います。2019年の締めは『ヒックとドラゴン3』! ぜひ覚えておきましょう。
(Edit&Text/ネジムラ89)