2018年、放送が予定されているアニメの数々には、期待が高まる。
中でも個人的に注目しているのが、劇場三部作の第二作目にあたる、『交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』だ。
大人気を博し、今もなお根強いファンを抱える本作第一部も2017年に上映され、全国107館のスタートながら週末興行収入ランキング第7位、1館あたりの興行収入ではNo.1を記録した週もあったという。
そこで今回は、改めて『エウレカセブン』の魅力に迫り、原作を知らない方でもお楽しみいただける情報を届けていきたいと思う。
『エウレカセブン』ってどんなアニメ?
『エウレカセブン』が連続TVアニメとして放送が開始されたのは、2005年の4月。以降、約1年間に渡りアニメ制作会社『BONES』主導のもと全50話がで構成さた作品で、現在よくアニメを目にする深夜枠ではなく、日曜の午前7時から30分間というのもと早い時間帯だったのも特徴のひとつだった。
本作のジャンルはSFロボットアクション。
田舎町で暮らしていたレントン少年と、彼のもとに突如現れた白いLFO(本作に登場するロボット)・ニルヴァーシュと操縦士の少女エウレカ、その二人の冒険の日々が描かれている。
アクション作品とあって、本作には多数の戦闘シーンの描写が盛り込まれていて、そのほとんどが空中戦によるもの。
前述したLFOは大気に流れている“トラバー”という気流の波に乗ることができることが起因するわけだが、前後左右、あらゆる角度からの攻撃と防御の連続は、10年以上経った今見ても素晴らしい迫力を感じさせてくれる出来栄えだと思う。
また、キャラの心情の変化に関する描写もとても丁寧なことも特筆すべきだろう。
それまで狭い世界でしか生活を送ってこなかったレントンが、様々な人々と出会い、そして知りえなかった世界の理にふれていくことで人間として成長していく姿と、そんな彼を見てエウレカの中にも新たな感情が芽生えていくストーリー性で、多くの視聴者のハートを掴んだほか、彼と彼女の周囲を取り巻く大人たちの思いについてもスポットが当てられてている。
特に個人的にオススメしたいのが、レントンらと敵対したチャールズ夫妻の物語。
簡単に言ってしまえばライバルというか、対立組織に加担している二人なわけなのだが、無駄な殺傷を好んでいないところや、子供を授かることができなかった過去を背にレントンを養子に迎えようと家族の絆を示したところなど、ついつい肩を持ちたくなる魅力を持っている。
そんな二人が活躍した第26話「モーニング・グローリー」にて描かれた、レントンとエウレカの二人が心を通わせるシーンは、本作通じて最も支持されているハイライトのひとつとなっている。
過去にはTVシリーズの続編や映画化も
『エウレカセブン』の映画化は、今回が初めてのことではない。
2009年には、『交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい』が上映された。
こちらはTVシリーズの舞台を踏襲しつつ、各キャラの設定やストーリー性を一新した、完全オリジナル作品となっている。
また、2012年にはTVシリーズの続編にあたる、『エウレカセブンAO』が放送(全24話)。
主人公はエウレカの子どもで、作中では大人になった彼女も登場している。
このように形を変え幾度も我々の元に帰ってきてくれている本作が、世代を超えいかに愛されているかがうかがえるだろう。
第二部上映時期の詳細はまだ不明だが、『交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1』は2018年2月23日にBlu-ray & DVDの発売が予定されている。
TVシリーズの内容を継承しつつ、オリジナル作品としての進化も遂げたという本映画第二部上映の前に、ぜひ第一部をチェックしてほしい。
(Edit&Text/哲太)
映画『交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』公式サイト
©2017 BONES/Project EUREKA MOVIE