◆禁断のマスターとサーヴァントの恋愛 士郎とセイバーの結末とは?
セイバールートでは、セイバーと士郎がデートをする様なシーンも描かれており、衛宮家以外でのセイバーがみることができます。
2人はマスターとサーヴァントという関係から本当に少しずつ距離を詰めますが、恋愛モノにあるようなイチャイチャした雰囲気は全くありません。
士郎が少し押すとセイバーが引いてしまうような展開がずっと続きます。あまりのくっつかなさに観ていてイライラするほどですが、セイバーは男として騎士として、そして王として生きてきた女性です。そんな女性に恋をするのですから、当然の展開なのかもしれませんね。
最終的には、聖杯戦争が終結しセイバーが自分の時間へ帰ってしまう瞬間に
「士郎、あなたを愛している」
と伝え消えるというなんとも切ない最後を迎えます。
手段によっては現世に残れないこともなかったのですが、自分の意思よりも危険な聖杯を破壊し世界を守ることを選んだセイバーの意思を士郎も尊重した結果、このような悲しい結果となりました。
しかし、雰囲気的にはバッドエンドというわけではなく、士郎も未練はないと言い切り、前を向いて生きていく様子が描かれています。また、セイバーも今まで拘っていた王の選定をやり直すという願いを諦め、エクスカリバーは湖に沈めるという伝承通りの最後を……。
士郎は、セイバーの高潔な生き方を目標として前向きに人生を歩み、セイバーは今まで縛られていた、後悔と自責の念から解き放たれる……。
というのがセイバールートの結末です。
トゥルーエンドなのに、主人公とヒロインが結ばれない今では珍しい展開ですが、綺麗にまとまっているので、改めてみると意外と面白い作品です。
――セイバールートは凛ルートや桜ルートとは、また一味違うルートですが、2つのルートに負けないくらい面白い話です。
スマホゲーム『Fate/stay night[Realta Nua]』では、このセイバールートが無料公開されているので、興味がある方はぜひプレイしてみてください。
(Edit&Text/天乃ひる)