皆様『ファイナルファンタジー』といえば、その名を知らない人はいないでしょう。
「どのシリーズが一番か?」
「どのキャラクターが一番好きか?」
をファンの間で語りだそうもんなら一生止まることは無いであろうほど、多くの方がプレイされたゲームだと思います。
1987年に第1作が発売されて以降シリーズは15までリリースされ、また数え切れないほどの外伝や続編・スピンオフがございます。
その数はなんと87タイトル!そのシリーズ数はギネスにも認定されたほどだそうです。
⇒https://game.watch.impress.co.jp/docs/news/1045062.html
今回私がオススメしたいのは、1991年に発売され、以降数々のプラットフォームでリメイク版が出た『ファイナルファンタジー4』(以下、FF4)。
その中でも特に(個人的に思い出も多い)、2007年に発売された Nintendo DS版を紹介いたします。
声優ファンであってもなくとも一度は触れてほしい作品になっていますよ。
なぜ「声優ファン」にオススメなのか?
ゲームの世界も日進月歩。昔は声すら付ける余裕が無かったゲームであっても、現代の技術であればボイスを付けて3Dのビジュアルとしてリメイクするのは難しくない時代となりました。ほんとITの技術発展ってすごい勢いですよね……。
『ファイナルファンタジーシリーズ』はリメイクや新作に今までのキャラクターが登場するのにあたって、数々の人気声優さんがキャスティングされるようになりました。
特に『ディシディア ファイナルファンタジーシリーズ』は稀代の主人公たちを始めとしたキャラクターに様々な声が付いています。
スマートフォン用アプリ『ディシディア ファイナルファンタジー オペラオムニア』(以下、『オペラオムニア』)なんかは、プレイアブルキャラだけで97名(2018年10月20日現在)全員にボイスが!
例えば『ファイナルファンタジー7』の主人公、まさか『大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ』にも参戦するとは思わなかったクラウド・ストライフには『金色のガッシュベル!!』の高嶺清麿役などでお馴染み櫻井孝宏さんが。
『ファイナルファンタジー10』の主人公、ゲームでは仕様上ボイスは付いているのに名前で呼ばれなかったティーダには『BLEACH』黒崎一護役の森田成一さんが演じています。
私個人としては『ファイナルファンタジー6』のケフカに『ハイスクール!奇面組』の一堂零役の千葉繁さん、『ファイナルファンタジー9』の主人公のジタンに『鋼の錬金術師』エドワード・エルリック役の朴璐美さん、ジタンらの敵として立ちふさがるクジャに『機動戦士ガンダムSEED』アスラン・ザラ役の石田彰さんという配役がとてもアツいです。
「じゃあ『オペラオムニア』をオススメすればいいじゃん!」
ってなるかもしれないですが、なぜその中で私は『FF4』をオススメするのか? そこには、『オペラオムニア』にも出演していないキャラクターながら、かなりの有名な声優さんが声を当てているからなのです。
プレイアブルキャラだけでもアツい声優陣!
まずは『FF4』の主人公である、バロン国の飛空艇団「赤き翼」団長のセシル・ハーヴィを演じるのは、舞台俳優の程嶋しづマさん。
程嶋さんは声優よりも舞台の活躍が多いため、声優としてはあまり有名な方ではありません(本作品以外では『クロックタワー3』のデニス・オーヴェン役)。
またゲーム発売当時、セシルの演技については賛否両論でした。少々棒っぽいところがあるけれど、そもそも感情の起伏が少ないセシルとしては間違っていないなど・・・。
しかし、本作品に続く『ディシディアシリーズ』以降はその批判も少なくなるほどの成長を遂げています。ちょっと上から目線な言い方で申し訳ないですが、『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』の遊戯役の風間俊介さんの成長と同じような感覚でした。
続いてセシルの親友であり「裏切り役」として名高い、バロン国竜騎士団隊長カイン・ハイウインド役には『ディズニーアニメ』ドナルドダック役他、有名役を挙げたらキリがない山寺宏一さん!
七色の声を持つと言われる山寺さんですが、カイン役では21歳役とは思えないシブかっこいい声を聞かせてくれます。
セシルの恋人となるバロン国白魔道士団所属のローザ・ファレル役は、『銀魂』月詠役の甲斐田裕子さんが。
甲斐田さんがよく務めるクールキャラよりは高めな声の演技なのですが、ローザの心の強さがその演技に出ていて「美人ながらかっこいい」という印象を与えてくれます。
ストーリー序盤は幼き少女で、中盤以降はとある理由から大人の召喚士となったリディア役は、『Fateシリーズ』間桐桜役で知られる下屋則子さんが演じています。幼女・大人役のどちらも下屋さんが演じられているというハイブリッドぶりに驚かされます。
ストーリー後半にパーティーに参加する忍者エブラーナ国の王子のエッジは、数々の映画でジャッキー・チェンの吹き替えを担当する石丸博也さんが演じています。
ただ、わりとお調子者で熱い性格の26歳の役を当時66歳の大ベテランが演じるのは、流石に違和感があったと、ファンからの評判は少々良くない印象を受けます。
とはいえ『オペラオムニア』でも引き続き石丸さんが演じていて、10年以上前と全く変わらない演技をしているのは、それはそれで相当すごいとは思うのですが。
この他、一時的にパーティーに参加するキャラクターもそうそうたるメンツとなっています。結構な人数なので箇条書きで失礼します。
高齢の有名な賢者テラ…納谷悟朗さん(『ルパン三世』銭形警部役)
ダムシアン国王子のギルバート…堀川りょうさん(『ドラゴンボールZ』ベジータ役)
ファブール国のモンク僧兵団長ヤン…玄田哲章さん(アーノルド・シュワルツェネッガーの吹き替え多数)
双子の黒魔道士パロムと白魔道士ポロム…釘宮理恵さん(『灼眼のシャナ』シャナ役)
バロン国飛空艇整備技師長のシド…永井一郎さん(『サザエさん』磯野波平役)
月の民フースーヤ…銀河万丈さん(『機動戦士ガンダム』ギレン・ザビ役)
……残念ながら既に亡くなられた方(納谷悟朗さんと永井一郎さん)もいらっしゃるのですが、そこまで豪華にするか!? と言わんばかりの偉大な方々がキャスティングされていたんです。
敵キャラクターの声優陣も豪華!!
セシル達の敵として戦うゴルベーザとその四天王もかなり豪華な方々が揃っているんです。
セシルの前に立ちはだかる敵として、また終盤ではセシルらと共闘したゴルベーザには、テレビバラエティ「料理の鉄人」の司会で有名な鹿賀丈史さんが演じられました。
鹿賀さん自身は俳優として数多くのドラマや映画、舞台で活躍されており、声優としては『劇場版ポケットモンスター ルギア爆誕』のジラルダン役や『劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-』の重村教授などで、数は少ないです。
ですが、大ベテランの渋い演技はまさに圧巻の一言です。
『ディシディアシリーズ』でゴルベーザの有名なセリフ「いいですとも!」がまさか鹿賀さんの声で聞けるとは誰が想像できたでしょうか…。
またゴルベーザ四天王最後の刺客、炎のルビカンテは『サザエさん』穴子役で有名な若本規夫さんが演じています。ルビカンテ自体は敵役ながら紳士な男なのですが、いかんせん若本さんだからか、どこかアツ〜いところが所々に出てきます(笑)。
この他四天王役は、水のカイナッツォに『ちびまる子ちゃん』さくら友蔵役の青野武さんが演じられていました。ルビカンテと比べて登場する回数とセリフが少ないのが惜しい……。
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気になった人はぜひプレイしてほしい! ……と言いたいが
声優目的でゲームをプレイする、というスタンスについては色々な意見が出るかもしれないですが、個人的にはこのキャスト陣が演じるだけでも、ファンとしてはプレイする価値は十分にある作品だと胸を張って言います。
今では聞くことのできない方々や、現在でも活躍される声優さんのキャラを操作する快感はひとしおと言っていいでしょう。
というか、ゲームでメインキャラクターでもない人たちですら超豪華な声優さんが演じられている作品はそうそう聞かないです。いや探せば結構あるのかもしれませんが、個人的にはここまで大ベテランの方々が出演されている作品はなかなか見つけられませんでした。(あったら教えてください)
……と、ここまで大絶賛をしてきたのですが
「ぜひぜひ!お暇がある方はすぐにやってみてね!」
と素直に言えない点が2点あるんです。残念ながら。
まず1つ目は、ゲーム自体はフルボイスではなくイベントシーンのみであること。なので完全にボイス主体を望んでいる方からすれば、少し肩透かしを食うかもしれません。
とは言ってもイベントシーンだけで合計で40分以上はありますので、決して少ない方ではありません。むしろNintendo DS という超ハイテクマシンではない中ではかなり頑張っている方です。もっと大きな問題点は別にあります。
そのもう一つの理由は、このリメイク版自体の難易度がとんでもないレベルで高いこと!
SFC版のオリジナル自体も『ファイナルファンタジー』シリーズの中では比較的難しいと言われる難易度なのですが、DS版はそれ以上、いや『ファイナルファンタジー』シリーズ屈指の難易度とも呼ばれるクラスになっています。
それこそ、5ちゃんねる(当時は2ちゃんねる)のFF板で「FF4DSで全滅したらageるスレ」が出来上がり、筆者が確認できた時点では16スレほど消化するレベル。
序盤のザコ敵に石化されて全滅なんてザラ、中ボスも全く容赦はしません。ラストダンジョンですら敵一匹に壊滅させられることが当たり前の鬼畜仕様なのです。
一部のボス戦なんて味方のアドバイスが全く役に立たないことだってあります。
これは制作側が、今まで数多くリメイクしてきたFF4の敵の行動パターンは読まれやすいために仕様変更をしたものだそうです。だからってここまでするかスクエニ。
モチロン、きちんとゲームシステムを理解してレベルを上げていれば全く先に進めないという自体は起きないのですが、そのシステムを理解するのにも一苦労なんです。
……つまり、ボイス目的だけで買ってみたは良いがゲームが難しすぎて投げてしまう可能性が非常に高いんです。なので簡単にオススメできないのです…。
逆に「最近のゲームはぬるいのが多くてなぁ」というマゾな方にはおすすめなんですけれどね。
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そんな方にはアプリ版をどうぞ
ご安心ください。鬼畜ゲーが苦手な方にはiOS/Android版のスマートフォン向けアプリがリリースされているので、そちらをプレイされることをオススメいたしますよ。
こちらは難易度選択ができるようになっています。ノーマルが普通、ハードがDS版と同じレベルになっているので、これなら全滅を恐れずにストーリーを進めることができますよ。
iOS版 App Store
https://itunes.apple.com/jp/app/final-fantasy-iv/id577363831?mt=8
Google Play ストア
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.square_enix.android_googleplay.FFIV_GP&hl=ja
最近ゲームをやってないなぁという方や、あの人の声をまた聞いてみたいなぁという方にはどうぞプレイしてみてください。そして、大ベテランの声優陣の演技にどうぞ酔いしれてください。
(Edit&Text/頭皮ぱっしょん)
■参考サイト
http://dlgames.square-enix.com/ff/ff4/jp/index.html
http://www.square-enix.co.jp/dissidia_012/ffhc/ よりFFⅣ→CHARACTERを選択
FINAL FANTASY A Historical Compendium | DISSIDIA 012 FINAL FANTASY | SQUARE ENIX
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