◆しっかり人気チャンネルだったこれまで──チャレンジ精神はYouTubeでも一緒？
ハローキティがYouTuberとして活動をし始めた『HELLO KITTY CHANNEL』でしたが、チャンネル登録者数は40万人を目前としていたタイミングでもあり、高い人気や度々話題となっていたチャンネルだっただけにこれまでの動画が非公開となってしまったのはかなり残念です。
YouTuber（3DCGキャラクターをメインに運用していたので厳密にはVtuberのカテゴリに近い）として正式にデビューを果たしたのは2018年8月。グッズ展開でも多岐に渡る分野とコラボレーションしていたことがたびたび話題になっていたハローキティですが、YouTubeでも、視聴者に向けてトークをしたり、歌の披露やゲーム実況、時には別のチャンネルとコラボレーションをするなど、オンライン上でもジャンルの垣根にとらわれない、さまざまなチャレンジをしてきました。
エンターテイメント分野だけでなくメッセージ性のある動画も公開しており、2019年のYouTuberデビュー1周年を記念した動画では、「男性でもキティちゃん好きはダメなの？」という男性のキティファンの質問に対し「ダメじゃない」と強く否定したうえで、ハローキティのみに関わらず誰のどんな“好き”も否定されない、否定しないようになっていくように自身も頑張っていく、という回答を残すなどそのメッセージ自体の熱さも度々話題になっていました。
またチャンネル内でもっとも人気コンテンツとなっていたのが、ハローキティのポップコーンマシーンを取り上げた動画。「ハローキティのポンポンパック」というポップコーンの販売筐体が長年に渡り親しまれており、YouTubeチャンネルでもその筐体で使われている歌の動画や、その歌をひたすら流し続ける“耐久動画”などを公開しており、歌の動画は900万再生にまで及んでいました。
現在はそのどれもが非公開となっており、わずかにコラボレーションした相手側の動画などが残っているのみです。名動画も多いだけにこれらの動画の非公開が一時的なものであってほしいところです。
アニメ映画ライター。『FILMAGA』、『めるも』、『リアルサウンド映画部』、『映画ひとっとび』、『ムービーナーズ』など現在複数のメディア媒体でアニメーション映画を中心とした話題を発信中。映画『ミューン 月の守護者の伝説』や映画『ユニコーン・ウォーズ』のパンフレットにライナーノーツを寄稿するなどその活動は多岐にわたる。noteでは『アニメ映画ラブレターマガジン』を配信中。
