『封神演義』はキャラクターが魅力的
『封神演義』はストーリーも面白いですが、それと同じぐらいにキャラクターが魅力的です! ここでは、太公望、妲己、他の仲間たちについてご説明します。
◆太公望がズル賢い!
最近のバトルものでは、主人公が最初から誰よりも強いというチート設定が流行っていますよね。それはそれで敵をなぎ倒していく爽快感がありますが、主人公の力の成長を見る楽しみは少ないです。その点、太公望は主人公のくせにあまり頼りありません。
キャラクターごとに宝貝(パオペエ)という武器を持っていますが、太公望の宝貝の打神鞭(だしんべん)は身の回りの大気を操ることがメイン。力負けすることも多く、このビジュアル的にもパッとしない武器を使って(もしくは使わずして)、いかに相手に勝るか知恵を絞るところが、『封神演義』の魅力でもあり、太公望の魅力でもあります。
敵も味方も呆れさせるような醜態を戦闘中に晒したかと思えば、実はそれが勝利への道筋で……といった食えない戦い方が、太公望の戦闘スタイル。飄々とした掴みどころのないマイペースさは表の性格で、行動は「人間界を平和にしたい」という信念を秘めています。
◆妲己が憎たらしい!
紂王を籠絡し、国を好き勝手に動かす仙女の妲己(自称ヒロイン)。術で紂王を魅了しただけあり、やはり絶世の美女を体現したようなビジュアルです。毎日が贅沢三昧で、語尾にハートマークをつけたり、刺激的な衣装を身につけたりと、完全にお色気担当キャラです。
しかしその美貌とは裏腹に、性格は残虐非道。逆らう奴も逆らわない奴も、気分ひとつで容赦なく処刑! しかもその殺し方が悪趣味で、当時よくジャンプで掲載できましたね……と心配してしまうほど、少年には刺激の強いシーンもあります。
もうちょっとで上手くいきそうなのに! という絶妙のタイミングで立ち塞がり、太公望サイドを絶望の淵に追いやる芸当ができるのも、相当な計算高さが働いているから。美人だけど憎たらしい、憎たらしいから魅力的!
太公望の仲間たちがカッコいい!
そんな非道の限りを尽くす妲己打倒のため、仲間を集める太公望ですが、そこで出会う仲間たちがまたイケてます。
◆哪吒(なたく)
まず全身宝貝のガチャガチャしたビジュアルがカッコいい!
宝貝はだいたい1キャラに1~3個ぐらいが基本ですが、彼は全身が宝貝で覆われた宝貝人間。戦闘における火力がすごいです。
敵を見つけたら一直線という無愛想な戦闘バカです。ただ母親には素直で、不器用な優しさが垣間見られるエピソードも用意されています。
◆楊戩 (ようぜん)
イケメンで自信家、キザでナルシストという、ネタ要素もりもりの超実力者。
変化の術が得意で、封神計画に欠かせない太公望の右腕的な存在です。
頼りない実力の太公望を最初は認めませんが、大局を見渡す視野の広さと優しさに気づいてからは、よき理解者になってくれます。
力不足の主人公に仕えてくれる強い味方って心強いですよね。
◆黄天化(こうてんか)
物語中盤にいきなり現れて、読者人気をかっさらった陽気なアウトローです。
紂王の臣下だった黄飛虎(こうひこ)の長男で、ワンピースのサンジもそうですが、煙草の煙をくゆらせる姿にしびれます。
「~さ」といった語尾のユルさとは対象的に、ライトセーバー型の剣型宝貝を華麗に振り回す様がスマートに決まっています。
声優はKENNさんなので、『アルスラーン戦記』のギーヴのような、気だるい信念の男が期待できますね!
『覇穹 封神演義』は2018年1月12日より放送開始!
「漢字が多い」「中国の話はとっつきづらい」で敬遠するのはもったいないです!
『覇穹 封神演義』は1月12日より放送開始。
少年ジャンプの名作、この再アニメ化を機にぜひ楽しむっス!
(Edit&Text/うだつ)
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©安能務・藤崎竜/集英社・「覇穹 封神演義」製作委員会