3月14日から全国劇場公開される『Flow』が、1月5日(現地時間)に行われた「第82回ゴールデングローブ賞」で、アニメーション映画賞を受賞した。
“アカデミー賞の前哨戦”として位置付けられる本賞にて、アニメーション映画として史上最高の興行収入を記録した『インサイド・ヘッド2』、4部門ノミネートの『野生の島のロズ』、『モアナと伝説の海2』らを含む5本の競合作品を制しての受賞となり、ラトビア映画史上初の快挙となった。
本作の監督・脚本・音楽を手掛けたギンツ・ジルバロディス監督は、受賞スピーチで、
「この映画は、とても小規模で若く、情熱的なチームのもと、大きな映画産業のない場所で作られた作品です。ラトビア映画にとって初めての機会で、我々にとって大きなことです」
と語った。そして、
「この作品は、とても個人的なストーリーでもあります。かつての作品では全て1人で手掛けていた私が、本作では主人公の猫のように、チームを組み協力すること、仲間を信頼すること、違いを乗り越えることを学びました。今の時代、このことを忘れてはいけないと思っています。この小さな猫の映画を受け入れてくれてありがとうございます」
と、結んだ。
来る1月17日に発表となるアカデミー賞アニメーション映画部門ノミネートへの期待が高まる。
ギンツ・ジルバロディス監督は、監督・製作・編集・音楽を一人で手掛けた『Away』で、アヌシー国際アニメーション映画祭コントルシャン賞受賞など、世界を席巻し、鮮烈な長編デビューを飾ったラトビアのクリエイターだ。
『Flow』は、ギンツ・ジルバロディス監督の長編2作目となり、若干24歳で完成させた『Away』を経て、制作に5年半を要し、多くのスタッフとともに作り上げられた。
洪水に呑まれつつある世界を舞台に、時には運命に抗い、時には流され漂う一匹の猫の旅路を見つめる、圧巻の映像体験をぜひスクリーンで楽しんでほしい。
◆映画情報
3月14日(金)よりTOHOシネマズ日比谷他にてロードショー
▼ストーリー
世界が大洪水に包まれ、今にも街が消えようとする中、ある一匹の猫は居場所を後に旅立つ事を決意する。
流れて来たボートに乗り合わせた動物たちと、想像を超えた出来事や予期せぬ危機に襲われることに。しかし彼らの中で少しずつ友情が芽生えはじめ、たくましくなっていく。
彼らは運命を変える事が出来るのか?そして、この冒険の果てにあるものとは―?
- 監督:ギンツ・ジルバロディス
- 2024/ラトビア、フランス、ベルギー/カラー/85分
- 配給:ファインフィルムズ
- 映倫:G
- 原題:Flow
▼公式Webサイト
©Dream Well Studio, Sacrebleu Productions & Take Five.