◆回収されていない伏線!乙骨の命運を握る?
先述したことから羂索との戦いが続きそうな乙骨ですが、彼の命運を握るのはまだ回収されていない伏線かもしれません。回収されていない乙骨の伏線は3つあります。
まず一つ目は、領域展開です。彼は20巻で石流・烏鷺と激戦を繰り広げた際、3人同時に領域展開を発動しました。しかし、その直後に黒沐死が乱入しそれぞれの領域展開は崩壊。初披露の乙骨の領域展開はお預けとなり、その後もどんな領域展開なのか明かされていません。
彼の領域展開については、術式が「模倣(コピー)」であることから、それにまつわるものではないかと推測されています。
通常時の模倣は、リカと接続している5分間しか使えないうえ、名言はされていませんが模倣対象の一部をリカが捕食しなければなりません。しかし、領域展開中はこれらの縛りがなくなり、無制限で模倣できる可能性があるでしょう。
二つ目は、彼が狗巻から何かをもらったような発言をしていたことです。
五条が宿儺との決戦へ向かう前、乙骨を始めさまざまなキャラに伏線が張られていました。そのなかで乙骨は宿儺によって切り落とされた狗巻の腕について狗巻自身と話しており、その後に「……ありがとう 使わせてもらうよ」と発言しています。
話の流れから考えて狗巻の腕を貰い受け模倣したのではないかと思われますが、彼はこれまでに何度も模倣した呪言を使っていました。
ただの呪言を使うのに今さら伏線を張るとも思えないので、もしかしたら狗巻家に伝わる呪言の極ノ番を使用するのかもしれません。
三つ目は、乙骨が羂索の首を切り落とす際、羂索と入れ替わっていたような描写があることです。
羂索は乙骨に背後を取られ乗っ取った術式で対応しようとしますが、その直後に「カァァアンッ」という音が鳴り、2人の位置が入れ替わっていました。
入れ替わりといえば東堂の術式が思い浮かびますが、乙骨は渋谷事変で自ら切り落とした東堂の腕を貰い受け模倣している可能性が考えられます。
──ラスボス候補の羂索の首を切り落とした乙骨ですが、まだまだ不穏な空気は続きます。
誰が羂索の意志を受け継いでいて、どのように乙骨の前に立ちはだかるのか。真の意味で羂索を倒すのは一筋縄ではいかないと思われますが、まだ回収されていない乙骨の伏線が今後の展開に役立つのではないでしょうか。
〈文/林星来 @seira_hayashi〉
フリーライターとして活動中。子供の頃から培ってきたアニメ知識を活かして、話題のアニメを中心に執筆。アニメ以外のジャンルでは、葬儀・遺品整理・金融・恋愛などの記事もさまざまなメディアで執筆しています。