2016年に公開され、興行収入250億円を突破する大ヒットを記録した、『君の名は。』の実写映画化が進んでいることが分かった。
しかも、国内ではなく、ハリウッドでの映画化が濃厚で、 プロデユースするのは映画『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』などを手がけたJ.J.エイブラムス氏とのこと。
しかし、これまでも日本のアニメやマンガを海外で実写映画化されたことはあったが、中には『ドラゴンボール エボリューション』のように、内容を原作から大きく変更したものもあり、その成果には賛否両論分かれるケースも少なくない。
『君の名は。』を劇場で鑑賞し、感動を覚えた一人として一抹の不安を抱えているのが正直なところではあるが、制作スタッフにはJ.J.エイブラムス氏の他にもそうそうたる面々が並んでおり、アニメ版映画のプロデューサー川村元気氏も加わっているそうなので、先述のような大きな仕様変更は心配する必要はなさそうだ。
実際の映像を観ていない以上なんとも言えないところではあるが、素晴らしい作品を改めて違うかたちで楽しめることを素直に期待するために、ここではこれまで実現したアニメ・マンガが原作の実写映画作品を改めて振り返りながら共に不安を払拭していこうと思う。
フィクションの実写映画化で大成功した作品はしっかりと存在する
映画実写化に至った作品はもちろんハリウッドに限った話ではなく、日本の映画制作会社からも数多く生み出されてきた。中には実現が難しいと言われるアクション、ファンタジー作品の実写化で成功を納めたものもあり、その代表例のひとつが『るろうに剣心』だ。
原作の発行部数が5000万部を超える超ヒット作の実写化に対し、時には厳しい前評判が聞こえてくることもあった。しかし、最終興行収入が30億円を超える大成功を収めた他、日本以外の国々にも公開され、そのストーリー性や鬼気迫るアクションシーンの数々に各国から高い評価が寄せられるに至った。
結果的に3作の累計興行収入は120億円を突破し、名実ともにヒット作の仲間入りを果たした実写化映画だ。
キャリアと実績を積み重ねたスタッフ陣が構築する、ストーリー性にも期待!
実写版を作成するに当たり、どうしても脚本に多少手心を加える必要があるだろう。正直、ストーリー性に直結するこの部分に心配に感じる人が最も多いと思う。だが、安心してほしい。今回の実写化に当たり脚本を担当するのがエリック・ハイセラー 氏だ。
同氏は、映画、『メッセージ』において、2017年度アカデミー賞の「作品賞」、「脚色賞」にノミネートされた実績を誇る実力者である。
また、他の過去に携わった作品として『ファイナル・デッドブリッジ』、『エルム街の悪夢』が挙げられ、特にSFやホラー作品を得意としていることが窺える。
『君の名は。』をSFに分類してしまうのはいささか大雑把のように思うが、彗星群の鮮やかさといた同作品ならではの神秘的な美しさやアニメーションを実写版として再現するには、エリック・ハイセラー 氏が積み上げてこられた実績がきっと良い方向にはたらくように思える。
『君の名は。』の実写映画の公開を待ち焦がれつつ、一足先にあの作品を見にいざスクリーンへ
時には厳しい意見が飛ぶことがあるのは、原作に対してアツい思いを皆が持っているからこそだと思う。しかし、きっと原作に対する思い入れがあるのは制作サイドの人たちも同じだ。
本業の専門家が本気で腕を振るったとき、きっと我々が想像もつかないようなハイクオリティな作品を生み出してくれるに違いない。
ただ、公開にはもうしばらく時間がかかりるので、まずは同じく実写化に伴い大きな反響を呼んでいる『鋼の錬金術師』の公開日である12月1日を気持ちを定めてみてはいかがだろうか。
こちらも、主演を務められる山田涼介さんを筆頭に豪華キャス陣の方々、制作スタッフの陣営によって見応えある作品になっているハズだ。
(Edit&Text/哲太)