近年では動画サイトや定額の動画視聴サービスが充実しているおかげで、気軽に過去のアニメを見られるようになりましたよね。私は休みの日に一気にアニメを見たい派なので、こういうサービスには大いに助けられています。

それはさておき、今回は数あるアニメの中で、富山県に本社を置くアニメ会社、“ピーエーワークス”が作った『お仕事シリーズ』を3作品をピックアップ!

旅館、アニメ制作、町おこしでお仕事をする女の子が主人公の作品の魅力をご紹介いたします!

宝箱―TREASURE BOX― プラチナジェット TVアニメ『SHIROBAKO』新オープニング エンディングテーマ

PAが送る『SHIROBAKO』画像引用元:宝箱―TREASURE BOX―/プラチナジェット(TVアニメ『SHIROBAKO』新オープニング/エンディングテーマ)(初回限定盤)
奥井雅美,どーなつ◎くいんてっと
販売元:ワーナー・ホーム・ビデオ

ピーエーワークス とは?

P.A.WORKS(社名:株式会社ピーエーワークス。以下PA) とは、富山県南砺市にあるアニメ会社であり、『true tears』、『Another』、『Angel Beats!』といったアニメを世に出しています。

PAは堀川憲司社長が結婚して富山に帰郷した際、アニメ会社が地元に無いことから自分で立ち上げたという、なんともバイタリティ溢れる経緯によって生まれました。

地方ならではの風景をアニメに取り込むスタイルが人気を呼び、新興会社でありながらも多くのファンがいる制作会社でもあります。

特に後述する『花咲くいろは』『サクラクエスト』特定の地方を舞台としたアニメであり、作品内のお祭りを実際に開催したり、作内の都市と実際の市が姉妹都市として提携するなど、アニメを超えた密接な関わりを持つ作品があるのが大きな特徴です!

では、そんなPAが送り出した『お仕事シリーズ』をひとつずつチェックしていきましょう。

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『花咲くいろは』―桜咲く季節、ここから始まる 新しい自分

劇場版 花咲くいろは HOME SWEET HOME

『花咲くいろは』
画像引用元:劇場版 花咲くいろは HOME SWEET HOME (Blu-ray Disc初回生産限定特別版)
販売元:ポニーキャニオン

2011年4月から同年9月まで放送された、PA初のオリジナルアニメーションの『花咲くいろは』は、石川県の喜翆荘(きっすいそう)という旅館を舞台に、16歳の高校生の松前緒花(まつまえ おはな)が旅館の仲居として働くことになる。

同じ喜翆荘で働く板前見習いの鶴来民子(つるき みんこ)、仲居の押水菜子(おしみず なこ)、ライバル旅館であるふくやの跡取り娘予定である和倉結名(わくら ゆいな)の同い年4人の成長を描いた青春劇です。

母親の恋人が借金を持ったため夜逃げ。しかも母親は緒花を、叔母が経営している喜翆荘に一人で行かせるというトンデモ行動によって、東京からいきなり金沢に引っ越すドラマチックな展開から始まります。

田舎の旅館といった夢のありそうな業界に見えながら、この作品は旅館で働くことの厳しさや若さ故の悩みや悔しさ、そして緒花のどこまでも折れない強い心によって変わっていく喜翆荘の面々といった「現実にありそう」感、舞台の金沢をはじめとした美しい風景がこの作品の大きな魅力です。

特にオープニングアニメーションのサビ部分できびきびと働く旅館の面子の動く姿は、PAならではの丁寧な描かれ方が垣間見える一瞬です。

舞台の喜翆荘は既に倒産していますが、昭和天皇が泊まりに来たという白雲楼ホテルがモデルであり、旅館のある湯ノ鷺温泉のモデルは湯涌温泉、作中に何回も現れる湯ノ鷺駅は、のと鉄道七尾線にある西岸駅を元にしているなど、実際の風景を多く作内に取り込んでいるのも大きな特徴です。

また、作内後半で出てくる「ぼんぼり祭り」はアニメの架空のお祭り行事でありましたが、舞台モデルの湯涌温泉街が2008年に発生した水害の復興イベントとして、またファンによる聖地巡礼を機として大々的にタイアップを図るために実際のお祭りとして開催し、2017年もなお続いているという地元にも根付いた作品となっています。

湯涌温泉ぼんぼり祭りのツイッターやアニメ公式サイトで40回にも渡る製作陣のインタビューなど、舞台裏の世界も幅広く掲げられており、アニメ以外の展開も一見の価値ありです!

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『SHIROBAKO』―アニメーション業界の今が、ここにある

SHIROBAKO

画像引用元:SHIROBAKO ビジュアルブック ~明日に向かってテイクオフ! 出版:アスキー・メディアワークス

『SHIROBAKO』は、2014年10月から2015年の3月まで放送された、アニメを作ることを目指した高校生5人が成人になって、それぞれの道を目指してアニメ業界で働く姿を描いた群像劇。

タイトルである『SHIROBAKO』は、テレビ会社などに納品するメディア「白箱」に由来しています。

働くシリーズとしては他作品と違い、舞台は東京都武蔵野市となっています。

主人公はアニメ制作進行の宮森あおい(みやもり - )、アニメーション担当の安原絵麻(やすはら えま)、新人声優の坂木しずか(さかき - )、3Dアニメーションを作る藤堂美沙(とうどう みさ)、脚本家を目指す大学生の今井みどり(いまい - )の5人。

だがそれだけでなく、会社復興を掲げたオリジナルアニメ『えくそだすっ!』と、人気漫画『第三飛行少女隊』のアニメを元請けした、あおいと絵麻(後半ではみどりも)が働く武蔵野アニメーションで働くクリエイターたちも、個性的な面子揃いでストーリーを盛り上げる(ぐちゃぐちゃにすることも)人揃い。

作内で出てくるアニメやクリエイターはそれぞれモデルとなった人がいること、アニメ業界の表と裏を「アニメ」で描くなど、他の作品と比べて「背景」でなく「実体験」でリアルさを出しているのが魅力のひとつです。

各登場人物(特に有名な監督)やアニメ作品、制作会社の名前の元ネタを見つけるのも一興ですよ。

余談ですが、作中で起きた「データサーバーの消失事件」は、実際にPAが体験した事故だそうです。

監督も「宮森あおいは新人にしては出来過ぎ」というほど完全なリアルを表しているわけではありませんが、アニメはどのような過程を経て、どの手順に沿って作られているのかはまさに現実そのもの。

アニメ業界を志す人には必ず観てもらいたい作品です。

公式サイトでは業界用語一覧や作内アニメ『えくそだすっ!』の制作過程を掲載するなど、『花咲くいろは』と同じく裏の舞台も充実しております。

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『サクラクエスト』―内定したのは、国王だけでした

2017年4月から9月まで放映された『サクラクエスト』とは、田舎から上京はいいものの、短大卒業前の就職活動でどこにも内定をもらえていない木春由乃(こはる よしの)が、ちょっとした事情から田舎である「間野山市」にあるアミューズメント独立国「チュパカブラ王国」の国王として呼ばれ、町おこしならぬ「国興し」をさせられることになるお話。

由乃の他、間野山市観光協会で働く「とりもち大臣(本人は否定)」四ノ宮しおり(しのみや - )、女優として成就せず地元に戻ってきた「ガテン大臣」緑川真希(みどりかわ まき)、しおりの親友であり商店街の会長の孫である「UMA大臣」織部凛々子(おりべ りりこ)、都内での仕事に疲れ、Iターンで間野山市に来た「IT大臣」香月早苗(こうづき さなえ)の5人で、チュパカブラ王国と間野山市を盛り上げていきます。

いわゆる「流行りの廃れた独立国ブーム」と「地元復興」を題材としており、その舞台もPAが本社に置く富山県南砺市をモデルに、現在地から送る町おこしの世界を描いています。

地域特有の習慣、商店会の住人は「このままでいい」という消極的態度、田舎がメディアにピックアップされることの大きさ、単に町おこしといっても「客がくればいい」だけでは終わらないことなど、『花咲くいろは』と同じく夢と現実の差が苦しい世界です。

ただもちろん暗く苦しいだけではなく、由乃をはじめとした面々の明るさと前向きさによる働きかけのおかげで、ストーリーに深みを与えてくれています。

この作品も『花咲くいろは』と同じように、田舎ならではののどかな風景にシャッター街と化している殺風景な、それでも住人一人一人が頑張ってみんなと切り盛りしている暖かな商店街が、アニメに彩りを添えています。

作品の舞台である間野山市は、架空の都市であるにもかかわらず、モデルとなった南砺市と姉妹都市として提携を組むようになり、アニメだけで終わらないコンテンツ展開が広がっています。

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