◆初めから達也を愛していたわけではない?
<画像引用元:https://mahouka.jp/1st/story/e02.html より引用掲載 ©2013 佐島 勤・KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/魔法科高校製作委員会>
お兄様好き好き大好きな深雪。視聴者の中には、なぜこれほど深雪が達也のことを好きなのか不思議に思っている方もいるのではないでしょうか。
当たり前ですが、生まれた瞬間から達也が好きだったわけではありません。ちゃんと深雪が達也を慕うキッカケとなった事件があるのです。
これまでは、現在と未来の話をしてきました。ここでは、2人の過去について少し紹介していきます。
実は、幼い頃の深雪は達也のことを苦手としていました。幼い頃の達也を、端的に言い表せば、子供らしくないのです。常に感情を顕にせず、最低限のことしか話さない少し不気味な子供でした。
子供の深雪が達也に抱いていた感情も似たようなものです。接し方がわからず、苦手意識を持っていました。好きでもないが嫌いでもないといった感じでしょうか。
また、それだけではなく、自分と変わらない年であるにも関わらず、ガーディアンとして怪我を顧みず深雪を守る達也に負い目も感じていたようです。
そんな深雪の想いに変化が生じたのは、物語が始まる3年前、達也と深雪が中学生の頃になります。
沖縄にバカンスに訪れた、達也と深雪でしたが、タイミング悪く大亜連合の奇襲作戦に巻き込まれることに。四葉家からの手回しと軍の計らいでシェルターに避難した達也と深雪でしたが、そこは安全ではありませんでした。達也が外の様子を見に行っている隙に、深雪が大亜連合の奇襲に乗じた反乱兵に撃たれてしまうのです。
死を覚悟した深雪でしたが、そこで初めて達也の持つ信じられないレベルの魔法を目の当たりにします。達也の再生魔法で傷一つなく回復した深雪は、何も知らず出来損ないの魔法師として達也をみていた自分を恥じると同時に畏怖と敬虔の念を抱くことに。そして、達也がその魔法のために、兄妹愛以外の感情を全て失っていることを知るのです。
<画像引用元:https://mahouka.jp/1st/story/e07.html より引用掲載 ©2013 佐島 勤・KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/魔法科高校製作委員会>
「命を助けられ、自分はずっと達也に守られ続けていた、そこまでしてくれる兄に自分は何をしてあげることができるのだろうか?」
これが、深雪が達也を愛している根幹にある想いになります。ただのブラコンではなく、ちゃんと重い過去があるわけです。
2人の過去が描かれている8巻では幼き日の2人だけではなく、2人の母(深夜)も登場するので、より詳しい内容が知りたい方は、ぜひ原作を読んでみてください。
――達也と深雪の婚約話、そして2人の過去はいかがでしたでしょうか。
アニメだけではしれない情報がたくさんあったと思います。16巻の婚約話はアニメ化される可能性がありますが、達也と深雪の過去編に関しては、2期で飛ばされてしまいました。
もしかすると、原作の順番を変えてアニメ化することもあるかもしれませんが、特別今後に関わってくる話は少ないので、アニメ化はしないかもしれませんね。
このように原作では、アニメで紹介しきれていないエピソードや説明しきれない内容が記載されているので、『魔法科高校の劣等生』が好きな方はぜひ、原作も読んでみてください。
(Edit&Text/天乃ひる)
©2019 佐島 勤/KADOKAWA/魔法科高校2製作委員会