2020年10月より放送が開始されたアニメ『魔女の旅々』。タイトルのとおり「魔女×旅」がコンセプトの作品で、キービジュアルも美しいことから、気になっている方も多いのではないでしょうか。
<画像引用元:魔女の旅々 Blu-ray BOX 上巻 販売元:KADOKAWA アニメーション>
実際、放送が始まってみると人物・風景・魔法などの作画がとても丁寧で、世界観描写もバッチリ。また、いろいろな国を旅するストーリー構成が、旅アニメの代名詞である『キノの旅』を思い起こさせることもあって一躍話題になりました。
さらに、王道ファンタジーのど真ん中を行くOPとEDもファンタジー好きの心にグサリ。ファンタジーの楽しさを体現したような作品に仕上がっています。
そこでこの記事では、『魔女の旅々』の見どころをご紹介。秋の夜長に楽しみたい本作の魅力を語っていきます。
◆魔女のイレイナがさまざまな国を旅するショートストーリー集『魔女の旅々』
<画像引用元:https://majotabi.jp/ より引用掲載 © 白石定規・SBクリエイティブ/魔女の旅々製作委員会>
『魔女の旅々』は、主人公の魔女・イレイナが世界中を旅して周り、その土地ならではの文化や、個性豊かな人々と出会うという物語です。
原作は、白石定規氏によるライトノベル。2020年10月現在、「GAノベル」から14巻まで刊行されています。
本作一番の特徴は、一つの国に長く滞在せず、あくまで「立ち寄る」というスタンスで物語が進むこと。各国でのエピソードがショートストーリーでまとまっているため、いろいろな文化や人に出会うワクワク感が楽しめるのです。
どのエピソードも、その土地ならではの文化をベースに描かれており、いろいろな価値観で物語が展開します。自分の常識が非常識だったり、その土地だけのタブーがあったり、魔女というだけでチヤホヤされたり、新しい国を訪れるたびに期待と不安が入り交じります。
また、旅の先々では、その国で展開する物語のキーパーソンが登場します。彼らとの出会いから始まる物語は、心温まる物語や、涙なしでは語れない物語、時には心を締め付けるような悲しい物語までさまざま。一つの作品で、いろいろなテイストの物語を楽しむことができます。
◆旅作品の代名詞『キノの旅』と比べるとかなりソフトな印象
<画像引用元:https://majotabi.jp/ より引用掲載 © 白石定規・SBクリエイティブ/魔女の旅々製作委員会>
「さまざまな国を旅する」という設定というと、旅作品の代名詞である『キノの旅』を思い起こす方も多いのではないでしょうか。
『キノの旅』も、さまざまな国を巡って、その国の文化に触れるという物語。『キノの旅』に触れたことがある方にとって、『魔女の旅々』の物語は受け入れやすい設定だと思います。
ただ、両作を比べてみると、その作風にはかなり大きな差があります。
『キノの旅』は、「文化」という名のもとに、理不尽や残酷さが「正常」として描かれることがあったり、人の命があまりにも簡単に奪われたりと、人間の価値観を問うようなダークファンタジーとなっています。
一方『魔女の旅々』は、『キノの旅』に比べるとかなりソフト。各国の「文化」は特徴こそあるものの、大きな違和感を覚えるレベルではありません。
また、そこで描かれるエピソードも、ハートウォーミングなものやコメディタッチなものが多く、あくまでも王道ファンタジーの域に収まっています。
そのため、『キノの旅』にあるような緊張感・圧迫感を求めている方は、少し物足りない印象を受けるかもしれません。
◆王道ファンタジーのど真ん中を行くOPとEDにも注目
<画像引用元:https://majotabi.jp/ より引用掲載 © 白石定規・SBクリエイティブ/魔女の旅々製作委員会>
本作は、OPとEDにも注目してもらいたい作品です。どちらの曲も王道ファンタジーのど真ん中を行く作品で、物語の始まりと終わりを彩るだけでなく、世界観を拡張してくれるような名曲になっています。
OPの「リテラチュア」は上田麗奈さんが歌い上げる穏やかなバラードソング。旅の始まりを感じさせる曲調で、旅先での出会いに期待が膨らむ1曲です。
EDの「灰色のサーガ」は、ChouChoさんによる民族調のイントロが印象的な1曲。霜月はるかさんや、猫叉Masterさんの曲が好きな方には高確率で刺さると思いますので、ぜひ聴いてみてください。
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◆魔女イレイナの今後の旅に期待しよう
<画像引用元:https://majotabi.jp/ より引用掲載 © 白石定規・SBクリエイティブ/魔女の旅々製作委員会>
『魔女の旅々』は、魔女のイレイナを通してファンタジーワールドを旅することができる作品。そこで描かれる人々の様子は、生活の息吹を感じさせるようなリアルなものばかりです。
イレイナが次はどんな国へ行くのか、そこで何を見て誰と出会うのか。『魔女の旅々』は、いわば「旅」の楽しさを詰め込んだようなアニメと言えます。
(Edit&Text/からすけ)
© 白石定規・SBクリエイティブ/魔女の旅々製作委員会