TVアニメ『ONE PIECE』が11月21日(日)の放送にて、記念すべき1000話目の放送を迎えました。20年以上続くような長寿作品でないと、この大台を突破することはできません。

 『名探偵コナン』『ポケットモンスター』シリーズなどが先行して1000話を迎え、今後『ONE PIECE』に続いて1000話到達できそうなTVアニメとなると、現在600話に及ぶ『はなかっぱ』がもう数年話数を重ねて数年後に到達できるかどうかといった感じなので、本当に限られた存在であることがわかります。

 そして、そんな記念日を迎えた『ONE PIECE』はサプライズで2022年に新作映画の公開を発表しました!その名も『ONE PIECE FILM RED』!制作陣など早くも多くの情報が明らかになっていたのですが、どうも『ONE PIECE』のアニメーションの歴史の原点への立ち返りを思わせるある御方が参加されるようなのです。

◆『ONE PIECE RED』の制作陣は驚きの布陣!?

 発表された『ONE PIECE FILM RED』の制作陣。すでになかなか興味深い布陣となっていることがわかります。
まずは総合プロデューサー。原作者である尾田栄一郎さんが務めることが明らかになりました。劇場版シリーズの前作に当たる『ONE PIECE STAMPEDE』では監修にまわっており、総合プロデューサーを務めるのは前前作にあたる『ONE PIECE FILM GOLD』以来となります。

 そして同じく『ONE PIECE FILM GOLD』ぶりの登板となるのが脚本の黒岩勉さん。ドラマや映画と多くの作品が制作された『LIAR GAME』シリーズや映画『累-かさね-』『キングダム』など普段は実写作品の脚本を務めることが多かったのですが、久しぶりに劇場版ONE PIECEシリーズに帰ってきてくれました。

 そして今回、最大のサプライズとも言えるのが監督です。『ONE PIECE FILM RED』の監督を務めるのはなんと、多くのアニメーション作品で監督を務めている谷口悟朗さんが務めることが発表されたのです!谷口悟朗監督といえば、『コードギアス』シリーズや『スクライド』などの監督を務めた方として知られるビッグネーム。谷口さんがまさかの『ONE PIECE』シリーズへの参加と聞いて、驚いたという人も多いのではないでしょうか。

 しかし、驚くべきは実は谷口さんが『ONE PIECE』のアニメに参加するのはこれが初めてではないどころか、実は超重要人物であるところ。何を隠そう、『ONE PIECE』の初めてのアニメを監督した人こそ、谷口さんだったのです。

◆『ONE PIECE』の最初のアニメ『ONE PIECE 倒せ!海賊ギャンザック』とは

 現在まで続くTVアニメ『ONE PIECE』シリーズが始まったのが1999年。多くの人が思う『ONE PIECE』のアニメーションの歴史の1ページ目はこの点を想像すると思うのですが、実はそれよりも一足先の1998年。OVAとして『ONE PIECE』は先行してアニメーション化を果たしていた過去を持ちます。それが、週刊少年ジャンプの人気漫画をアニメ化する企画『ジャンプ・スーパー・アニメツアー’98』内の30分ほどの中編『ONE PIECE 倒せ!海賊ギャンザック』でした。

 この企画では、当時連載が始まって間もないながら人気の高かった作品『HUNTER×HUNTER』や『世紀末リーダー伝たけし!』と合わせて、『ONE PIECE』もオリジナルストーリーでアニメ化した作品です。登場キャラクターも当時はまだ少なく、ルフィ・ゾロ・ナミという本当に初期の構成の一味が、オリジナルキャラクターの海賊ギャンザックに捕らえられ、戦う物語となっていました。

 そして、そんな記念すべき最初のアニメ化作品となった『ONE PIECE 倒せ!海賊ギャンザック』の監督を務めた人物こそ、当時はまだ『無限のリヴァイアス』も監督する前だった谷口悟朗さん。何を隠そう本作で監督デビューを果たしたのです。

 このタイミングで監督に谷口悟朗さんを起用したのには、もしかすると原点回帰の側面もあるのかもしれません。物語のキーキャラクターである赤髪のシャンクスとの関連性も予感させるタイトルや特報映像からも、ルフィにとってルーツとなる重要な物語が、谷口さんのもとで描かれていくのかもしれません。

◆声も全く違う!?レアアニメ『ONE PIECE 倒せ!海賊ギャンザック』の秘密

 さて、ここで多くの人がぜひ『ONE PIECE 倒せ!海賊ギャンザック』を観てみたい!という気になるのではないでしょうか。しかし残念ながら2021年現在、この映像は市販や配信が行われていません。当時も招待制の上映イベントや週刊少年ジャンプ本誌での応募者全員サービス企画として配布されたVHSで視聴するしか観ることができませんでした。

 今となっては、この『ONE PIECE 倒せ!海賊ギャンザック』は本当に貴重な映像となっています。まずアニメーションの制作を務めているのが、おなじみの東映アニメーションではなく、なんと『攻殻機動隊』シリーズで知られるProduction I.Gが担当しています。“『ONE PIECE』といえば東映アニメーション”というぐらいの関係性の現在を思うと、別のアニメーション会社が手がけたバージョンが存在するということ事態が驚きです。

 そしてさらに驚くべきは現在と担当声優さんも異なります。ルフィといえば、もはや声優・田中真弓さんの声以外ありえないというぐらい、印象と結びついてしまっていますが、『ONE PIECE 倒せ!海賊ギャンザック』では、ルフィ・ゾロ・ナミの全員が、現在とは別の方が声を担当しています。

 ルフィ役を務めるのは『サクラ大戦』シリーズのマリア・タチバナ役や『グランダー武蔵』シリーズの風間武蔵役を務めた高乃麗さん。そしてゾロ役を務めるのは『名探偵コナン』の高木刑事や『ドロヘドロ』のカイマン役を務める高木渉さん。ナミ役を務めるのは『鋼の錬金術師』のウィンリィ役や『ポケットモンスター』シリーズのヒカリ役を務めた豊口めぐみさんでした。いずれも現在のキャストと比べると声質は違うだけに、TVアニメシリーズに慣れてしまっている人には違和感を強く感じる体験となるでしょう。ちなみにタイトルにもなっている敵役のギャンザック役を務めるのは、若本規夫さんでした。こちらはこちらでとても豪華なメンバーが揃っていたわけです。

 

 ――『ONE PIECE FILM RED』の公開を機に、きっと多くの人が『ONE PIECE 倒せ!海賊ギャンザック』の存在が気になってるのではないかと思います。新作映画も楽しみですが、これを機にどうにかして再び『ONE PIECE 倒せ!海賊ギャンザック』を観られる機会を設けてもらいたいところ。『ONE PIECE FILM RED』の公開は2022年8月6日(土)。まだ時間はあるだけに、それまでにPRの一環としてどうにかして、『ONE PIECE 倒せ!海賊ギャンザック』にも再びスポットを当ててくれるようお願いしたいですね。

〈文/ネジムラ89〉

《ネジムラ89》

アニメ映画ライター。FILMAGA、めるも、リアルサウンド映画部、映画ひとっとび、ムービーナーズなど現在複数のメディア媒体でアニメーション映画を中心とした話題を発信中。缶バッチ専門販売ネットショップ・カンバーバッチの運営やnoteでは『読むと“アニメ映画”知識が結構増えるラブレター』(https://note.com/nejimura89/m/mcae3f6e654bd)を配信中です。Twitter⇒@nejimakikoibumi

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