◆まさかの山賊登場!ルフィを助けに来たのは?
そんな世間の反応を知らずに、シャンクスとの絶交を決めるルフィでしたが、ここでルフィに話かけるのが、赤髪海賊団の副船長ベン・ベックマンです。
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— 『ONE PIECE FILM RED』【公式】 (@OP_FILMRED) June 11, 2022
「なぁルフィ、お頭のこと許してやってくれ」
「人間、人に喋れねぇことの一つや二つあるものさ」
シャンクスが何かを隠していることが示唆されるわけですが、まさかここで語りかけて来るのが、あまりルフィとの交流が多く描かれたキャラクターではないベックマンなのが驚きのポイント。あまりスポットのあたることのないベックマンでしたが、思わぬ活躍を見せてくれました。しかも、出番はこれで終わりじゃありません。
前半でウタの口から語られた、山賊と遭遇した話が伏線になっており、ルフィが山賊たちに暴力を振るわれ、彼は何もできずにボコボコにされてしまいます。
山賊との邂逅も、アニメ第4話「ルフィの過去!赤髪のシャンクス登場」で、山賊によってルフィが囚われてしまいシャンクスが助けに来る展開を踏まえた登場でしょうが、今回そこへ登場するのがベックマン!
「消えろ、山賊!」
という鋭い眼光一発で山賊を追い払ってしまいます。この流れも近海の主を追い払うことになるシャンクスと重なります。
ベックマンに背負われたルフィは、「強くなりたい」と泣きじゃくるわけですが、この経験で何かを決心したのか。改めてルフィは強がりながらもシャンクスとの絶交を撤回します。
船に乗せてもらおうとするルフィと、それを茶化すシャンクス。ウタは不在でしたが、再び笑顔が戻ったみんなの姿は、まさにそのまま第4話へと続いていくような装いとなっています。
◆物語は映画の冒頭へ?シャンクスは何を思う……
そして、物語は現在。
成長したルフィのところへ、駆け寄ったウソップが「歌姫がライブをする」ことを伝えに来ます。歌姫のファンであるチョッパーのお願いもあり、ルフィはライブ会場である“エレジア”へと向かうことを決めます。
ここで重要なのが、その歌姫がウタであることをルフィはまだ知らないところ。二人の再会を予見するように、ここで成長したウタの場面へ移り、かつて幼いルフィに語った夢とも重なる決心が描かれます。
「争いも貧困もない、音楽が絶えず響き渡る、永遠に続く平和な世界が始まるの」
ここでウタが何をしようとしているのかは、分からないもののシャンクスの姿が消える演出が登場することからも、シャンクスとウタの別れには何かがあったことだけが示唆されます。
そして、最後にさっきまでの笑顔はどこへ行ったのかというぐらい真剣な面持ちのシャンクスが、船でどこかへ向かおうとしている姿が登場しエピソードは終わります。
今回のエピソードで描かれた数多くの謎や、はっきりしないウタとシャンクスの因縁、そして、ルフィはウタとの再会で何が起こってしまうのか、といった謎に関しても『ONEPIECE FILM RED』が答え合わせの場となっています。
まさに堂々の映画連動回。すでに相当な人数が映画を観に来ていますが、この放送でさらに映画館に足を運ぶ人が増えるのではないでしょうか。
ただ、映画連動回もこれで一区切りかと思いきや、次回もワノ国に戻るようではなく、まさかのシャンクス回「伝説の記録!赤髪のシャンクス」が放送されます。
予告で流れるヘルメッポの姿が映画仕様ということは、話こそウタとルフィの物語でないながら、次回も映画連動回となりそうです。
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海軍に協力するのが条件だ
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コビーの大将宣言で締められた、まだまだ謎多きシャンクスのエピソード。映画連動回のサプライズの多さから、次回も見逃せない内容となりそうです。
〈文/ネジムラ89〉
《ネジムラ89》
アニメ映画ライター。FILMAGA、めるも、リアルサウンド映画部、映画ひとっとび、ムービーナーズなど現在複数のメディア媒体でアニメーション映画を中心とした話題を発信中。缶バッチ専門販売ネットショップ・カンバーバッチの運営やnoteでは『読むと“アニメ映画”知識が結構増えるラブレター』を配信中です。Twitter⇒@nejimakikoibumi
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