◆おでんの漫遊記をなぞるモモの助

 後半、さらに視点は、追われる立場にあるヤマトとモモの助たちに移ります。

 陳腐な偽モモの助で囮となろうとするヤマトは、かなり無茶に見えましたが、意外にもそれが成功して敵を騙すことができているのがコミカル。不利な状況が続く中、わずかながら癒しを感じるシーンとなっていました。

 時を同じくしてモモの助は、おでんの航海日誌を読み、かつておでんが冒険で何を見て、何を知ったのかを知ることとなります。ここからはおでんの過去を描いた時期のおさらいのパートとなっていたのですが、注目はモモの助が“何か”を知ってしまったこと

「せっしゃは......死んではならんようだ......!!」

 ここのモモの助のセリフの真意はまだわかりませんが、おでんの航海日誌には、本編では映像として描かれていない、モモの助が死んではいけない理由が記されていたのは確かなようです。

 直近でもおでんに注目した総集編回がありましたが、今回はどちらかといえば、おでんの人柄よりもロジャーと共に航海をしたことに焦点があたっているのがポイントです。

 アクションシーンが多めだった前回に比べると、不利な状況が続いて、苦しい流れが続きます。ルフィもはっきりと海へと落水し、ナミやウソップ、チョッパーもそれぞれ万事休すといったところ。さらにはモモの助の居場所もバレて、当人も謎の頭痛を発症するという事態を迎えて、麦わらの一味側の旗色はかなり悪い状況となってきました。

 そんな中、窮地に登場したのが、キャプテン・キッド

 ルフィが居ない今、主人公ばりのタイミングでナミたちのところへ登場したキッドが、どうこの状況を変えてくれるのかにも注目です。

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 そして、次回は第1035話「百獣蹂躙!光月家の終焉!」。モモの助の元へ向かった錦えもんの動向が描かれるようですが、“光月家の終焉”という不穏なワードが並んでいるのが心配です。いつになったらサブタイトルに明るい内容が並ぶのか。麦わらの一味側に踏ん張って欲しいところです。

〈文/ネジムラ89〉

《ネジムラ89》

アニメ映画ライター。FILMAGA、めるも、リアルサウンド映画部、映画ひとっとび、ムービーナーズなど現在複数のメディア媒体でアニメーション映画を中心とした話題を発信中。缶バッチ専門販売ネットショップ・カンバーバッチの運営やnoteでは読むと“アニメ映画”知識が結構増えるラブレターを配信中です。Twitter⇒@nejimakikoibumi

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