ついに本格的にルフィとカイドウの第2ラウンドがスタート！ しかしカイドウは戦いの最中にお酒を飲み出して酔っ払いだした──!?
一度は海中にまで落とされたものの復活して帰ってきたルフィ。再びカイドウに戦いを挑み互角の戦いを見せたかと思いきや、第1064話「酒龍八卦！ルフィに迫る無法の龍」ではさらにカイドウが新たな戦い方を披露してきました。しかし、その様子はカッコいいとも言い難い驚きの戦法でした。
◆花の都はどうなってしまうのか？おトコの言動が涙を誘う？
鬼ヶ島が墜落してしまう可能性を改めてしめした前回の第1063話に対して、今回はそんな墜落先として危機が迫る花の都の様子が再び描かれました。年に一度の自由と享楽が許された火祭りもついに終わりが近づきます。そこで住人たちは「空船（そらぶね）」の準備を始めます。亡くなった先祖に願いを書く文化のようですが、そこにはおトコの姿も。
おトコと言えば、オロチの暗躍により大切にしてもらっていたトの康を失った子供。そんなトの康への思いを語りながら笑顔で「会いたい」と語る様子が涙を誘います。
このシーンではおトコは笑いながらトの康への思いを語っていますが、忘れてはいけないのはおトコはスマイルの影響で笑うことしかできなくない身体になっている点。もしかするとこのシーンのおトコは笑っていなかったのかもしれないと思うとさらに切ないです。
そして加えて皮肉なことに住人たちが願いを飛ばそうとしている上空にはすでに鬼ヶ島が迫っています。都の住人たちは自分たちに迫る危機に気づくのか。最悪の事態は起こってしまうのか。楽しい様子と危険な状況のギャップがいろんな想像を掻き立てます。そんなシーンと重ねてルフィとカイドウの戦いが描かれるのも、まさにそんな二人の戦いが都の運命を決めようとしていることを実感させます。
アニメ映画ライター。『FILMAGA』、『めるも』、『リアルサウンド映画部』、『映画ひとっとび』、『ムービーナーズ』など現在複数のメディア媒体でアニメーション映画を中心とした話題を発信中。映画『ミューン 月の守護者の伝説』や映画『ユニコーン・ウォーズ』のパンフレットにライナーノーツを寄稿するなどその活動は多岐にわたる。noteでは『アニメ映画ラブレターマガジン』を配信中。
