アニメ『ポケットモンスター』が2022年3月4日の放送回でついに100話に到達しました。
従来の主人公サトシくんに加えて、新たにゴウくんというW(ダブル)主人公になると驚かされてから久しいですが、ついに現行のシリーズも大台に突入しました。

 そんな記念すべき100話に合わせて、なんとオープニングテーマもリニューアル!これまでアニメ『ポケットモンスター』のオープニングテーマといえば「1・2・3」という曲を、いろんなアーティストが歌い継いできましたが、今回は満を持してサトシ役の松本梨香さんと、ゴウ役の山下大輝さんがデュエットするバージョンとして登場となりました。

 サトシとゴウのデュエットというアレンジにも注目ですが、さらに注目はオープニングに登場するキャラクターたち。今後の展開を予感させる懐かしいキャラクターや新たなキャラクターが登場しています。

◆ゴールはもう目前!?サトシとゴウの今後の課題とは?

 主人公のサトシとゴウにはそれぞれ目標があります。

 サトシはポケモンマスターになること。そして、ゴウは全てのポケモンを捕獲すること、という目標があったのですが、シリーズを追っていくごとにそれぞれ具体的な目標も見つかっていきます。

 サトシはポケモンワールドチャンピオンシップスというポケモンバトルの大会で、チャンピオンのダンデとバトルをすること。ゴウは、自身が幼い頃に出会ったミュウに近づくためにも「プロジェクト・ミュウ」に参加し、ミュウに辿り着くということ。二人の目標が重なるように今回の新たなOPでは、ダンデのキョダイマックスリザードンと対峙するサトシと、プロジェクト・ミュウの一員として、伝説のポケモンであるレジギガスを始め、レジエレキやレジドラゴと対峙するゴウの姿が描かれます。二人の目標への道にも、進展が期待できそうです。

◆今後のエピソードに登場!?懐かしのキャラクターカット

 現行シリーズの特徴として忘れてはいけないのが、これまでのポケモンのアニメシリーズで登場したキャラクターが時折ゲストとして登場する点。今回の新たなOPでも思わぬキャラクターが先行して登場しています。今回の新OPカットで登場したキャラクターを登場順に追っていきましょう。

▼シゲル

 まずは、サトシの初代ライバルであるシゲル。実はすでに第68話「ゴウにライバル!?ミュウへの道!!』でゴウをプロジェクト・ミュウに導くきっかけとして再登場を果たしていたのですが、今後も再登場が期待できそうです。

▼リーリエ

 続いて『ポケットモンスターサン&ムーン』シリーズで登場したアローラ地方の面々。彼らもそれぞれ現行シリーズで何度か再登場を果たしてきたのですが、注目は画面中央に登場しているリーリエ。実は過去にサトシたちがアローラ地方を訪問した際には、旅の途中で不在という設定でした。オアズケとなった再会が今後待っているかもしれません。

▼ミクリ&ルチア

 意外な組み合わせで登場したのが、かつてチャンピオン経験もあるミクリと、アニメシリーズには初登場となるルチアの二人組。それぞれコンテスト大会に縁のあるキャラクターということでバトルや捕獲以外にも、コンテスト要素でピックアップされるのかもしれません。可愛いコスチュームに身を包んだコハルとイーブイも登場しているということで、そことの絡みも注目です。

▼アイリス・マリィ

続いては、すでに再登場を果たしている『ポケットモンスターベストウィッシュ』のレギュラーであるアイリス。そして直前の99話にてアニメシリーズ初登場となったマリィも姿を見せさらなる出番を予感させます。

▼シトロン&ユリーカ

嬉しいサプライズとなったのが、現行シリーズではまだ登場していない『ポケットモンスターXY』シリーズのレギュラーだったシトロンとユリーカ、そしてデデンネが姿を見せている点。歴代のサトシの旅の同行者は続々と再登場してきましたが、この兄妹はまだ未登場でした。ここで登場しているということは、再登場を確信して良さそうです。

▼シンジ

 まさかの再び姿を見せたキャラクターが『ポケットモンスターダイヤモンド&パール』シリーズでサトシのライバルとして登場したシンジです。当時は、高圧的な態度とポケモンに対する冷徹な態度から、サトシとは対照的なトレーナーとして描かれていましたが、シリーズを通してお互いのことを認め合っていくことになる重要なキャラクターでした、

 他のキャラクターは、元となるゲームシリーズに登場していたのですが、シンジに関してはアニメオリジナルキャラクターという特殊な立ち位置だっただけに、彼が再び姿を見せたのはこれまた嬉しい驚きのポイント。シリーズでも屈指の強いトレーナーなだけに、どういった形で登場してくれるのかは楽しみです。

▼トキオ

 そしてもう一人、意外な登場となったのが、川沿いに立つ白髪の少年とベイリーフ、そしてサーナイト。この少年は、シンジと同じくアニメシリーズのオリジナルキャラクターであるトキオです。現行の『ポケットモンスター』シリーズの第32話『セレビィ 時を超えた約束』で登場したゴウの幼馴染です。1話限りのゲストキャラクターで、成長した姿もわずかしか登場していなかったので、誰かわからなかったという人も多いのではないでしょうか。32話で連れていたチコリータが進化していたりと、変化が見られますが、今後のゴウとの物語にも絡んでくるのでしょうか。

▼ゲッコウガ

 そして人間のキャラクターたちのカットを締めるように、姿を表したのがなんとポケモンのゲッコウガです。ゲッコウガといえば『ポケットモンスターXY』シリーズにおけるサトシのエースポケモンであり、負のエネルギーを感知する能力からカロスの平和を守るべく、行動を別にしていました。

 ポケモンの人気投票企画でもピカチュウを下す人気ポケモンでありながら、長らく再登場をしていなかったのですが、ついにサトシとの再会が近いのかもしれません。

◆気になるのはアニメのさらにその先?

 ざっと新OPに出てきたキャラクターを追うだけでも、今後のアニメシリーズが盛りだくさんであることが想像できるわけですが、ここで注目したいのがさらなるその先、アニメ『ポケットモンスター』シリーズの完結です。

 というのも、2022年2月27日にゲームシリーズの最新作『ポケットモンスタースカーレット/バイオレット』が年内冬に発売されることが発表されたからです。

 ポケモンのアニメシリーズは、ゲームシリーズが新たに登場するのを節目に、大幅なリニューアルを重ねてきました。それらの流れを踏まえると、現行のシリーズも新作ゲームの発売を節目に、最終回を迎え、次なるアニメシリーズを展開していくのが従来のセオリーとなります。

 幸い、主人公のサトシもランクアップを果たして、ダンデへの挑戦権が目前となっていたり、ゴウもプロジェクト・ミュウの一員になるなど徐々に自身の目標達成に近づきはじめています。この流れを踏まえると、実は今年が現行シリーズの最終章にあたるとしてもおかしくありません。盛り上がってきた分、終わりも覚悟しなければいけないと思うと、少し寂しくもあるアニメ『ポケットモンスター』。新OPで想像できる今後の展開とは、別の部分でも、今年の動向は目が離せない状態となりそうです。

〈文/ネジムラ89〉

《ネジムラ89》

アニメ映画ライター。FILMAGA、めるも、リアルサウンド映画部、映画ひとっとび、ムービーナーズなど現在複数のメディア媒体でアニメーション映画を中心とした話題を発信中。缶バッチ専門販売ネットショップ・カンバーバッチの運営やnoteでは『読むと“アニメ映画”知識が結構増えるラブレター』(https://note.com/nejimura89/m/mcae3f6e654bd)を配信中です。Twitter⇒@nejimakikoibumi

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