今年のポケモンワールドチャンピオンシップス2018(以下、PWCS)では惜しくも日本人選手2名は準決勝で敗退、エクアドル出身の選手が初の優勝という輝かしい結果で幕を閉じました。

 出場された選手の皆様の対戦はとても白熱したバトルの連続で、私も久しぶりに対戦を始めようと思わせられました。お疲れ様でした!

 同時期に公開された情報として、来年度のPWCSの対戦ルールが公開されました。インターネットレート対戦ではシーズン毎にルールが異なる新しい方式が取られています。

 そこで今回は、ポケモンバトルは実に10年ぶりで前シーズンのダブルバトルレートは1559(たったの39戦)という超初心者の私が、初心者なりに「どのシーズンにどんなポケモンが流行るのか?」を考察していきたいと思います。

今年のWCSレート対戦のルールを再確認

ポケットモンスター オメガルビー - 3DS
画像引用元:ポケットモンスター オメガルビー - 3DS
販売元:任天堂

 WCS2018ではミュウツーやルギアといった伝説ポケモンの使用が禁止されていましたが、来年の公式対戦では「伝説ポケモンは2体まで」使用が可能という、第4世代や『オメガルビー・オメガサファイア』時代のルールが復活します。

 ただし、来年までの開催までの約1年間を3つのシーズンに分け、それぞれのシーズン毎に多少のルール変更が起こります。

 例えば、現在から今年12月までの「サン・シリーズ」では
 ・Zクリスタル使用不可
 ・メガシンカ使用不可
 ・べにいろのたま(ゲンシグラードン)、あいいろのたま(ゲンシカイオーガ)使用不可
 ・「ガリョウテンセイ」を覚えたレックウザ(メガレックウザ)使用不可
 となっており、『オメガルビー・オメガサファイア』時代であったWCS2016よりも厳しいルールのようです

 続く2019年1月〜3月までの「ムーン・シリーズ」では、上記のルールに加えZクリスタルの使用が解禁されます。

 最後の4月〜8月、また同月開催予定のWCS2019は「ウルトラ・シリーズ」となり、上記のメガシンカやゲンシグラードン、ゲンシカイオーガ、メガレックウザが解禁されるようになります。

 各シーズン毎に戦い方が変わってくるため、それぞれで使用されるポケモンが大きく変わってくるのではないかと推測されます。

 ではまず、流行しそうなポケモンを考察していきましょう!

やはり伝説は強し! カイオーガ、ゼルネアス、ネクロズマ(ソルガレオ)、ディアルガなど

ポケットモンスター アルファサファイア - 3DS
画像引用元:ポケットモンスター アルファサファイア - 3DS
販売元:任天堂

 まだ始まって間もない状況なのでなんとも言えませんが、序盤はカイオーガとゼルネアスに対する強力なメタポケモンが優勢になるまでは「いかにサポートを駆使してカイオーガとゼルネアスの技を通すか」がセオリーとなる可能性が高いです。

 ……といっても、正直ゼルネアスは能力強化に1ターン掛かること、先制ではたきおとすをされるとパワフルハーブが落とされたり、トリックでこだわり系アイテムと交換されて物置化される可能性が高いため、カイオーガより利用率が上がることは考えにくいですが。

 こだわりハチマキを持ったトリックミミッキュとか出てきそうで怖いです。いや流石にメタすぎでしょうかね?

 また、個人的に伝説ポケモンの中で注目すべきなのはネクロズマとソルガレオです。

 ネクロズマは特性「プリズムアーマー」によってこうかばつぐんの技を2倍→1.5倍に下げることで、通常のポケモンよりも耐性を持てるようになります。
 たそがれのたてがみの場合、双方ともはがね・エスパータイプとメタグロス、ドータクンと同じ優秀なタイプを持てること、攻撃よりのタイプであることからフェアリーポケモン全般相手に強気に出られるようになります。

 あかつきのつばさの場合は、特性を無視するフォトンゲイザーやサイコショックをミュウツー以上の超火力で撃てる点が強いです。ただし素早さ種族値が77と伝説ポケモンの中でもとりわけ低いのが気になります。

 一方ソルガレオは上記の通りの優秀なタイプの他にフレアドライブが使えるため、同タイプのポケモンを相手に、取られる点が強いのではないでしょうか。

 また地味にワイドガードも習得できる(対となるルナアーラも覚えますが)ため、カイオーガのしおふきやグラードンのふんか、じしんを防げるのも大きな利点となります。

 カイオーガの水技とかみなりを半減で受けられるディアルガも使用率が上がりそうだと予想されます。

 水受けするなら対となるパルキアの方が1/4にできるので良いのでは? とも思いましたが、カイオーガのかみなりが等倍になってしまうこと、フェアリー技がパルキアでは抜群になってしまうのに対し、ディアルガなら等倍まで下げられる(特攻2段階上昇のゼルネアスのムーンフォースに対し、特防に212降ることで確定2発まで抑えられる)ことを考えると、はがねタイプを持つディアルガの方がより動けるのではと思っています。

 総じて伝説ポケモンはエースポケモンになることが多くなる傾向になると思われますが、選出が2体までしかできないことを考えると、構築するパーティによってどのポケモンを採用するかをより考えなくてはいけないです。

 カイオーガらをエースにして強気に出るほか、特防が非常に高く耐久が特に高いホウオウやルギア辺りも候補に入るかもしれませんね。

 強力なアタッカーか、サポート特化になるか 非メガシンカポケモン勢

 続いて伝説ポケモンではなく、またメガシンカを持たない準伝説系も含めたポケモンです。

 一番採用が考えられそうなのは、やはりフィールド作りに長け自身もアタッカーになれるカプ系だと思います。

 中でも個人的に一番怖いのが、特防130と非常に高い耐久を持ち、ミストフィールドで状態異常を抑えてエースポケモンの妨害を防げることと、カプ系で唯一トリックを使えるカプ・レヒレです。

 うまく決められれば、こだわり系アイテムやくろいてっきゅうでゼルネアスをはじめとした積み系のポケモンを無力化できますね。下手すると逆に相手を強化させてしまう危険もありますが。

 続けて、今のダブルではメジャーと言うか当たり前にもなってきた、ガオガエン、ランドロスをはじめとしたいかくポケモン

 伝説ポケモン主体だと特殊技が多いので不要なのではとも思いますが、結局後述するカイオーガ・フェアリーポケモンメタで採用されるポケモンに物理型が多いこともあるので、一定レベルでも採用されるのではないかと思います。ただランドロスは大抵の伝説ポケモンに対しての有効打が少ないので、Zクリスタルが解禁されるまでは採用率は下がるかもしれないです(もちろん役割によりますが)。

 あとは、とにかく増えてきそうなのがくさタイプとはがねタイプのポケモン。特に双方のタイプを持つナットレイとカミツルギは多く採用されそうです。

 くさタイプはもともとエルフーンやモロバレルなどダブルバトルでも採用率の高いポケモンもいるため、対策を怠ってしまうと一方的に蹂躙されてしまうので気をつけていきたいです。

 そうなると、実は両タイプのメタとしてほのおタイプのポケモンが後々増えてくるのではないでしょうか…?

 個人的には、今世代でほのおタイプを持った特性「ひらいしん」のアローラガラガラの採用率が更に上がってくると予想しています。カイオーガに有効打が無いのが悲しいですが。

 その他だとかなりピンポイントになりがちですが、特性「そうしょく」を持ったヌメルゴンも使う人が多くなってきそうです。こっちの場合カイオーガとカイオーガメタのくさタイプを受けられます(攻撃特化パワーウィップでもカイオーガが確定2発なのが惜しいですが)。

 あとは、WCS2016の優勝者も使用していたひらいしん持ちライチュウでしょうか。ねこだましにほっぺすりすり、アンコールとサポートとして優秀な技を多く持つため、相手の動きを大きく制限させられますよね。

<PR>

やっぱり天候操作が強力か!? メガシンカポケモン勢

ポケモン・ザ・ムービーXY&Z ボルケニオンと機巧のマギアナ [DVD]
画像引用元:ポケモン・ザ・ムービーXY&Z ボルケニオンと機巧のマギアナ [DVD]
販売元:SMD itaku (DVD)

 最後にメガシンカポケモンの考察です。

 まず、メガシンカに相当するゲンシグラードン、ゲンシカイオーガは省きます。もはや説明不要ですよね。

 次に多く現れそうなのは、天候操作を行えるメガリザードンYとメガバンギラスでしょうか。バンギラスはメガストーンなしでも採用される傾向にあるので、特に使用率は多くなるかもしれません。

 天候操作で言えばメガユキノオーも候補に上がりますが、ガオガエンが多い環境になるとカモにされそうなので、上記2体と比べると採用率は控えめになるかもしれないです。

 続けて高火力で相手を圧倒するガルーラ、ミミロップ、クチート、ラグラージ、メタグロスなどですが、個人的にはそこまで採用率は上がらない気がします。あるとするとガルーラくらいでしょうか?それでも天候を縛れるレックウザの方がメタとして採用されやすそうな気はしますが…。

 恐らく現実的に採用されそうなのは、滅びの歌+特性「かげふみ」で相手を縛るメガゲンガー、いかく→おいかぜ等サポートと攻撃も備えられるボーマンダ辺りでしょうか。

 サーナイトもトリックルーム展開が行えかつ自身も攻撃に回れる点で採用価値がありますが、今回はミミッキュが参加可能なためどちらか選択になりそうですし、特性「ふゆう」でグラードンに強気に出られるドータクンの存在も気になります。

 個人的には、高耐久(それぞれ特化することでゲンシカイオーガのしおふきを確定3発、ゲンシグラードンのふんかは確定2発)でねむりごなやギガドレイン等で対抗できるフシギバナや、特性「ひらいしん」ででんき技を受けてパワーアップ→メガシンカで上から攻撃でき、かつオーバーヒートでくさタイプとはがねタイプに対抗できるをライボルトを上げたいのですが、この2体は相当プレイングに自信が無いと使いこなすのは難しそうですね…。

<PR>

気になるカプ系採用の動向とくさタイプの存在

 今回の大会でとにかく気になるのは、伝説ポケモンに対しカプ系ポケモンをどう活かすかという点です。

 カプ・テテフで先制技を縛るもよし、カプ・レヒレで状態異常を防ぐもよし、カプ・コケコでカイオーガらのかみなりの威力を上げて叩くもよし、カイオーガ、グラードン両方を対応できるカプ・ブルルを採用できるなど、天候だけでなくフィールドの操作も重要な要素になっていくと思われます。

 もう一つは、現在ダブルバトルでも人気を誇るカミツルギとナットレイをはじめとしたカイオーガ、グラードンのメタポケモン

 特にカミツルギはカイオーガとグラードンがゲンシカイキをする場合はスカーフを持てなくなるため、上からリーフブレードを撃ってしおふきを無力化できるという大きな強みが出てきます(とはいえゲンシカイオーガの冷凍ビームは、特防に204以上振ってないと確定2発なので注意)。そうでなくとも、禁止伝説級の攻撃力と高めの素早さによる制圧力を持つため、伝説ポケモンに関係なく対策が必須なポケモンになるのは間違いないでしょう。

 その他のくさタイプでも、やどりぎのタネを始めとした搦め手で片方を縛るポケモンは多く存在するため、対策を怠ると痛い目を見ることになると思われます。

 

ーー以上、初心者がポケモンのデータだけで勝手に流行ポケモンを予想した内容です。

 実際には、日々ポケモンの対戦環境は目まぐるしく変わってくるため、1〜2ヶ月経てばガラッと状況が変わってくるものだと思います。
 強いパーティ構築がブームになり、そのパーティに対するメタが増えていくことでそのメタの対策を行う…の繰り返しになるわけです。
そこもまた、レート対戦の醍醐味ですよね。

 個人的には前述したヌメルゴンやメガライボルトといったメタを張れるポケモンを使ってみたいなぁと思っています。

 特に、「ひらいしん」「でんきエンジン」「そうしょく」の3つを持ち、種族値116と高めの素早さを持つゼブライカが面白そうです。
 ニトロチャージとオーバーヒートを覚えられるほか、サイドチェンジやさきどり、よこどり、フェイントと相手を撹乱できる技を豊富に覚えられるのです。
まぁ、使いこなせられるかは別ですが……。

(Edit&Text/頭皮ぱっしょん)

◆関連する記事


ポケットモンスターオフィシャルサイト

©2018 Pokémon. ©1995-2018 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc.

※タイトルおよび画像の著作権はすべて著作者に帰属します

※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

※無断複写・転載を禁止します

※Reproduction is prohibited.

※禁止私自轉載、加工

※무단 전재는 금지입니다.