◆「キャバクラで働く子とは違うからなあ……」とお客さんに言われたら──「違う世界? こうして目の前にいるじゃない!」
お客さんは、夜の世界で働く女の子たちと自分をどこか線引きをしてしまっているもの。
そのため、夜職をしていると、「君たちキャバクラで働く子とは違うからなあ……」と、違う世界で生きているような物言いをされることも少なくありません。
そうしたとき「違う世界? 何も違うことないよ、同じだよ!」と、何度も否定してきた人も多いハズ。
アニメ『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』では「違う世界? こうして目の前にいるじゃない!」という名ゼリフが登場していました。
主人公のカタリナは、公爵家の使用人のソラにさらわれたとき、彼の生まれ故郷など過去の話を聞きます。そのとき、彼女はソラが孤児出身なことを知るのです。
ソラは令嬢のカタリナとは生まれが違うことから、「違う世界の人」と線引きしてしまうような言葉を彼女に言います。
そのとき、カタリナは、「違う世界? こうして目の前にいるじゃない!」と彼に伝えたのでした。
この名ゼリフは実際にキャバクラで働いていた筆者も、現場で何度も使っていました。
夜のお店にはさまざまな人がやってきます。女の子と一緒に楽しみたい人はもちろん、中には女の子に悩みを聞いてほしい人もいるもの。
そうしたときに「こんなキラキラした世界にいる人に気持ちは分からないよ」「世界が違いすぎる」などと、何かと境界線を作ってしまう人がたくさんいるのです。
そのような場面で「何が違うの? 何も違うことないよ、●●さんと同じだよ!」と、筆者が伝えてあげることで安心してくれたお客さんがいました。
まわりから見ると自分が知らない世界はどうしても輝いて見えてしまうため、何度も「違う世界」だと言われてしまうことがあるでしょう。
ですが、そうしたときこそ作中でカタリナがソラに伝えたように「こうして目の前にいるから同じ世界だよ」と、ていねいに伝えてあげることで壁を感じていたとしても、お客さんを安心させてあげられるハズです。
どうしても昼職と夜職は比べられてしまうため、違う世界と言われてしまうことが多いでしょう。
ですが、違うからこそ誰にも吐き出すことができずに溜め込んでいたお客さんの気持ちを聞き、ちゃんと受け止めることができるのです。
そして、お客さんは女の子に悩みを聞いてもらったり、優しくしてもらったりするうちに壁をなくすこともできて、さらに信頼関係を築けて自然と本指名につながったり、関係が長く続いたりするでしょう。