初の主演映画!
’06年にてれび戦士を卒業した飯田里穂さんは、コツコツと舞台、ドラマ/映画、バラエティ番組の脇役をこなしていき、’10年に映画『星砂の島のちいさな天使 〜マーメイドスマイル〜』の月野美海 役で初主演を務めることになる。
このときの飯田さんは、白いノースリーブのワンピースを可憐に着こなし、肩までとどく黒い髪を海風になびかせる、ミステリアスな美少女を演じ、ここでもバツグンの演技力を見せていた。
亜麻色のショートヘアが今の彼女のトレードマークになっているため、黒いロングヘアーの飯田さんの姿を想像できない人も多いかもしれない。
気になる人は一度この作品をチェックしてみるといいかもしれない。
大ブレイク! 人気声優・飯田里穂の誕生
◆星空凛との出会い
その後、彼女に目立った活動はなかった。この時期、彼女自身かなりの苦悩を味わったとうかがえる。
そんな悩める彼女の前に、一枚の羽根が舞い降り、転機がおとずれた。
それこそが、飯田里穂さんをスターにした『ラブライブ!』プロジェクトである。
飯田里穂さんは、『ラブライブ!』のオーディションを受け、合格。星空凛役兼μ'sのメンバーとして、声優デビューを成し遂げる。
しかし、μ'sのデビューシングル「僕らのLIVE君とのLIFE」はリリース初動400枚弱しか売れず、『ラブライブ!』の人気は当初低迷であった。ところが、2ndシングル「Snow halation」から徐々に、CDの売上が伸び続け、’13年に『ラブライブ!』はアニメ化を実現させる!
アニメ化により、『ラブライブ!』は爆発的大ヒットを飛ばし、μ'sは2次元、3次元ともに大人気アイドルグループへ急成長するのであった。
飯田さんが声を当てる星空凛は、天真爛漫な性格や、チャーミングなルックス、そして、男女問わず「かわいい!! 思わず頭を撫で撫でしたい!」と感じてしまう声など、萌要素満点で、多くの凛推しを生み出した。
ファンの間では“凛ちゃん神回”と歌われるアニメ『ラブライブ!』第2期の第5話では、自身のアイドルとしての思いに葛藤する凛の心情を、まるで凛とシンクロしているかのように表現し、ラストでは凛推しのみならず、多くのファンの涙腺を崩壊させている。
また、同作品の第3話では、海未の暴走によって、命がけの登山をすることになってしまうギャグシーン(?)もコミカルに演じている。
上述したように、飯田さんは、子役時代から“その役になりきる”演技を続けてきたからこそ、星空凛という人となりを人一倍理解し、まるで第2の人格のように、凛の良さをファンに伝えることができたのではないか。
アニメ『ラブライブ!』やμ'sのライブを観ていると、飯田里穂さんにとって、星空凛の存在は、自分を輝かしい存在にしてくれた大切な存在、そして恩人なのだと感じられる。