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 今年のしんちゃんはどうなのか?

 毎年劇場に足を運んでいるということもあり、そんな質問を投げかけられることが。

 どうしてもその質問の裏には『映画クレヨンしんちゃんモーレツ! オトナ帝国の逆襲』という金字塔の存在があってのところなので、そこと比較して……という話になると軽々しくあんなド級の作品と並べるのは難しいよなぁと、毎年苦しい思いをする映画クレヨンしんちゃんシリーズ。

 今年もそんなシリーズ最新作『映画クレヨンしんちゃん新婚旅行ハリケーン失われたひろし』が公開となりました。

 しんちゃんファンとして、初日の午前の初回へ早速足を運んできましたが、いやはや……今年、すっごく良かったですよ! 本作がどんな作品なのかその魅力をネタバレしすぎない程度に紹介します。

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“みさえ映画”の決定版がついに誕生!

 今回の物語の舞台はオーストラリア。新婚旅行でオーストラリアに訪れた野原一家でしたが、現地に住む仮面族にひろしが誘拐されてしまい、しんのすけやみさえ、そしてひまわりとシロまでもが、トレジャーハンターのインディ・ジュンコと共にひろしを救出するために森に山に遺跡にと、仮面族を追いかける冒険譚となっています。

 “失われたひろし”というサブタイトルが付いているため、父・ひろしがキーキャラクターとなる『逆襲のロボとーちゃん』のような映画シリーズかと思っていたのですが、今年のキーキャラクターはむしろ、母・みさえの方。

 ひろしを救うために奮闘するみさえですが、本作ではいつもは強気なみさえですら戸惑いを感じる、ある衝撃の展開が用意されています。いつもは母としての見せ場が多いみさえが、その展開を迎えた直後のシーンでは、母や妻といった属性を越えて、一人のみさえという人間として心の機微が絶妙に描かれていて、改めてみさえというキャラクターがどう人物なのかというのを魅せられて、驚きがありました。

 いままでの映画クレヨンしんちゃんシリーズでは得られなかったみさえの魅力的な一面が本作では体験できました。

しっかり野原一家全員大活躍!しっかりファミリー映画!

 一方でみさえ贔屓な映画かといえば否。ドラマ部分の柱を担うのは確かにみさえなのですが、しっかり野原一家全メンバー全員への見せ場が用意されています。『インディ・ジョーンズ』シリーズを思わせる衣装に身を包んだ自由奔放なしんちゃんの活躍はもちろん、捕らわれの身となったひろし側のドラマもしっかり描かれるうえ、ひまわりやシロにも楽しくて笑えるそれぞれの見せ場がしっかり用意されています。

 新婚旅行が題材ということもあり、ひろしとみさえの夫婦愛の物語が色濃く出たストーリーになっているのは確かです。そういった面もあり大人向けという見え方もしてしまうのですが、本作では、今回の映画から子供たちにどういう学びを得て欲しいかも、作中のひろしのセリフからしんのすけに向けて具体的に語られます。その教えが本作を決して恋愛物語のみに着地させないバランスとなっているのがまた見事。しっかり大人から子供までが楽しめて学びが得られる作品に昇華できています。

 本作は恋愛映画ではなく、間違いなくファミリー映画。ファミリー映画が語る“愛”の魅せ方の、ひとつの正解を見せられました。

クレヨンしんちゃんだから出来た歌謡曲演出

 また映画クレヨンしんちゃんシリーズだからこそできる演出についても抑えておきたいところ。それは日本の歌謡曲を演出に取り入れている点です。
 映画クレヨンしんちゃんシリーズでは、これまでも「暗黒タマタマ大追跡」「爆盛!カンフーボーイズ~拉麺大乱~」などといった作品で実在の日本の歌謡曲を演出として盛り込んできました。

 今回も作中のBGMとして“ある”日本のヒット曲が用いられているのですが、今回はあくまでも原曲を使わずひろしやみさえが歌うカラオケ的な見せ方となっています。これが見事に締まりきらない。一応ここぞというシーンに用いられてはいるのですが、本物ではないどこか間の抜けた仕上がりが抜けず、カッコつけてはいるんだけどカッコついてない滑稽さをはらんでいます。でも、そこが良い!

 ハリウッド映画みたいなバチバチにかっこ良いヒーローではない野原一家にとって、逆に等身大の輝いてる瞬間としてすごく身近なキャラクターに映った瞬間です。

 こういった実在の歌謡曲を作中に用いる演出は、ドラえもんや名探偵コナンといった作品では、なかなか踏み込めない域のものです。映画クレヨンしんちゃんシリーズだからこそできる体験として、さすがだなぁと思いました。

 

――そんなわけで今年の映画クレヨンしんちゃん、すっごく良かったです(二度目)。
 楽しく笑えて、熱くもなれて、ちょっぴり……人によってはガッツリ泣けちゃう。ある意味、『映画クレヨンしんちゃんモーレツ! オトナ帝国の逆襲』を観たときのように、色んな感情があふれ出すエンターテイメント作品でした。劇場でゲラゲラ笑って、ボロボロ泣いた一人として、今年のゴールデンウィークの推しの一本に『映画クレヨンしんちゃん新婚旅行ハリケーン失われたひろし』を挙げたいと思います!

(Edit&Text/ネジムラ89)

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『映画クレヨンしんちゃん 新婚旅行ハリケーン ~失われたひろし~』公式サイト

© 臼井儀人/双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK 2019

タイトルおよび画像の著作権はすべて著作者に帰属します

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