失敗しても大丈夫!挫折は次のステップへ!

 あなたにも、最初はうまくいっていたのに、途中で失敗して心が折れてしまった経験はありませんか? 実はあおいも、富士山の登山中に高山病にかかってしまい挫折を味わいます。

 宿泊した山小屋で夜中に目を覚まし、焦って頂上を目指そうとしますが、付き添ってもらった楓に宥められます。山頂に到達したひなた、ここなと違って、途中の八合目からご来光を見つめるあおいは悔しさでいっぱい。下山後も落ち込んでばかりです。

 しかし、富士山頂の郵便局から出された、ひなたとここなのハガキを受け取り、あおいは懐かしい気分に……。気のおもむくまま天覧山へと向かいました。初めて登ったときは息切れしてしまったあおいですが、散歩感覚になっていることに気づきます。体力がついて成長している証拠ですね! ひなたとばったり遭遇し、やっぱり登山を再開すると決意をするのです。一歩ずつ進んでいけば必ず「頂き」に到達するというあおいの考え方には、心が奮い立ちますよ!

 そして2人は、あおいの母、ひなたの父を誘って「霧ヶ峰」(長野県)へと向かいます。お母さんへ準備についてアドバイスするあおいは、すっかり山ガールが板に付いていて頼もしい! 霧ヶ峰の登山中に、あおいたちが子供の頃に一緒に登った思い出の山が「谷川岳」(群馬県)だと判明し、次の行き先が決まりました!

 ただ、谷川岳にはロープウェイが付き物。高所恐怖症のあおいはビビってしまいますが、レクリエーションを通して慣れていきます。また、人と接するのが苦手でも、登山費用を稼ぐために接客業にも挑戦! 深く落ち込んでしまっても気持ちを持ち直し、苦手も克服して前進していくあおい。その姿は、あなたが辛くて目標から目を背けたくなったときこそ、力を与えてくれるハズ!

少しずつ経験を積めば「目標達成」も夢じゃない!

 成長を感じていても、どうしても超えられない! という「峠」に差し掛かってしまうタイミングってありますよね。そんなときは、あおいのようにトレーニングを重ねると良いかも!

 あおいも富士山では挫折してしまいましたが、さまざまな登山を経て、自身の成長を実感しました。それは、ひなたと一緒に「筑波山」(茨城県)をナイトハイクしたときのこと。途中の岩場で富士山の山道を思い出したのですが、当時より楽に歩けるようになっていたのです。そして、富士山への再チャレンジを掲げます。

 ただ、富士山に登れるのは夏場のみ! その年は既に閉山となってしまいました。

 そこで、オフシーズンには改めて道具を揃えたり、体力作りに励んだり、別の山で経験を積むなど、着々と準備を進めていきます。あなたも「目標に届かない!」と感じたら、改めて計画を練り直し、少しずつ難易度を上げていくと良いでしょう!

 元旦には、ひなた、ここなと、ひなたの父の4人で日和田山から初日の出を迎え、富士山のご来光に想いを馳せたあおい。苦手だった人付き合いにも向き合っていきます。13日の初詣では、ひなたを含めたクラスメイトたちと高尾山に登り、山道に慣れない友達を気遣ってあげる頼もしい姿も! 終業式の日には天覧山での記念写真を提案すると、クラス中が参加してくれました。ガチガチに緊張しながらも、頑張ってコミュニケーションを取っていきます。

 そして、富士山の開山シーズンが到来。改めて再チャレンジのプランを練ります。

 今回も、あおいは途中で軽い高山病の症状が出てしまいました。ただ、1年を通して培ってきた経験から無理は禁物だと実感していたので、予定より前倒しで宿泊することに。多少の頭痛が残ってしまったものの、山頂を目指して諦めない姿はカッコいい! ついに目標としていた頂きに到達し、「富士山のご来光」を目にしたのです!

 諦めずに前進を続け、リベンジに成功したあおいには胸を打たれます。あなたも、彼女のように少しずつ一歩ずつ進んでいけば、きっと目標に辿り着いているハズ!

 

 ──新年に目標を決めても、なかなか続かないもの。たとえ頑張っていても、挫けそうなときもありますよね。そんなときこそ『ヤマノススメ』で少しずつ成長していくあおいの姿に、あなた自身を重ねてみてください。

 作中では「なんでこんな苦しいことをしているのか?」と葛藤するシーンのほか、よく「マイペースに」「一歩ずつ」など励まし合うセリフも登場します。きっと勇気をもらえますよ!

 シリーズは多いのですが、第1期〜第3期はショートストーリー。第414話は、第1期からの総集編もかねているので、冬休みのあいだに一気見するのも良いですね!

 無事に、あなたの今年の目標が達成できますように!

〈文/mizuno @wr_mizuno

《mizuno》

編集プロダクション出身。アニメ系月刊誌『PASH!』編集者・ライターを経験。複数の紙媒体・web媒体で記銘原稿を寄稿する。KADOKAWA、小学館、主婦と生活社、ムービックなど各出版社・メーカー発売のムック・単行本の編集・取材・原稿執筆を務める。現在はフリーランスの編集者・ライターとして企画立案・記事作成を行なう。2023年、働く女性向けの新規コンテンツ立ち上げに運営として参画中。

サムネイル画像:YouTubeチャンネル『KADOKAWAanime 』より


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