『BURN THE WITCH』は、2018年に「週刊少年ジャンプ」で読切作品として掲載された久保帯人先生の作品です。
<画像引用元:https://burn-the-witch-anime.com/news/54/ より引用掲載 © 久保帯人/集英社 ・「BURN THE WITCH」製作委員会>
そもそも「ジャンプ」の50周年記念の一環として掲載された本作ですが、その後しばらく経っても連載開始などの情報もなく、それきりだと思われていました。
ところが、『BLEACH』20周年を迎える今年、1年以上の沈黙を破って再び動きを見せます。それが、劇場版中編アニメーションの公開と「ジャンプ」への連載です。
本稿では、そんなさまざまな展開を見せる『BURN THE WITCH』について紹介していきます。
※一部、連載内容に触れている部分がございますので、ご注意ください。
◆表があれば裏もある――2つのロンドンとドラゴンを巡る物語
『BURN THE WITCH』の物語の舞台は、イギリス・ロンドン。表側をフロント・ロンドン、その裏側をリバース・ロンドンと呼称し、裏側にはドラゴンと呼ばれる異形の生物が存在します。
このドラゴンはリバース・ロンドンの住人にしか認知、接触することできず、発電や燃料、繊維などさまざまな資源をもたらしてくれることから、住人は共生を図っています。
ただし、ドラゴンが人間と接触する中で徐々に負の感情を吸収し、凶暴性を帯びたダークドラゴンとなってしまうこともあり、有資格者以外の接触が認められていません。
その有資格者が、ウイング・バインドという組織に属し魔女(ウィッチ)あるいは魔法使い(ウィザード)と呼ばれる人々です。
本作は、この魔女たちがドラゴンを相手に活躍するファンタジー作品となっています。
今夏より連載されているエピソードの前日譚に当たる2018年の読切版が、公式サイト(https://burn-the-witch-anime.com/)からチェックできます。
◆世界観は『BLEACH』と共通⁉︎ 死神たちとの繋がりはあるのか
<画像引用元:BLEACH―ブリーチ― 74 (ジャンプコミックス) より引用掲載 出版社:集英社>
読切版のラストでは、ちらりと「ソウル・ソサエティ」というフレーズが出てきました。このことから、本作は世界観を『BLEACH』と共有していることがわかります。
ダークドラゴンが人間の負の感情によって成り立っていることを考えると、どことなく虚(ホロウ)を彷彿とさせます。あちらも、魂が持つマイナスの部分が影響して力を増す特徴があり、似た性質を持っています。
また、魔女たちが用いる攻撃手段の中には詠唱を必要とするものがあり、「マジックナンバー〇〇」と番号が振られています。こちらは死神が使用する鬼道を思い出しませんか?
執筆時点の最新話までで明確に同じ世界であると言及されてはいませんが、端々に『BLEACH』の気配が漂っており、ファンとしては嬉しい演出ですね。
◆久保帯人先生による待望の新作はジャンプの期待の星となれる?
久保帯人最新作『BURN THE WITCH』が、週刊少年ジャンプ38号(8月24日発売)より連載開始することが、本日発売の36・37合併号次号予告で解禁されました!
4話構成のシリーズ連載でお届けします。既に劇場上映が決定しているアニメ続報も…⁉︎
あと2週間、お待ちください!〈担当〉 pic.twitter.com/vro03N6dYq
— 久保帯人&スタッフ (@tite_official) August 10, 2020
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久保先生の公式Twitterによれば、本作の掲載は4話構成の短期集中連載になるとのこと。連載中の販売部数が伸びるなどの影響はあるでしょうが、看板作品が続々と終了している穴を埋めるには至らないでしょう。
しかし、こういった作品は大きな反響があれば再始動することが往々にしてあるので、劇場版やグッズの売り上げなどによっては継続してシリーズになる可能性も。
ともすれば、『BLEACH』の世界観を引き継いだ長編作品が生まれることになるかもしれませんね。
――ここまで『BURN THE WITCH』ついて紹介してきました。
アニメ化や短期ながらの週刊連載と、怒涛の展開はさすが長年「ジャンプ」の盛り上げに寄与してきた久保先生の作品ですね。
久保先生の作品ではお馴染みの個性的なネーミングや中二心をくすぐる設定の連続に、読んでいて胸の奥でウズウズする何かを感じました。
劇場版公開が待ちきれない方は、「ジャンプ+」などで連載版をチェックしてみてはいかがでしょうか?
(Edit&Text/叶梢)
© 久保帯人/集英社 ・「BURN THE WITCH」製作委員会