今年で4作品目となる『劇場版妖怪ウォッチ』の続報がついに発表されました!
「5本立て」、「実写化」とあっと驚くアイディアを披露してきたシリーズですが、今年もまた思わぬ展開を用意してきました。
今年の映画タイトルは『映画妖怪ウォッチシャドウサイド鬼王の復活』。
発表に伴いリニューアルされた公式サイト(http://www.eiga-yokai.jp/)にまず飛び込んでくるビジュアルにビックリ!
なんと、ジバニャンがやたらリアルなタッチで描かれ不気味にほほ笑んでいるのです!
新章突入という惹句も並んでいる通り、今年も一癖も二癖もありそうな劇場版となりそうなのです。
今年の劇場版は主役も違う!?
この“新章”という惹句がジバニャンのテイストが変わるという話だけではないのがポイントです。
今年の『映画妖怪ウォッチシャドウサイド鬼王の復活』では、これまでのTVシリーズの主人公ケータくんとは別の主人公が登場することが発表されています。
時代設定もケータくんの世界から30年が経った世界観となっており、作品を根本的な部分から変化させた作品となります。
また、妖怪たちの設定も、“ライトサイド”と“シャドウサイド”の2種類が用意され、ジバニャンやコマさん、ウィスパーなどのお馴染みの妖怪たちも、これまでのデザインとは変わった姿で登場することも伝えられています。
中でもシャドウサイドでは従来より不気味なビジュアルに変化し、作品自体もホラーコメディ作品としてこれまでとは一味違う狙いがあるそうです。
『しんちゃん』、『ドラえもん』、『コナン』や『ポケモン』……TVアニメから派生して劇場版シリーズが上映されている作品は多々ありますが、ここまでキャラクターや世界観、作風とここまで多岐に渡って大きな変化を施すようなシリーズは、今までありませんでした。
不安もあるけど、期待もあり?
キャラクターデザインや舞台まで大きな変化を加えるとなると、これまでのファンにとっては戸惑いを感じるものです。
まだ第一報ではあるものの、これまでの『妖怪ウォッチ』シリーズとは大きな違いのある作品であることは予想できるだけに、『映画妖怪ウォッチシャドウサイド鬼王の復活』がこれまでのファンを切り捨てるようなことにならないか、やや不安に感じるところです。
かつての爆発的なブームに比べると、流行りもすっかり落ち着いてきた印象がぬぐえない『妖怪ウォッチ』には、今回の思いきったカードの切り方は、作品ブランドにとっては迷走とも受け取られかねないものでしょう。
どこに向かっていこうとしているのかの指針がまだ見えにくい現段階こそ、熱烈なファンにとっては一番“怖い”時期となってしまっているのは皮肉なものです。
そんな一方で、期待も感じられるのは、本格的にホラー路線に寄せていこうとしている部分。
子供向けでありながらホラーテイストを狙った作品は、いつの時代も実はある程度の需要があります。
妖怪ブームのパイオニアである『ゲゲゲの鬼太郎』や、同じく水木しげる作品である『悪魔くん』、90年代にブームを巻き起こした『学校の怪談』、そのブームの派生作として一世代にトラウマを植え付けたショートアニメ『学校のコワイうわさ 花子さんがきた!!』、より近年の作品で言うなら映画化も果たした『怪談レストラン』など、いつの時代も小学生層に向けたキッズ向ホラー作品が度々登場し、決して小さくはない支持を受けてきました。
このような流れも、現在は“これ”という作品が登場していない時期に突入しており、ある意味このキッズ向ホラーの枠に空きが来ているタイミングとも言えるでしょう。
知名度もあり、妖怪物という関連性からも、『妖怪ウォッチ』にとってはその枠は意外と得やすいものとも言えるでしょう。
――この大きな改革が吉と出るか凶と出るか。
注目の『映画妖怪ウォッチシャドウサイド鬼王の復活』の公開は12月16日です。
(Edit&Text/ネジムラ89)