春アニメを視聴するにあたり、第1話を吟味した結果……。太鼓判を押してオススメするアニメはズバリ、『ぼくたちは勉強ができない』(略、ぼく勉)

 筆者はラノベを書くのですが、創作のお手本のような熱い展開が構築されているためです。

 この記事では、『ぼく勉』が面白い理由、オススメできる理由を語ります!

ヒロインの対比とギャップ

ぼく勉 ブルーレイ1巻
画像引用元:ぼくたちは勉強ができない 1(完全生産限定版) [Blu-ray] 販売元:アニプレックス

 主人公・唯我成幸の目的は、「特別ビップ推薦」に選ばれること。無試験で付属の大学に進学できるうえ、学費を免除されるという夢のシステムです。

 成績と生活習慣から見事選ばれたものの、代わりに学園きっての天才・古橋文乃と緒方理珠の教育係に抜擢されてしまいました。

 しかし、ここで第一の障害。

 理系の天才・理珠は文系志望、文系の天才・文乃は理系志望だったのです。しかも互いに、志望分野では天才性をまったく発揮できない始末。

 「理系の天才と文系の天才」「天才なのに勉強ができない」という魅力的な対比・ギャップを魅せ、ヒロイン二人のキャラクターを立たせることに成功しています。

ヒロインとの対立

 次は「対立」。面白い作品を創るにあたって欠かせない要素を、モチロン入れてきます。

 せっかく天才なのだから、得意分野の進路へ進むよう話をもちかけた唯我。しかし、

「才能があるとかないとか、そんな言葉で他人に人生を決められるのはたくさんです!」

 対立あってこその「人間ドラマ」! 人間関係の軋轢でストレスを与えてこそ、クライマックスのカタルシスに繋がるのです……!

主人公だからこその決め台詞!

「お前はできない奴を分かってやれる男になれ」

「できない気持ちが分かるのは、できなかった奴だけだからな」

 亡き父の言葉を思い出し、文乃と理珠の本気をくみ取った成幸は、二人に対しこう叫びます。

「お前等のこと、幸せにしてみせるから! 俺を信じて付き合ってくれ!」

 「できない奴を分かってやれる」主人公・唯我成幸だからこその台詞です。これはもう、誰もが知る名台詞「海賊王に! おれはなる!」クラスの名言ではないでしょうか。

 視聴者とヒロインを感動(勘違い)させながら、この先の物語を暗示する役割も担った名台詞に、筆者は「流石ジャンプ……!」とテレビの前で唸りました。

 

――学園コメディものでありながら、バトル系少年漫画のような熱い展開を魅せてくれる『ぼく勉』。天才の教育係・唯我成幸と、彼を巡るヒロインとの関係から、目が離せない1クールとなりそうです。

(Edit&Text/ヒダマル)

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