異世界転生アニメに女神はつきものですが、美しく慈悲深い女神のイメージからかけ離れたキャラが増えており、肉欲・食欲・美欲と欲望丸出しで、女神なのに人間より人間らしい性格は、主人公をドン引きさせてしまうほどです。

 そして、あまりの残念な女神ぶりに、主人公から「駄女神」と呼ばれる始末。そんな女神のイメージをぶっ壊してくれた残念なキャラとして次の4人があげられます。

◆『慎重勇者』──「勇者の筋肉に欲情する」女神リスタルテ

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 リスタルテ(通称、リスタ)は、勇者の竜宮院聖哉の筋肉を見て、たびたび欲情しています。

 聖哉にキスをねだったり、怒ったりする場面では顔面が崩壊して、変顔になることも多く、女神のイメージを見事にぶっ壊しています。

 さらに、聖哉の飛翔スキルで運ばれたときは、ものすごいスピードによって服から胸が放り出されたり、羽がむしれたり。聖哉や最高位女神のイシスターから、体臭が匂うと指摘されるなど体を張って汚れ役をこなしています。

 リスタは元人間であり、女神の中ではまだ新米です。そのため、人間らしさがまだ残っているのでしょう。

 しかも、世界を救うため魔王を倒す旅に同伴しています。そのような過酷な冒険に参加していれば、いくら女神といえども高潔さや上品さなど気にしていられないのかもしれません。

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◆『このすば』──「飲みすぎてリバース」は当たり前の女神アクア

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 アクアは水を司る女神でありながら、お調子者で勝手気まま、グータラと心は汚れきっています。特技といえば宴会で発揮する「花鳥風月」の水芸という飲んだくれのため、カズマからは「駄女神」と呼ばれています。

 酒を飲みすぎて戻したり、ことあるごとに変顔を連発したりと残念女神のパイオニアといえる存在です。さらにステータスはカンストしているにも関わらず、知能は平均以下で運は最悪となっています。

 しかも、自分のことを有能だと思っている割に逆境に弱く、ピンチになるとすぐ泣いてしまう、かまってちゃんです。アクシズの街一番のトラブルメーカーで、多額の借金を作ることもしばしば。

 初期には建築現場で肉体労働をして、仕事終わりにお酒をかっくらい、馬小屋で寝ていました。もはや女神の皮をかぶったおっさんです。

 『このすば』では女神エリスや天使は出て来ますが、天界のことはあまり描かれていません。そのため、アクアも年齢不詳で謎が多いです。

 女神から一冒険者に落ちぶれたにも関わらず、すぐに新生活に馴染んだ順応性の高さからすると、元人間である可能性もあります。もしくは、女神も甘やかされて育ったら、このような残念な性格になってしまうのかもしれません。

◆『月が導く異世界道中』──容姿で差別する最悪の女神

 深澄真を召喚した女神は、美に執着した差別主義者なうえ、高慢なナルシストです。「容姿が気に食わない」という理由で真を地の果てに捨て、美男・美女ばかりのヒューマンだけに加護を与えています。

 しかも、10年間眠っている間に加護するヒューマンがピンチになり、三貴神の一柱である月読命に助けを求めるという身勝手さ。ほかの神々を見下しており、かつての上司にあたる月読への態度も尊大です。

 醜い種族は奴隷・家畜扱いしても当たり前と考えている最悪のルッキズム女神です。美にこだわっているだけあって外見は美しいですが、心は醜くゆがんでいます。

 真からは「くそ女神」や「虫」と呼ばれ、一部のヒューマンからも見放されています。ストーリーに深く関わってこないだけあって、異世界転生ものに出て来る女神の中でも珍しい本当の嫌われキャラとなっています。

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◆『とんでもスキルで異世界放浪メシ』──餌付けされた食いしん坊女神ニンリル

©江口連・オーバーラップ/MAPPA/とんでもスキル

<画像引用元:https://tondemoskill-anime.com/#storyより ©江口連・オーバーラップ/MAPPA/とんでもスキル>

 ニンリルは加護を与える代わりに、ムコーダに貢物として甘味をたかる食いしん坊女神です。気分屋でこらえ性がなく、女神の中では年長者であるにも関わらずあまり敬われていません。

 ムコーダに対して週に一度のお供えをするよう要求するも、数日で再びおねだりをする辛抱のなさ。美人でスタイルもいいですが、甘いものを我慢できずに太り始めます。

 すっかり餌付けされたニンニルは、ムコーダから「駄女神」「残念女神」と認識されています。しかし、甘い物の魅力の前では、女神も人間も関係ないのかもしれません。

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 ──神話でも血縁なのに肉体関係を持ったり、愛人がいたりする神が登場します。そう考えると、女神の美しくて慈悲深いというイメージは、人間の押し付けに過ぎないのでしょうか?

 むしろ欲望丸出しで、人間より人間らしい女神こそリアルなのかもしれません。今後の異世界転生アニメで、どんなぶっ飛んだ女神が登場するのかも楽しみなポイントです。

〈文/諫山就〉

《諫山就》

フリーライターとして活動中。漫画・アニメ・医療・金融などの記事、YouTube用シナリオを執筆・編集しています。

 

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